近接ガンナー時々スナイパー
■登場人物
雪城 詩音
目を瞑る。
痛いほどに張り詰めた空気。
締め付けてくる心臓の鼓動。
【Dividing Hell and Heaven】
通称DH2対物狙撃銃
装甲値を無視してダメージを与えることが出来る。
対物なのだから当然だと思うかもね。でも距離や障害物、装甲の耐久値による威力減衰をしない必滅の弾丸を撃てる銃。
当然、弾丸も専用。
製作はオーダーメイドになるし、スペック知られるから、実銃は人気がない。
人気があるのはビーム銃。エネルギーチャージも楽だから。
スキル[Instinct][鷹の目]発動。
[Instinct]と[踏破]は探索者なら必須のスキル。
スキルLevelが高ければ高いほど探索に有利だ。
[鷹の目]は指揮、支援、援護射撃者には必要なスキル。
普通の対物狙撃銃はボス部屋の扉や壁を撃ち抜いてボスを射殺せない。
ボスは部屋の中はダンジョンフィールドと同じ荒涼とした岩場の荒野。ボスは中心近くまで行かなければ出現しない。
しかし、狙撃ポジションに着いて、【鷹の目】を使用してスコープを覗くと実体しているのが視える。
引き金を引く。
分厚い扉を減衰しないままぶち抜いた弾丸がボス三頭竜人アジ・ダハーカの心臓を破壊して撃滅した。
武器が強いから神話級の邪竜を倒せた?
それは否定しない。けど実弾ガンナーは人気が無い。狭いダンジョンでの集団行動では跳弾のフレンドリーファイヤが怖い。
だから私のメインウェポンはハンドガン。黒翼と白翼という姉妹銃。黒翼と白翼にはタクティカルナイフが装備されていて、近接武器。戦闘スタイルは所謂ガン=カタよ。
私にガン=カタを仕込んだのは双樹だ。柔術と拳で柔拳。銃と剣で銃剣。これをドライブと呼んでいた。
オーバードライブとか超必殺技とかのドライブ。
「二人はDriveGIRLだね!」と言っていた相方は何処で何をしているのよ。
Level56。
限界で70が限界だ。
ほとんどの探索者のLevelが30〜45。
このLevel70は冒険者の上位ギルドのメンバー。
それでも50〜だ。
先日、氷鏡と妻夫木の二人がLevel16からLevelが上がらなくなったと言っていた。
氷鏡の剣も狭い通路のダンジョンには向いていないし、そもそも妻夫木は格闘家を選んだ割に格闘技をしていた経験もないズブの素人だ。
初心者訓練ダンジョンで16までLevel上げたよね。
私はさっさと下層に潜ってレベリングしていたから、難易度イージーとは言え神話級を斃せた。
次はノーマルモードに挑戦ね。




