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お兄ちゃんが欲しいっっ♥  作者: ハイドランジア&シーク
【第一章:腐女子との出逢い】
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「――っと見つけた……」

 有心ははしゃぐあまり、

 そこが教室であることも忘れて草薙に飛びつこうとした。


「おい、ひっつくなって。


 また女子に変な噂されるだろ」


 草薙はそういうと、心底辟易するような顔を見せ、

 その手を振り払おうとする。


 これには有心も焦りを覚えた。


 大事な獲物(草薙)に

 逃げられてしまっては溜まったものじゃない。


「あ、つい……ごめんなさい、

 草薙先輩と喋りながらシルクエができると思ったらつい……」


 有心は眉尻を下げ、肩を落とし、

 主人に叱られた犬のような仕草を取って見せた。


 そのしゅん…とした態度に

 罪悪感が生じたのか草薙は、


「い、いやこっちこそ悪かった。


 なんか逢坂には気兼ねしなくていいからさ、

 俺の方も遠慮なくて。


 なんていうか後輩ってより……」


 頬をぽりぽりと掻いて

 照れを誤魔化す仕草を取ってみせる。


 有心はその一挙一動、

 一言半句に全神経を研ぎ澄ませていた。


「後輩ってより……?


 草薙先輩、続きはなんですか?」


 しかしもう待ちきれないと自分から聞き返してしまう。


 我に返って、

 しまった焦りすぎたと思った有心であったが、

 草薙の方はさして気にすることもなく

「あぁ、そうだな」と頷くだけである。


「逢坂は後輩ってより、なんつーか、こう……お――」


 草薙が有心にとって決定的な一言を発しかけ、

 有心がそれをギラギラした眼で

 見つめていたときだった。 


「――っと見つけた……」



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