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ロアトリー

ロアトリー



その輝きは戦場を駆ける。

機体の軌道がまるで宝石のように輝きを放っていた。

あるものはその輝きに見惚れ、あるものはその輝きに恐怖する。

色とりどりの輝きが機体を落としていくさまはまるでショーのようだった。



近づいてくる敵の機体を撃ち抜く─ひとつ、ふたつ。

3つ目を撃ち抜く前に敵艦が撤退信号を出した。

(よかった、今回も生き残ることができた)

赤い輝きが収束していく。

機体はその輝きをなくし、宇宙の闇に溶け込んだ。

機体のパイロットの少女──ルビリス・ネルアンはそっと息を吐く。戦いの最中は息をすることも忘れるほど集中してしまう彼女は、まだ最近配属された防衛部隊の新人だ。

本日の領域防衛任務は本星の貿易の要である同盟の星に依頼されたものだった。

本星───彼女の生まれた星は地球から離れた位置にある。その星は地球から派遣された科学者によって調査されている途中で星の核である鉱石(ロアユト)が暴走し、彼らのほとんどが死んでしまった、らしい。いま本星に住んでいる人々はその鉱石に適合した科学者とその護衛の軍人たちの生き残りの子孫である。生き延びた彼らは各々の本国に帰ろうとしたが拒まれ、仲間たちを殺したその星に住む他なかった。

彼女もその子孫の一人である。


「ルビリス、聞こえているか」

「え、あっはい!」

「帰投命令だ、本艦に戻るぞ」

「了解です!イア隊長!」


イア隊長は防衛部隊の中でもトップのパイロットだ。

戦闘は未だに恐ろしいが、隊長の戦う姿を間近で見られるのは幸運だと思う。私が2機落としている間に隊長は10機以上は落としている。


「イア隊長!私の戦いどうでしたか?」

「よくできていた。回避もそうだが、攻撃方法を相手のパイロットのくせを見て変えることができるようになったな」

「…はい!隊長の下で学ばせていただいたおかげです!」

隊長はよく褒めてくれる。悪いところもしっかり言うがそれ以上にいいところやアドバイスを教えてくれるため、私の理想の上官だ。

(かっこいい!理想の上官すぎる〜!一生ついていかせてください…!)

心の中でイア隊長に心酔していると、ふと視界に光が見えた。

(あれ?あの輝きって…)

その輝きに引き寄せられるように部隊から離れようとしていると、自分の機体が再び輝き出した。

(え…!?これって鉱石(ロアユト)の共鳴!?)


どうしてこの空域に脱出用のポッドがあるのか、と考えている間に光と光が混ざりあっていく。

すると─

(人?誰かがいる─少年だ。同じ年ぐらいの子かな…?

でもなんで?ロアユトは本星にしかないはずなのに…)

ポッドの中の様子が不思議と感じとることができた。

少年に向けて手を伸ばしたその時、光が収束していくのが見えた。


「手を…!伸ばして!私に!!」

その呼びかけに応えるように少年は目を覚ました。


青い輝きが、私を映す。

触れた手は冷たいのに─おかしなくらい温かかった。



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