事態収拾
「お前ぇぇぇぇぇ!!」
志信はロナルドの胸座を掴み精一杯ドス効いた声を出し睨みつけた。
「何です?私は事実を言ったまでですよ、まさか私を殴ろうとでも?そのひ弱な拳で」
ロナルドは冷ややかな目で拳を振りかざしている志信を皮肉った。
「やめた方がイイでしょう・・・・何せ私のレベルは・・・・」
「それがどうした・・・・・・・」
「何です?声が小さくて聞き取れませんねぇ・・・」
「それがっ!どおしたってって言ったんだよぉぉぉぉ!!!!!!!」
「へっ?・・・・ブホッッッ!!!!!!!!!?」
怒りで我を忘れた志信の満身の思いを込めたその拳は、余裕ぶっていたロナルドの顔面を強打し、その威力でロナルドの体は数メートル後ろの壁に激突した。
「!!!!?・・・・なぶで・・・ごんなごど・・・・」
「あぁ!!?殴られりゃ痛いに決まってんだろ!」
「ぞんな・・・ごど・・・ありえ・・・ない・・・ぶはっ!!」
鼻を潰され元のイケメン顔が見る影も無くなり、ありえない事態に困惑しながらもヨロヨロと立ち上がるロナルドに、追い討ちを掛ける志信はさらにロナルドの腹に拳を突立てた。
殴られたロナルドの体はくの字に曲がり後ろの壁までがバッキっと砕ける音まで聞こえた。
「エルに謝れ!このクズ野郎!!先っきまでのキザな態度はどうしたこのナルシスト野郎!!!」
さらに殴りかかろうとする志信の拳がロナルドに直撃する寸前、止める者がいた。
「やめろ!ロナルドはもう気絶している、それ以上すると死んでしまう」
「それがどおした!こんな最低野郎死んだ方がイイ!!」
「ギルド条項第1条!如何なる理由が有ろうとも、ギルド内での魔法を含む喧嘩・争いを行った者は厳罰に処する!!」
そう言って志信を止めたのはギルド長のタンクスだった・・・・・。
「それがどおした!こいつはエルを!!エルのことや爺さんを馬鹿にした!死んで詫びさせるべきだ!」
「志信・・・志信、私は大丈夫だから・・・・だから・・・・もう・・・」
「エル・・・・・でも・・・」
「いいんだ・・・・もう・・・いいんだよ・・・・」
タンクスに拘束される志信にシリエルはゆっくりと近づき、涙を拭いながら志信をギュッと抱きしめた。すると志信は『分かった・・・』と小さく呟くと力を抜き、抵抗するのを止めた。
抵抗を止めた志信を確認するとタンクスは深いため息をつき事態の収拾を図った。まず昏倒したロナルドを医務室へ連れて行くように指示し、周りにいた他の人たちに他言無用を言いつけ、最後に壁の修繕を指示した。
「さてと・・・・どんな事情であれ条項を破り、剰え副ギルド長をここまで痛めつけたんだ。一時2人を拘束させてもらう・・・・」
事態が収拾したのを確認するとタンクスは拘束具を持ってくるように指示し、2人は抵抗せづ手に拘束具を取り付けられタンクスに連れられていかれた。そして通された部屋は前にギルド登録する時に通された部屋だった。
部屋に連れてこられるとソファーに座るように指示され、タンクスは向かいのソファーに座り向かい合う形で暫くの間無言で座り続け沈黙の時が過ぎた。そしてどれくらい経ったのか、不意に部屋をノックする音が聞こえた。
「ギルド長・・・治療が終わりました。」
「そうか・・・通せ」
「はい・・・・」
ギルド役員だろうか・・・女性の声が聞こえタンクスが答えると、扉を開けて入って来たのは治療を終え傷跡1つも無い副ギルド長のロナルドだった。
彼はいつもと変わらぬ態度でコツコツコツとゆっくりとした歩みで2人の座る正面の位置まで歩いてくると、突然土下座をし始めた。
「すまなかった!先ほどの言動をここで詫びる、2人には不快な思いをさせて申し訳ない!!」
「へっ?」「はぁ?」
謝られた2人は突然の事で一瞬ポカ~ンとしてしまった。だって、あの傲慢で・ナルシストで・頭の良さを鼻にかけたインテリエルフが目の前で土下座をしているのだ。
しかもしっかり頭を地面にこすり付けて、その尖った耳はヘニャッと垂れ下がっているのだから・・・もう唖然とするしかなかった。
「俺からも謝らせてくれ、すまなかった!先っきのこいつの言動は全部俺が指示したものだ。2人には迷惑を掛けた。本当にもうしわけない!!」
そう言ってタンクスまで土下座し始めてしまった。
「ちょ!・・・なっ!?・・・もうどうゆうこと!!?えっ?あっあの!もう怒ってませんから!そっその・・・・頭を上げてください、とゆうか一体全体なんなんですか!?」
志信とエルは拘束具を着けられたまま、オロオロしながら『頭を上げてください』や『もう怒ってませんから』っとタンクス達に問いかけるが2人は土下座姿勢から微動だにせず、ただただ『すまなかった』『申し訳ない』と言い続けるだけで、結局タンクス達とまともに話し始めるまで数十分の時間が経過した。
書いてるうちにダークな話になって行きそうだったので、話を修正してみました。ドタバタのつもりで書いていたのにいつの間にかシリアスになりかけてしまっていた。
やっぱり俺の思考って根暗系なんだろうか・・・・はぁ、でもまぁなんとか面白い方向に書ければいいなっと思いつつ頑張っていきます!
それとブックマークが40を超えて嬉しい限りです!頑張ってこれからも書いていきますのでよろしくお願いします! では ノシ




