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33.デスゲーム3回戦

最終回まで書けました。今は次回作を考えているところです。この作品を読んでいる方々、ありがとうございます。次回作もぜひご覧ください。


昔の作品は見ちゃだめだよ。

 音高く鳴り響くホイッスルで三回戦は始まった。


 それと同時にハヤトの目の前に金髪で短髪の男が現れた、とハヤトが認識した瞬間に視界がドームの天井に瞬間的に切り替わり、そしてブラックアウトした。



 ハヤトがはっと気づいた時には、隣にいたローザが自分と同じようにきょとんとしながら顎を撫でていた。いつの間にか死に、復活していたのだ。


「ククク、遅いねえ、君たち」


 そう言ったのは金髪碧眼の男。


 ハヤトは勘づいた。こいつに顎を蹴り上げられたのだと。そしておそらく瞬間移動スキル持ちだ。


「そんなに遅いのでは話にならないねえ?」金髪男はそういってニヤニヤ笑っていた。「そんなにのろまな君たちに挨拶しようか。あんまり時間を無駄にしたくないからねえ。私の名前は須郷ミチビキ。のろまな君たちを地獄に導いてあげよう」


 開始15秒。すでに三つの水晶が赤色になっていることがアウロのアナウンスで判明する。


 もう一人はいったい何のスキルを持っているのか、とハヤトが思った瞬間、ミチビキが瞬間移動をしてハヤトの目の前に現れた。


 しかし今度はハンドガンでミチビキを射殺するほうが速かった。しかし復活のための若干のタイムラグがあるとはいえ、スタート地点に瞬間移動したのと何ら変わりなかった。メリットは相手の水晶が無色になることくらいだ。そしてもう一人がすぐに青色に戻しに行くことは間違いなかった。


「おやおや」金髪の男がハヤトの横に現れる。「君は少しは速いようだねえ」


 話し方は遅いくせに調子乗りやがって、とハヤトは思った。


 が、そう思っている暇もない。なぜといえばミチビキがしきりに瞬間移動を繰り返しているからだ。現れる場所によってはなんとかハンドガンで殺すことができるが、それも気休め程度のものだ。


「ククッ、私に釘付けだねえ。もう試合開始から30秒だよ。あと30秒、君たちをここに釘付けにするだけで命が一つもらえるなんて、うれしいねえ」そう言いながらミチビキはニヤニヤとする。


 ハヤトは、こいつ目つき悪いな、と思いつつもハンドガンでたまに殺すことしかできなかった。何度殺しても瞬間移動して釘づけにしてきやがる。

 俺よ、どうする? 彼は考えた。そしてあえてローザを銃で撃った。そしたらまた血がたぎってスローモーションの世界に入れると思ったからだ。しかしハヤトの思惑とは違って、スローモーションの世界には入れなかった。


 条件が違うのか? とハヤトは思ったが、それでもほかに策は……。




 ローザは魔法を使ってミチビキを何とか倒し、そのすきに水晶を青に変えようとするが、即座にミチビキに妨害されてしまう。




「強い……」ハヤトはつぶやいた。もう一人のスキルを確認する隙も無い。「だが手がないわけではない」


 ハヤトはローザがミチビキを倒したそのすきに、隠匿スキルを使い、気配を隠した。


「おや? どこに隠れちゃったのかなあ?」


 よし、第一関門は突破できた。しかしまだもう一人残っていた。ハヤトはもう一人のスキルに警戒しながら湖の中にある水晶を木の矢で赤色に変える。が、しかし、その直後に色が青色に変わった。


 もう一度撃っても色は青色に変わってしまう。


 なぜだ? とハヤトは考え、ふとあることを思いつく。予知スキルのことだ。それをふまえてよくよく湖の中を見るともうひとりの人影が見えた。そいつが水中の水晶を見張っていたのだ。ハヤトは横にいたローザに指示して、狙撃スキルで水中の人物を殺し水晶を赤色に変える。


「残り7秒だよお?」後ろから声がした。


 そういわれた直後、視界がブラックアウトし、再びスタート地点に戻される。そしてそこにはすでに金髪のミチビキがいた。


「5、4、」ミチビキが指折り数える。


「いやっ、死にたくない」ローザが思わず口走った。


 ハヤトはそれを聞いて全身の、すべての血管が膨張し、血が激しくたぎるのを感じた。


紫電霹靂(しでんへきれき)


「んん?」ミチビキが不思議がる。が。「2、1……」


「カマイタチ!」


 瞬間、世界が吹き飛んだ。


 ミチビキが吹き飛んだ。森林が根こそぎ吹き飛んだ。湖の水が吹き飛んだ。砂漠のほこりが吹き飛んだ。


 そして水晶は一挙に青色に変わった。すさまじい衝撃でもって。


 試合は終了した。その攻撃は予知のつけ入るすきも与えなかった。予知のスピードを超えたのだから。


 ハヤトは何事もなかったかのようにかちゃりと金色の剣を、背中のさやにしまった。




 試合が終わった後、金髪の男は嘆いた。


「チクショウ! なんで私が死ななくちゃならないんだ!」


 ハヤトは言った。


「俺は今までいろんな人間をキルしてきた。初心者狩りを。俺たちを追放し罵倒した連中を。最初はただの世界で。次は屈辱の中で。いろんな人間をキルしてきた。そして今、デスゲームの中で、本当に人を殺した」


「なぜだ」


 ひざまずいてハヤトを見上げていたミチビキに答える。


「それが、デスゲームの中でのアサシンの正義だからだ」

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