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曲がり角の向こうに君が居てくれた  作者: 湖灯


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夏目書店①

 自分の気持ちが当てにならないと分かると妙にムシャクシャして自転車のハンドルを左に切った。


 行く先は夏目書店。


 家の近くにもチェーン店系の書店はあるが、隣町にあるこの書店には文庫本の品揃えが豊富で特に他所にない物も多く置いてあるので、よく自転車で隣町のこの店まで文庫本を買いに行っていた。


 只単に品揃えや珍しい本があると言うだけでなく、この夏目書店には個人経営ならではの店主のテーマがあると感じていた。


 勿論、普通の雑誌や人気の小説などは他所と変わりなく置いてあるが、兎に角若者向けというか思春期向けの文庫本が新作・旧作に限らず多く置かれている。


 今読んでいる『おたくの恋の物語』も、この夏目書店で見つけてきたものだ。


 このどうしようもない気持ちから抜け出すヒントになりそうな本を探しに、その夏目書店まで自転車を飛ばした。



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