表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
10/16

駄亀が!!

伝説の武器の素材、アダマンタイマイの甲羅を取りに来た勇者一行だが…

 冒険者ギルドの支部の一つヤメルダの酒場、次の冒険に向かうことなく、四人とメロウスは、とりあえず生中を飲んでいた。


「メロウス様って飲まないのに酒場好きですよね」


 かえりんは飲みながらメロウスに話しかけた。


「全てのギルドは全て私の想い出だからね」


 りえぞうが中心となり、男三人衆が、他の客と騒いでいる。


「りえぞうって本当に有名なのね、私、知らなかったわ」


「メロウス様にも知らないことがあるんですね~」


「もちろんよ仕組みを作っただけで、手一杯…そこに住む人々は関係ないことだわ」


「ふ~ん、ココには女神リリンも来たの?」


「女神なんてやめてよw変な感じw」


「今の人間からしたら、もう女神のイメージだけど?」


「あのいつも笑顔で泣き虫でパパ・パパ言ってたリリンが女神だなんて…」


 理由不明の飲み会は続き、酒場全体が仕上がった頃、メロウスが突然言い出した。


「じゃあ、行きましょうか?」


「どこにかしらメロウス様?」


「アダマンタイマイ♪」


「う~ん…わかんないです。」


 かえりんは笑顔で返した。


 ヤメルダの酒場、店のカウンターの奥に、地下への階段があり、その奥には、さらなる地下に続く魔法陣があり、その先にアダマンタイマイが住んでいた。


「わかりやすく言うと、地下で飼ってたの」

 

 その地下に向う階段の途中で、勇者のりくん・りえぞう・かえりんの3人に説明していた。


「私とリリンは、アダマンタイマイの卵を手に入れて、地中深くに隠し、育てることにした。」


 卵がキチンと孵るように、マグマの地熱を利用し、糧として龍脈と、酒場に集まる負の感情を与えた。負の感情エネルギーは魔物には不可欠の要素、それを千年近く与え続けた、養殖アダマンタイマイと言うわけである。


「そいつはわかりましたが、なぜ先に酒盛りを?」


 そう、この場に着いて来たのは、ほろ酔いだったかえりんと、酒に強い耐性をもつりえぞう、それと状態異常の効かない勇者のりくんだけで、ロイはダウンして一人酒場で潰れていた。


「一定以上の負の感情がある人が、入れなくなってるのよ」


 前回のダンジョンを振り返り、ロイが如何にして負の感情を高めたか、改めて振り返っていた。


「それじゃあ、旦那のステータス欄にある柴田亜美って誰ですか?」


「ハッハッハッ、素敵な漫画家先生だよ♪」


「旦那、嘘はいけませんぜ」


「ハッハッハッ、これは失敬」


「この世界に漫画家って来たことないですよね?」


「そう言えば聞かないわね、でも…」


「でも?」


「勇者のりくんの力は、柴田亜美って漫画家の書く勇者を基本に、まるで夢の中のように振る舞っている。つまりは、夢と気付いた夢の中で、自分の想像の勇者として蛮勇を振るっているって感じかな?」


「ハッハッハッ、否定はできんな」


「旦那、夢の自覚があるんですか?」


「フワフワした感じはあるぞ♪」


「問題は、無意識に圧倒的に夢に影響を持つと言う事よ」


「それが一度見たら出来るみたいなやつとかですか…」


 夢の中の力が使えたら、夢の主である勇者様自体は普通に無敵なんじゃないか?


「でも人は、夢の全てを自由には作れない。」


「ハッハッハッ、その通りだな、夢を自由に見るなどしたことないぞ」


「夢現と、意識と無意識、世界と異世界、あらゆる狭間の中に身を置くことで、魔力や法則に直接力を加えたり引き出せるもの…それがおそらく、勇者のりくん」


 地下に降り切ると、洞窟の中に魔法陣だけが光るような部屋に出た。


「ここが入り口ですかい?」


「魔法陣に入ればいきなりアダマンタイマイの目の前にでるわよ」


 三人が魔法陣に乗ったとき急に勇者のりくんが言い出した。


「挨拶もなしに入って、甲羅を脱いでくつろいでたらどうするんだ?」


 かえりんは答えた。


「勇者様、そんなわけは無いと思いま…」


 緑色の巨大な太った全身ヌラヌラにてかってるデブが、肘ついて寝っころがって、鼻をほじっているところだった。


「あ~あ、息子がジャ○ティン・ビー○ーになんねぇかなぁ~」


 呆然とする二人とメロウス、勇者のりくんは、両手に扇子を持ってピョンピョンしている。


「ホラ見た事か…キチンとノックせんから…」


「メロウス様…アダマンタイマイって、甲羅脱げましたっけ?」


「私の知ってる亀にそういうタイプはいないわ」


「無茶が過ぎますぜ…メロウス様、指示もらえませんかねぇ…」


 アダマンタイマイは、こちらにまだ気づいていない、そして甲羅はすぐ横に置いてある。


「とりあえず…のりくん、ポケットに甲羅しまえるかしら?」


「右のポッケなら開いてるぞ」


 巨大な甲羅を何事も無いようにしまった。


「メロウス様…アダマンタイマイの甲羅って手のひらサイズでしたっけ?」


 かえりん今は聞かないで!


「りえぞう…アダマン中身タイマイを全力パンチでマグマに落として…」


「巨人の根源よー我に力を貸したまえー、ギガトンパンチー」※棒読み


 りえぞうの右手が巨大化し、アダマンタイマイの中身をマグマに叩き落した。


「ぎゃぁあああ人間どもよ!!亀が甲羅を脱いでくつろいでいるところを狙うなど卑怯なぁぁぁぁぁ!!!」


「メロウス様…アダマンタイマイって喋りましたっけ?」


 今は聞かないで!!


「甲羅が無かったらマグマに耐えれんし!ただのリアルガ○ャピンやんけぇぇぇぇぇえ!!!!」


 マグマに溶かされ焼かれ炭となって消えた。


「メロウス様…キモイ!主に体がキモイ!!」



 そして地上に戻る三人とメロウス…


「ハッハッハッ、今回も僕は大活躍だったな」


「今回もトンでもない展開でしたねメロウス様」


「ハッハッハッ、僕の言った通り脱いでたろう?」


「普通は脱いでませんで旦那…」


「そうね、ん?…かえりん(・・?」


 かえりんは、あまりの展開と中身のキモさに呆然としている。


 そして、怒りの感情と共に叫んだ…


「ッッッ!こッの!駄亀がぁぁぁぁああ!!!」



勇者の力で、アダマンタイマイをアダマン中身タイマイにして倒すことに成功した。


次に一行が目指すのは、魔王の前哨戦ともいえる封印された伍爪の一人と相対する。


次回 駄菓子が!!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ