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生き残ったのは

微SFな雰囲気のお話。

※すっきりしない終わり方なので注意です。

 西暦二XXX年、人類は自らを――


 かつて、人類は自分たちの好き勝手に地球環境を扱ってきた。その癖、思い出したように自然保護やら動物愛護なぞ活動してみたりと、守っては壊しての繰り返しで、まったく協調性がない。

 あまりにも、人類全体は無知で愚かだった。


 科学の発展は人類を賢くしていった……ように見せて、実のところ、人間の大切なものを欠如させていた。倫理観、貞操観。科学が上位に立ったとき、宗教のあまりに非現実的で非科学的な教えは信仰を継続させうるだけの力を失い、神は地に落とされてしまった。

 かたちだけの礼拝。かたちだけの祈り。真の信仰は何処いずこへと追いやられたのか。


 人類はすでに何度も同じような失敗をしては、再度振り出しから始める。毎度のことだから、また赦されると思っている。この世界がある限り。


 人間の生態系も静かに崩壊していった。彼らは愛や性の自由、解放を叫んだ。その結果、同性愛者が人口の大半を占め、その上に重婚を認められたことで、家族という固定観念が完全に消滅し、誰が誰の子かわからなくなっていった。それでも頑張って後生を残そうと必死な努力をしたが、やがて人口は激減する。気づいたときには、地球上最も絶滅が危惧される存在へと成り果てていた。


 そこで科学者たちは考えた。人類をなんとか存続させる方法を。

 出された答えは――



 ――動物と人間を交配させることで、人口を増やそう。新たなる環境に適合できるようになれば、人間は今よりももっと、地球の上位に立てるのではないか。



 西暦三〇XX年、現在。人類は事実上滅亡した。生き残ったのは「獣人」という、もはや人間でも動物でもない、化け物のような存在であった。


 彼らの行く末を、知る者は誰一人としていない。

 たとえ神であったとしても、ここまで堕ちてしまっては、もう救うすべは残されていなかった。

 どうにもならない。この世界の崩壊。

 我々が間違えたのは、一体どこからか。


作者自身が「こんなのは嫌だな」という世界を書いてみました。

これを基盤に長編をと少し思いましたが、たぶん精神的に無理です。

考えるほどに救いがありませんでした……


※同人誌『うさぎの短編集』にも収録されています。

詳細は活動報告を読んでください。

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