桶狭間の戦い 壱 ☆
無事デートも終わり、同時に休日も幕を閉じてしまう。
そして月曜日、再び戦が開かれることとなる。
「信長、義元がケンカ売ってきやがった」
学校が終わり放課後、安土高校三年三組の柴田勝家が俺にそう告げる。勝家は鬼柴田とも言われている、俺の自慢の手下だ。見た目はごっついけど、中身は意外と優しかったりする。
で、義元だっけ? ああ、駿河公園と遠江公園を占領するやろうか。ふん、いいだろう。尾張公園を狙ってるってんなら、返り討ちにしてやる。
「分かった、絶対ボコボコにしてやろうじゃねえか」
俺も最近、義元が調子に乗ってると思ってたんだ。丁度いい、絶対に絶対にぶち殺す。
「ノブナガ、ホントに戦うの? だってイマガワは、手下をイッパイ連れてるって言うよ? 勝てるワケないじゃん」
この弱気なのは、安土学園二年四組の明智光秀。俺の言うことに反対することもあるのだが、ちゃんと最後までやり遂げてくれる真面目ないい子だ。あまり男らしくない華奢な体だが、決して弱い訳ではない。
織田信長、明智光秀のイラストをみくら様にお描き頂きました。
かっこいいでろ、いいでろ、羨ましいでろ。




