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清州同盟 弐
俺は宴の場まで、少し早歩き気味で行った。
「ねえノブナガ、どうやってヨシモトを倒したの? 聞かせてよ。ノブナガはきっと、スゴイことをしたんだろうからね」
凄いことって、そこまで凄いことしてないぞ? そんなに期待に満ち溢れた、キラキラとした瞳で見つめられても困る。
「あの日、物凄い豪雨だっただろ? だからこっそり近づいて、奇襲を成功させることが出来たんだ。ただ、それだけ」
もっと派手に、楽しく行きたいってのもあったけど…。
「それで相手の混乱に紛れて、ヨシモトを殺すことが出来たってワケだね? でもそんなのが成功するなんて、ヨシモトは思ったよりも強くなかったってコトかな」
まあ、そうゆうことだな。にしても勝利の宴だけあって、珍しく光秀も笑顔だ。




