タマちゃん
山岡 源として生涯を終えたおらは今
異世界の地 プレイバリーにリーン・ルノエスとして転生した。
いつでも会えると言っていた女神のタマちゃんとは全く会えていなかったが、3歳になりやっとタマちゃんとの再会を果たした。
俺は3年ぶりに女神のタマちゃんと再開していた。
「お久しぶりです源さん」
「源さんって呼び方すごく久しぶりで違和感あるね」
「リーンさんってお呼びしましょうか?」
「そうですねそれでお願いします」
タマちゃんとたわいもない話をしていた。
「そうだ!タマちゃんに聞きたいことがあったんですよ!」
「なんですか?」
俺は今まで気になっていたことを聞くことにした。
「俺は幸運値高めってことにしてたんですが、何故貧乏暮らしスタートだったんですか?」
「それは他の条件と合わせた、最善の方法だったからですよ」
「どういうことだ」
タマちゃんは色々と説明してくれた。
どうやら俺が頼んでいた、イケメンで魔力多めという条件。
それに当てはまる子供でちょうど生まれてくる男児というのが、ルノエス夫婦ぐらいしかいなかったようだ。
また、限界突破をする身体としては器がしっかりしていないといけないため、元英雄の遺伝子はちょうどよかったようだ。
しかし、貧乏スタートであったことに疑問を持った俺はまた質問をしていた。
「なるほど、でも俺が生まれる前に金持ちにすることもできたんじゃないの?」
「それもすることはできましたが、子供が生まれる前にお金を手にした人間がずっといい人でいるとは限りません」
「人間とは愚かな生き物です。お金を手にしたら浮気をしたり、お腹の子よりも自分のことで頭いっぱいになる人が多くいる。」
「しかし、子供が産まれて、その笑顔を見た時、人はその子の為に頑張ろうと努力します。」
「特にクーラスなんかは単純な性格ですからね。息子にいいところを見せようと日々努力しています」
「もしあなたが生まれる前だったら騎士団長なんて役職には着いていなかったでしょうね」
「確かに...」
タマちゃんの言われ、なんとなくわかってきた。
確かにクーラスは俺が生まれた直後、国王を前にした時泡を吹いていた。
あんな人間が騎士団長になれたとは思えない。
あれ?
でも、俺生まれたんあともヘタレだったきが...
「俺が生まれてからもヘタレじゃなかったですか?」
「実はあの後奥さんのヘアラに"リーンからみて、あなたかっこ悪いわよ"って言われてたんですよ」
「なるほど、それで...」
俺が生まれてからクーラスも父として頑張ってくれたようだ。
元英雄とは思えないようなヘタレだったのが不思議でしかないがな。
そう思いながら俺はもう一つの疑問も聞くことにした。
「魔力多めって頼んだと思うんですが、魔法使った初日に魔力がなくなってしまったんですが、本当に魔力多いんですか?」
「多いに決まってるじゃないですか!普通1歳から魔法使えませんよ!しかも魔法2つ一気に使ってましたよね!」
「使ってたかもしれないです...」
「普通2つの魔法を一気に使えるようになるのは15歳くらいの優秀な者くらいですよ」
タマちゃんは若干呆れた様子で話してくれた。
すまんねタマちゃん。
なんか俺クレーマーみたいになってるな...
「あ!」
「あと一つだけ!」
「なんですか...」
タマちゃんは俺の質問に呆れてるのか、ちょっと疲れが見えた。
「タマちゃんといつでもお話ができるって聞いてたけど、今まで会うことができなかったんですが、何かそれには理由があるんですか?」
「あ、それは...」
タマちゃんがなんか気まずそう顔をしている。
何か大きな理由があったのだろうか...
「何かあったんですか?」
「いや...その...伝え忘れてたというか...」
「何をですか?」
「私と話すには条件があることを説明し忘れてて..」
なるほど、だから話せなかったのか。会いたいと思った時にいつでも会えるなんてのは流石に都合が良すぎではあると思っていた。
めんどくさい彼氏が"俺が会いたいと思ったらそれを感じて会いにこいよ"って言ってるようなもんだもんな...
「どうやったら会えるんですか?」
「やり方は簡単。私に見立てた何かに手を合わせて祈るだけよ」
「見立てるってのはなんでもいいんですか?」
「ええ!そこら辺に落ちてる石でも可能よ」
そうか、なんでもいいのか。俺はそんなことを思いながらさっきまで見ていた女神像を思い出していた。
「それにしてもここのタマちゃんの像は不細工な作りですよね」
そういうとタマちゃんはここの女神像にに着いての文句を言っていた...
ある程度話終わり俺は元の体に意識を戻す時間になったみたいだ。
「あとの3億円分はまだ使わなくていいの?」
「まだ使わなくて良さそうです」
「そう。ならいいわ、また会いましょ」
話が終わると俺は洗礼の儀式を終えていた。




