39/81
目覚めの頃 参
「申し訳ございません、僕のせいで……」
ボクとランマルを見て、ペコリとイエヤスは謝った。ナンかソコまでシュンとシテ謝られると、ボクもワルイ気にナルよね。
「お前らはそこで待っていろ」
ノブナガはイエヤスと少し離れたトコロに行って、コショコショバナシしていた。ボクにも教えられないヒミツのハナシなんだね? ナンだろう。
「あ~、やっぱり家康さんもぉ! 僕の信長さんなのに」
プクッと頬を膨らませているランマルは、子供らしくてカワイかった。
「てか光秀さん、信長さんに手を出さないで下さい。僕の物です! だって信長さんは、この僕と一緒にって言ったんですから。光秀さんが嫉妬する気持ちも分かりますが、もー諦めて下さい」
ヤダよ。ボクだってノブナガのコトダイスキダカラ、ボクが一緒にいるんだもん。ソレに、わざわざヒトリジメするコトなくナイ? ズルいもん。
「ノブナガはミンナのノブナガだよ」
お兄ちゃんとして、ボクが教えてあげないと。




