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A strange experience ‐奇妙な経験2‐

ルームシェア的な何か 奇妙な半同居人



「峯崎さん。これ、ここに置きっぱやめて! お願いしますからやめて!!」


 ある日突然、奇妙な半同居人となった峯崎さん。あの差出人不明だった置き手紙の主は華奢で可愛い女の子だった。大胆な癖のある文字から、男性の先入観があったので、最初会ったときは拍子抜けした。というか、好みのタイプだっただけに理想の女の子像が壊れた。

 峯崎さんはおおざっぱで部屋の中も散らかり放題だし、喫煙者だし、大食漢の大酒飲み。ほら、可愛いだけにイメージ丸つぶれ。

 で、そんな峯崎さんとかれこれ一ヶ月はこの状態なわけだが、一向に部屋がもとに戻る気配なし。お互いに自分の部屋へ訪ねて、必要なものを取りに行けるようになっただけ良しとしよう。

 しかしその移動手段が、お互いの家のトイレがつながっていて、そこから「どこ○もドア」よろしく利用可能ってどうだろうか。トイレのドア開けたらトイレがなくて、代わりに自分の部屋とか、トイレどこ行った? ってどうだろうか。おかげで用を足すには近くの駅かコンビニへ行くしかないとか、マジ不便なんだけど。

 で、冒頭のセリフ。

 峯崎さんがいつものようにトイレのドアから入ってきて、洗濯物を一式、卓上にドン。洗濯機もチェンジしてしまったのだが、それは交換したまま使わない? 使えない。あぁ、そうですか。


「だって今まで私が使ってたやつより、ちょっと進歩してんだよね、キミの洗濯機。便利なんだけど、なんか使っててしっくり来なくってさ」


 なかなかこだわりの強い人らしい。

 驚いたことは他にもあった。峯崎さんは現代よりも数年ほど過去の人間。つまり、時空が歪みながら部屋がつながっていたのだった。

 なので、現時点で自分の部屋から外に出ると過去に、峯崎さんにとっては未来に行ってしまうことになる。それはいろいろと危険なため、用心には用心を重ね、お互い自分たちに合った時代につながっている部屋を使おうと決めたのだ。



To be continued.


※同人誌『三猿霊媒師』『うさぎの短編集』にも収録されています。

詳細は活動報告を読んでください。

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