第50話 沈む都市
黒銀は一体何を目指しているのか、、
ー黒銀ー
そろそろ怪気魔が街に姿を現す頃だろう
一難済んだ思った今が狙い目
ーむしばむ、はばたく、すみつく怪気魔ー
「ここら辺か?」
昼間でも横浜はビルが多く、人通りも多い
我らが始める場所にちょうどいい
「すみつく怪気魔、ひとまず怪域を広げよう」
「そうだな
怪域浸怪・羅刹巣飴操」
すみつく怪気魔を中心に紫色の領域が広がった
横浜全体を飲み込むほどの大きさだった
外で歩いている人は勿論、家の中、ビルの屋上にいる人も驚いた
これには政府も動き出すほどの事態になってしまった
「横浜のこれなんだこれは?!」
「わかりません 未知の何かに近いでしょう」
「緊急避難指示を出せ!」
緊急避難指示のボタンを押すが、、
放送ができなかった
「できません!全ての電線が破損しています!」
これは参った
プロジェクト会議や資料があそこであるのに助けることすらできない、、
人々の声が聞こえる 小鳥の囀りに近い
実に楽しい
ここでもう一つ動きを、、
「怪域浸怪・蠢悔」
領域内の横浜は地盤沈下が起き、地面は水のように撓った
沈む人々は紫色の地面に喰われてしまった
ー東条ー
「東条あれを見てみろ」
横浜全体が紫色になっていた
どんどん崩壊していく様子が見れた
「怪気魔がついに動き始めた
この規模は日本を滅ぼす意思がみれる
滅ぼされる前に怪気魔を魂にしなければいけない」
なるほど タイムリミット付きか、、
急いで怪気魔のもとに向かった
怪気魔の領域に入った途端、
ポチャンと水滴が落ちる音がした
「これは水滴を利用して居場所を暴くためだろう
できるだけ、音と水飛沫をたてずに行こう」
「どこにいくきだ?妖気魔」
空からはばたく怪気魔が現れた
「東条、あれははばたく怪気魔だ
空からの攻撃をしてくる」
「お前らの目標はわかっている
だから我が来た だが、一人で来るとは命知らずだな
妖気魔単騎の攻略などできない
帰れ!
引裂風」
鋭い風が来た ビルを引き裂くぐらいの強さだ
「蛇噛一線」
蛇噛一線でなんとか避けることができた
「はばたく怪気魔の攻撃スピードが速い
私が避けるのも一苦労だ」
「だからお前らの力で我らを止めるのは無理だ
帰れ
天霧菱」
空に向けて何かを放った
「怪花」
あれは、、棘の雨、、
おかしい
はばたく怪気魔がむしばむ怪気魔の怪気術を使っている
もしや、、
「東条!あの怪気術に当たるなよ
挐盧!」
身を守るために挐盧を使用した
空から棘が振り注いだ 地面は棘で凸凹になってしまった
これが狙いだったのか?身動きを塞いできたのか
盲点だった
「守りに徹したのか?それはいい選択だな」
いい選択?どういうことだ
「すみつく怪気魔 今だ」
「了怪
怪域浸怪・門濫堕業」
すみつく怪気魔の領域内はすみつく怪気魔の手のひらの上
遠隔で攻撃ができる
怪域浸怪・門濫堕業は浸怪した物を動かしたり、
破壊したりすることができる
そして、すみつく怪気魔が選んだ選択は、、
聳え立つ複数のビルの崩壊
東条の周りのビルは次々に崩壊を始めた
「東条 建物が落ちてくるぞ」
落ちてくるぞって言われてもこの範囲を移動したり、
この倒壊してくる瓦礫から守ることはできないって
「東条ー!
わしと平家が助けに来たぞー!
疎獣開術・網羅」
「従獣似姿術・網羅」
倒壊してくる瓦礫を粉々にした
「大丈夫か?」
平家と源のおかげで死ぬことを免れた
「東条は他の怪気魔のところに行くんじゃろ?
ここはわしらが相手をしておく 先に行くんじゃ」
「うん ありがとう」
はばたく怪気魔は平家と源が相手してくれた
「わしは初めて怪気魔と戦うんじゃ
張り切って行くぜ!」
「俺も頑張るぜ」
むしばむ怪気魔はなんとか妖気魔の宿主に張り付くことができた
このまま寄生して妖気魔ごと操り、最後は死ぬ
想像するだけで笑いが止まらん
内側からの崩壊をじっくり味わうがいい
ケケケ
「ここら一帯は怪気魔の霧が濃くなっている」
確かに中央に行くほど、霧が濃い
そして建物が崩壊し、沈んでいる
「ここが中心ぽいな」
もう辿りついてしまったか
だが、もう横浜の全人口を食い尽くした
これまでの怪気魔のように魂にできぬまい
我の有利な場所を踏み入れたこと、後悔させてやる
「怪域浸怪・兆妛懺終」
空が紫色に染まった
ー紫道達ー
「先生!あれって、、?」
「あれ?」
先生が窓から外を見た
この空の色、、
怪伝呪記に書いてあったことと一緒だ
「まずいぞ、、
君達!すぐさま行くしかない!
これの元凶はすみつく怪気魔
なんとしてでもすみつく怪気魔を倒せ!
一風輝は超特急で行ってくれ!」
「じゃあ先に行ってきます!」
瞬足の力でも結構数分はかかりそうだけど、、
ー東条ー
「なんか髪の毛がピリピリするぞ」
髪の毛がピリピリ?
昔、聞いた覚えがある気がする
けど昔のことすぎて覚え出せない
ピカっと紫色の空が光った
落雷だ!
ここはビルの上、つまりここは危ない
雷は私でも受け切ることができないかもしれない
囮の場所を作るしかない
「依薔薇棘」
巨大な茎が生えた
これで落ちる確率を下げれればいいが
もしこの雷がすみつく怪気魔の操作であれば、この作戦は無意味だ
ゴロゴロと空が鳴り響き、ついに雷が落ちた
しかし、落ちた場所はすぐ近くの避雷針だった
ただの気まぐれ雷だったか、、
ひとまずは大丈夫だろう
「東条、無事か?」
返事がない
「どうした?」
またしても返事がない
雷で気絶でもしたのか?
そっと東条の顔を見た
「変化なし、、」
特に変わったところが見えなかった
だが、のみこむ怪気魔は寸時に東条の背中を見た
そこには、イチョウ型の跡が残っていた
まずい、むしばむ怪気魔に侵入を許してしまった
私ごと操るつもりだ
「ケケケ
今更気づいたのか?」
むしばむ怪気魔の声がした
「離れろ!葉っぱもどき」
「嫌だ お前が先にこいつから離れろ
お前も操るぞ」
このままでは、東条も私も操られてしまう
こうなったら、、
「東条!すまん!」
のみこむ怪気魔が東条を飲み込んだ
ケケ、、ケ?
ん?ここはどこだ?




