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恋の罠  作者: 桜井雛乃
最後の戦い
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柴田勝家

「んなことより、早く家康を追え。捕まえて欲しかった、かな」

 今更そんなことを言っても仕方がない。もう外にも残っていないだろう。普通に走って逃げるとは思えないからな。

「大丈夫か、信長」

 外から現れたのは、柴田勝家。こいつは敵か味方か。それは分からないが、とりあえず招き入れてやる。

「どうしたんだ。あいつってあの猿だよな? 騒ぎを聞いて駆けつけてみれば、なんなんだあんにゃろ」

 見た感じ、怒っているように見える。ということは、俺の味方と見ていいのだろうか。しかし、家康のことがあっただけに信じる気にはなれなかった。

「明智光秀が、そう聞いたんだが」

 そうだな。光秀がやったことにされている。このまま俺がやられたら、光秀が悪者になって猿が上に行く。そんなこと、絶対に許せる筈がない。

「ボクはソンなコトしない。ノブナガのコトがダイスキダカラ」

 頬を膨らませてそう言うと、光秀は思い切り俺に抱き付いてくる。それを見た蘭丸も、俺の腕を必死に抱き締める。

「信長、彼女が怒るぞ? 浮気はよせ」

 そんなことを言って、勝家は上がってきた。

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