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恋の罠  作者: 桜井雛乃
織田信長の戦い
2/81

桶狭間の戦い 壱 ☆

 無事デートも終わり、同時に休日も幕を閉じてしまう。

 

 そして月曜日、再び戦が開かれることとなる。

「信長、義元がケンカ売ってきやがった」

 学校が終わり放課後、安土高校三年三組の柴田勝家しばたかついえが俺にそう告げる。勝家は鬼柴田とも言われている、俺の自慢の手下だ。見た目はごっついけど、中身は意外と優しかったりする。

 で、義元だっけ? ああ、駿河するが公園と遠江とおとうみ公園を占領するやろうか。ふん、いいだろう。尾張公園を狙ってるってんなら、返り討ちにしてやる。

「分かった、絶対ボコボコにしてやろうじゃねえか」

 俺も最近、義元が調子に乗ってると思ってたんだ。丁度いい、絶対に絶対にぶち殺す。

「ノブナガ、ホントに戦うの? だってイマガワは、手下をイッパイ連れてるって言うよ? 勝てるワケないじゃん」

 この弱気なのは、安土学園二年四組の明智光秀あけちみつひで。俺の言うことに反対することもあるのだが、ちゃんと最後までやり遂げてくれる真面目ないい子だ。あまり男らしくない華奢な体だが、決して弱い訳ではない。

挿絵(By みてみん)

織田信長、明智光秀のイラストをみくら様にお描き頂きました。


かっこいいでろ、いいでろ、羨ましいでろ。

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