9.冒険者ギルドの興亡(前)
冒険者ギルドは何時頃RPGシーンに登場したのでしょうか?
結論から言えば冒険者ギルドの登場は1991年かから1992年の間位になります
つまり、今からざっと30年程前ですね
では、その発生から根絶迄の道程を時系列的に観ていきましょう
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1988年
小説版ロードス島戦記刊行
コイツが元凶です
いやマジで
小説版ロードス島戦記によって日本で第三次ファンタジー、RPGブームが起こりました
まあ、第何次かは意見の分かれる所ですが少なくとも最初ではありません
何故なら、ロードス島自体がそれ以前のブームの産物だからです
しかし、ロードス島戦記の起こしたブームはそれ以前のブームとは大きく異なっていたのです
そして、その違いこそがこのエッセイに書かれている様々な問題を引き起こす元凶となったのです
それでは、ロードス島戦のブームと記以前のブームとでは一体何が違うのでしょうか?
その答えは
ブームに乗った人達の層です
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第1次ブームはボードゲームシーンで起こりました
コレは当然の事です
何故ならRPGは元々ボードゲームだからです
(ここにゲームブックを別けるかどうかで意見の対立が有りますが、とりあえず此処ではゲームブックもRPGのソロシナリオからの派生という事で纏める事とします)
この第1次ブームはボードゲームシーンに大きなインパクトを与えましたが、元々日本のボードゲームのマーケットは小さかった為に、あまり他に波及しませんでした
そして、他に波及しなかったせいでボードゲームシーンに対する外からの反動もさほどありませんでした
第2次ブームはドラクエ等によるコンピューターRPGブームです
日本の場合、ウィズ等の流入の方が早かった為此方の方が第1次ブームという人達もいますが、最初期の流入時はマック等ハードが殆ど普及しておらず、話題にはなったもののブームと呼べる程ではありませんでした
やはり本命はドラクエ等のファミコンのゲームシーンからで、此れ等は社会現象と呼ばれる程大きなブームとなりました
しかしボードゲームシーンに於いては、じつは左程問題視される様な影響は有りませんでした
コレはドラクエ等のコンピューターゲームから入った人達の殆どがコンピューターゲームシーンに留まり続けた為でした
要は
ドラクエ面白かったからD &Dしよう!
とはならずに、ドラクエでハマった人達はFF等に流れたという事です
結果、日本に於いてRPGと言えばコンピューターRPGを指すとまで言われる様になり、RPGというものの認知自体は広まったものの、ボードゲームRPG自体は寧ろコンピューターRPGの影に隠れてしまうという皮肉な事態になってしまったのです
まぁ、RPGというものの認知自体は広まったので市場自体はそれなりに拡大したんですけどね
しかしロードス島戦記で起きたブームは違いました
何故なら、ロードス島戦記自体がボードゲームシーンから直接派生したコンテンツだったからです
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ロードス島戦記が起こしたブームは小説やアニメによるものでした
当然そのブームに乗った人達は小説の読者やアニメファンです
ボードゲーマーの中にも小説ファンやアニメファンは多くいます
寧ろ殆ど場合その何方かかその両方を兼ね備えていると言っても過言ではないでしょう
しかし、その逆は在りませんでした
たとえ当時の小説ファンやアニメファンの多くがコンピューターRPGを遊んだ事があるとしても、ボードゲームプレイヤーは左程多くは無かったのです
そんなボードゲームをロクに遊んだ事もない者達が、ロードス島戦記をキッカケに一気にボードゲームシーンへと雪崩れ込んで来たのです
それはもう災害と呼ぶしかない様な惨状でした
この事態に拍車を掛けたのが、当時流行していたhow to本です
"〜が良くわかる本"というタイトルを見た事はありませんか?
それの事です
誤解が無い様に言っておきますが、最初期のRPGのhow to本はとても素晴らしい内容でした
日本のゲーマーがロールプレイというものを理解する一助になったと言っても過言ではありません
問題だったのはそれがゲーマーがゲーマーの為に書いた解説本であった為に内容が偏っていた事です
通常、ボードゲームには勝利条件というものが在ります
此れはボードゲームとは本来、プレイヤー同士の利害関係が対立し競い合う事を意味しています
しかし、RPGにはこの勝利条件がありません
此れはRPGというゲームはプレイヤー同士が協力し合いストーリーを進め、その過程を共有するゲームだからです
しかしRPGが出た当時、殆どのゲーマーはその事を理解出来ませんでした
そして、その事でボードゲームシーンに少なくない混乱が発生しました
コレは日本だけの話では無く、ボードゲーム文化が深く根付いていた欧州やRPG発祥の地であるアメリカでも起こった事です
実際、当時刊行されていたゲーム雑誌(海外)のコラムやエッセイにはRPGの啓蒙やその混乱で起こった出来事をジョークとして扱ったモノが見受けられます
日本では寧ろソレらの混乱は少なかった方で、
その理由の一端がこのhow to本の存在でした
そもそもこのhow to本は、当時海外のゲーム事情に明るいイノベイトゲーマーだった方達が執筆に関わっているので当然と言えば当然でしょう
結果出来上がったモノはゲーマーのゲーマーによるゲーマーの為の解説本であり、当時のゲーマー達にロールプレイの何たるかを理解させるには十分なものであったのです
そう
"ゲーマーに理解させる"にはー
ね、
この本はゲーマー向けに書かれていました
勝利条件に拘るゲーマーという生き物に、勝利条件というものが無いゲームとはどういうモノか?
そして、ロールプレイという新しい遊び方を啓蒙するために書かれていたのです
言い方を変えると、その本の内容はロールプレイに偏ったモノでした
何故なら読者の前提が"ゲームを知っている"事だったからです
そして、悲劇は起きました
ロードス島戦記から入ったゲームをよく知らないファン達がこのhow to本を見つけてしまったのです
簡単に言うと
ロードスから入ったボードゲームを知らないニワカが、偏った内容のhow to本の知識でロールプレイと言うものを
熱く、熱く、それはもう熱く語り始めてしまったのです…
あれ?
まだ本題にすら入っていませんよ?
何、この文字数




