第44話 苦悩の決断
みんなが勝を運んだり、サイエスを心配していた
「勝を保健室に運べ!」
「サイエス元気か?さっきまで笑ったりしてたじゃないか
なんでそんな病んだ感じになってんだ?」
サイエスはポッケっと空を見ていた
「エタノール分子 使った 酔った」
と、ただ単純な言葉を並べた言葉を言っただけだった
「しょうがない サイエスも保健室に運ぼう」
しかし、響は視界の伝達が脳に入ってこないほど考えていた
僕はみんなに嘘をついた みんなは許してくれるだろうか
怪気魔を庇った魔術士はどうなるんだ
だけどこんなことを考えている時点で僕が悪いと自覚している
脳内を巡って過ちが再生される
だから僕は決めた
ここを僕は脱退する
「本当にそれでよかったのか?」
「これ以外で自分を裁ける方法はないと思う」
「それは残念だな 音楽室の楽器と離れてしまう
約束も守れないなら我の怪気術も使えないぞ」
「構わない」
「何?!我は楽器を弾かないお前はもういらないぞ」
「その方がありがたい 離れてくれるのなら」
「そうか離れてやる ただお前を殺してからな!」
「それで償えるのなら死んでも構わない」
「なんだと?死ぬのが願望なのか?」
「そう」
「全く、、自分勝手だな
なら、死ぬがいい 先生の期待を裏切って」
「裏切る?」
「わからないのか、、
なぜお前は先生に助けられたのか知っているのか?」
先生に助けられた理由、、?
「ただ生徒だったからじゃないのか?」
「違うな お前は先生の気持ちを一つもわかっていない
お前を見殺しにすることだって可能だった
お前が助けられた理由は、お前が生きる意思を見せたからだ
黒曜時拳 あれは人が受ければ簡単に殺せる
だが、生きる意思がある人だけ気絶までで済む
あの時は、黒銀にも放ったが、さえぎる怪気魔に邪魔をされていたな
恐らく確認と対処がしたかったのだろう
だからわかったか!お前はあの時生きる意思を出していた」
とどろく怪気魔の声は僕の心をひっくり返した
怪気術を使ってもいないのに僕の心まで轟いた
「そうだったのか、、僕は先生の期待を裏切ろうとしたのか」
「そうだ これで決意のファイナルアンサーが決まっただろう
今、お前のありったけを先生に轟かせろ」
「うん 言ってくるよ」
「服部先生!」
大声で先生を呼んだ
「どうした?」
「先生 僕の中には怪気魔がいます とどろく怪気魔は本来なら排除されるべき存在です」
先生は少し頷いた
「けれど僕はとどろく怪気魔と約束を交わしました
音楽を聴かせる代わりに怪気術を貸してくれると 変な約束ですよね」
僕は先生に話しているとき涙が込み上げてきた
「僕が、あいつの怒りや痛みを、少しでも和らげるならってそう思って
一緒に戦うって、決めたんです こいつと、生きるって決めた
黙っていて本当にすみませんでした そして、僕は魔術士としてみんなと一緒に戦えますか?」
少し間があった
「僕は教師だけどさ、何でもかんでも正しいかどうかで判断できるほど偉くもないそれでも、君がちゃんと考えて、自分で共存を選んだって言うなら 僕は、その決断を信じたいと思う
それに、怪気魔だろうがなんだろうが生きようとしてるものを、頭ごなしに否定するのって、僕は嫌いなんだよ
ただな、響、怖いのは周りだ 理解されないかもしれない 疑われるかもしれないそれでも、君はそれを背負う覚悟があるか?」
僕は頷いた
「よし、じゃあ、今まで通り、魔術訓練、ちゃんと来いよ?
あの中のヤツにも伝えておいて あんまり暴れたら、僕は問答無用で封印をするってさ」
「はい!」
「そして、みんなにも謝っとけよ 一緒に戦いたいんだろ?
怪気魔がどんな存在なのか、安全なのか説明をすべきだな
まあ みんなは許してくれると思うよ じゃあ行こう」
保健室に先生と向かった
「響はここで待っていて」
先生だけ保健室に入った
「みんなー ちょっと聞いてくれ 大事な話だ」
先生がみんなの注目を集めた
「どうしたんですか先生?」
「怪気魔と共存できる存在をみんなは生かす?それとも殺す?」
みんなはあえて言わなかったのか、誰も回答を言わなかった
いや、言いたくなかったのかもしれない
「響は今、怪気魔に取り憑かれている状態だ もちろん知ってると思うが響は
怪気魔を制御が今の所できているし、響の意思もある
ただ、怪気魔はどうだ? 僕らの敵だ 受け入れ難いだろう
情報が漏洩するかもしれない それなら即排除案件だ
しかし、この怪気魔は響と共存ができている
響は自分を見失っていない むしろ、自分に正直だと思う
だから響のことを怖がるのなら、僕は響は大丈夫と言う
さあ どうだ 響は君達の仲間か?」
最初に喋ったのは一風輝だった
「先生 僕たちはいつ響が敵だと思ったのですか?
そんなに熱弁しなくてもずっと僕たちは響の味方です 怪気魔が暴れるなら僕たちが抑えます だから怪気魔に取り憑かれていても仲間として認めますよ
だよな、みんな?」
「当たり前だ 助けてくれた、一緒に戦った仲間だ」
「だそうだ 響」
「え?」
みんなは響がこの場にいないと思い込んでいたが、響の登場に驚いた
そして響が最初の言った言葉は泣き終わった後の声のような
「ありがとう」
だった
「先生!いるなら言ってくださいよ!
恥ずかしいじゃないですか!」
「恥ずかしくないだろう?本音を言って何が恥ずかしいんだ
君の言葉は響にとって最高の言葉だったかもしれないぞ
響もそう思うだろ?な?」
「一風輝、みんな、ありがとう!」
一風輝は響に歩み寄り、抱きしめた
次々と響に走り、周りに立って喜んだ
サイエスと勝はベットに入ったままだったが思いは感じられた
「響ー!お別れの挨拶じゃなくてよかった!」
なんか熱弁した僕がみんなの友情を知らされることになって恥ずかしいかも、、
でもよかった 響が居場所を取り戻すことができた




