表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/14

覚醒

更新です。今回は早く出来ました。駄文ですがどうぞ。

 煙りが消えて見えた光景に私は愕然とした。



 捨て身で行った攻撃に、対して導師造った三人は消し飛んだのだが、導師の姿は無い。恐らく生きているのだろう。



「ちっ。やれやれ…普通…重…傷もの…何…だが…な」



「ええ流石に驚きましたよ。外史とは言えこの時代に爆弾を考え出す人間がいるとは。明らかなオーバーテクノロジーですよ」



 姿こそ見えないが確かに後ろから声が聞こえた。



 導師よまた訳の解らない言葉を沢山。



「今のは外の結界まで解かなければならない程危険でした。狙いはよかったですが惜しかったですね」



「なに…勝…手に…納…得し…てるん…だ」



「貴方は賭に負けたのです」


「賭に…負…けた? 誰…が決…めた? お…前さ…んだ…ろう」



「ハッタリもそこまで行けば称賛に値しますよ」



 ふっ。ハッタリか。私はある一言を告げた。



「撃てっ!!」



 私は‘‘最初’’から、この場に潜んでいたと予測する人物に命令を出す。



「ゴッ!」



 振り向くと導師に矢が刺り、血を流して立っている。



 さてここからハッタリの真骨頂だな。もう少しだけ、持ってくれよ私の体。



「ば」



「『馬鹿な』と言いたいようだな」



「!?」



「次は何故普通に話せるか?かな」



「貴方は、自分の攻撃で重傷だったのでは……まさか!?」



「重傷? ハッハッハッ。面白い冗談だな」



 意識が朦朧とする。まだ、倒れる訳にはいかないんだがな。



「全ては演技。ハッタリも、捨て身攻撃も、最後のお前さんが油断するであろうこの瞬間の布石でしかなった。ま、要するに・だ。お前さんは最初からこちらの手の平の上で踊っていたにすぎないんだよ」



 ふっ。我ながらよくも、まぁこんなに次から次へと嘘八百語れるな。



 実際は今話している全てが、ハッタリで、当然最後の矢による攻撃も可能性の域を越えていない。声を出せば放ってくれるかな? 程度の確率だ。だが、残念ながら導師にはそれを本当か、どうかを判断する材料がない。



 ま、だから導師は、私のハッタリを全て信じるしかない。



「うっ嘘だ。そんな事……有り得ない」



「はっはっはっ。現実を直視出来ないとは哀れだな」



 そうだ。そのまま勘違いして、疑心暗鬼になって、自問自答をして、混乱して焦れ。



 それこそ私が求めている状況だ。



「少し貴方を侮っていたのかも知れませんね」



「……随分と余裕だな」



 頼むからこれ以上の隠し玉は無しにしような



「ふふふまさかこんな矢一本で私に勝った気でいるつもりですか?」



「いやどう見ても心臓貫いているから、いい加減死んでほしい所なんだがな」



「言ったでしょう。外史の人間では私は殺せないと」



 ちっ化け物退場は専門外なんだがな。



 やれやれこちらは、万策尽きたってのに、相手はやる気満々とはやる瀬ないな。



 そんな時だった。ふと昔の事を思い出したのは……あれは。



 ……。



 た……。



 た……れ。



 た……す……れ。



 俺は戦場の中にいる。



 焼ける民家、沢山の死体、そこで俺は……。



「ギャアアッ!!」



「たっ助けてくれ悪かっ?!」



「死にたくない。死にたくないよ」



 人を沢山殺していた。



 その姿はまさに死神を彷彿させる。



 沢山の返り血を啜りその場にいた人、人、人、を物言わぬ人形に変えていた。



 ………………………………………………………



 オレハ、ヒトヲコロシタイ。



 ………………………………………………………



 ドックン。






「ハハ」






 ドックンドックン。






 心臓の音が、やけに耳に響く。






 ドックンドックンドックン。






 それと同時に、意識が薄れていくのが分かる。






 ドックンドックンドックンドックン。






 くっそ!! まだ奴は生きているってのに……。






 ドックンドックンドックンドックンドックン。






『ヨウヤクオモテニデレル』






 ドックンドックンドックンドックンドックンドックン。




 誰の声か解らない、だが私の意識は、そこで途絶えた。










 ドックン。










「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ」



「気でも狂いましたか」



「イヤ。ナニオモイダシタンダヨ。オレガナンナノカ」



「?」



「シネ」



 オレハ、ホンノウノオモムクママニ、カラダヲウゴカシ、ドウシニセマル。カラダニアッタガノイタミガナイ。



「まだその動き。ハッタリでは無かったのですね」



「シネシネシネシネシネシネシネシネシネシネ」



 オレハ、ドウシアタマヲモチ、ジメンニタタキツケタ。



「ぐっ?!」



「コノテイドジャナインダロ」



 オレハ、ドウシヲジメンニ、タタキツケツヅケアシで、ノウミソをツブシタ。



 ソノママ、メヲクリヌキ、ミミヲソギオトシ、クチヲサキ、クビヲオトシテ、ドウヲマップタツニシ、ユビヲイッポンイッポンヘシオリ、ツメヲハイデ、アシヲヘシオリ、……ヲツブシタ。



「ドウシ、マサカコノテイドデ、シンダナンテイワナイヨナ? タノシミハコレカラダゼ」



 モノイワヌ、ニンギョウニカタリカケル。



 ツマラナイ……。



 モットヒトヲコロシタイ。



 オレハ、キンニクマンノトコロニアシヲムケル。



「ヨォ。コロシニキタゼ」



「「!?」」



「アン? ナニヲオドロイテル」



「相手はどうした!!」



「サア?」



 メノマエノショウネンカラ、アキラカナサッキヲカンジタ。



 ヌルイナ。サッキッテノハコウダスンダ!!!



 キンニクマンハヨユウソウダガ、ショウネンハフルエダシテイタ。



「なんだ貴様は?」



「キサマヲコロスモノダ」



 イウトドウジニ、ショウネンコウゲキヲカイシスル。



「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ。オラドウシタ、ソノテイドカ? スグニシンジマウゾ。ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ」



 パンチ、キックノレンダ。



「馬鹿な管理者が外史の人形に負ける訳が……」



 ヌルイ。ヌルイスギル。モットオレヲタノシマセロ。



「左慈ここは一旦退きますよ」



 ドコカラカ、ワカラナイガ、ドウシノコエガヒビク。



「ふざけるな于吉!! 何故俺が人形ごときに、背を向けなければならない」



「今はタイミングが悪いです。時間は沢山あります」



 ソノコエトトモニ、サジトカイウショウネンハキエタ。



 ツマラナイ。キンニクマンモ、イツノマニカキエテイル。



 コロシタイ。ヒトヲコロシタイ。



 ! フッ。ミーツーケタ。エモノハイッピキ。オレハソイツヲコロスタメニチカヅク。



 ソンナトキ、ナツカシイコエガ、ウシロカラキコエタ。



「……何をしているの兄さん……」



「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ。ヒサシブリダナ。カリン」



 主人公??視点終了



 華琳視点開始。



 教員の解散の言葉と同時に、兄さんが何処かに消えた。



 普段はなんだかんだで、絡まれて帰れない兄さんが、今日に限り居ない。



 嫌な予感がした。このまま何もしないで居たら兄さんが居なくなってしまう。



 そんな気がした。



「春欄兄さんが何処に行ったか分かる?」



「はぁ薫でしたら、解散という言葉と同時に、教室を出ましたが……」



 流石ね春欄。私でさえ気づかなかった事を、しっかり気づいている。今日の相手は春欄かしら。



「秋欄。兄さんが、居そうな場所に心当たりは」



「……人気の少ない所かと」



「根拠を聞きたいわ」



「明らかに不自然です。何かしらの事件に、巻き込まれている可能性があるかと」



「私もそう思うわ。なら具体的な場所については」



「使われてない教室。屋上。校庭裏かと」



「……春欄貴方は教室を全て確認してきなさい。秋欄貴方は校庭裏に」



「「御意」」



 私は屋上への階段を登る。



 屋上の扉の前に立って違和感に苛まれた。



 扉に手が触れられない。



「どういう事何故触れられない!」



 私は絶を取り出すと扉に向けて切りつけた。



 返ってきたの金属音だけで扉には傷一つついてない。



「何なの一体扉の向こうで何が起きてるの」



 それから少し時間が経った時不意に扉が開いた。そしてそこで見たものは。










 血まみれの兄さん。






 私は恐怖した。覇王を目指す為に捨てた感情だったが、こんなにも早く思い出す事になるとは思わなかった。




「……何をしているの兄さん……」



「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッ。ヒサシブリダナ。カリン」



 兄さんは狂ったような笑い声が響く。



 解る。これは逃げないと死ぬ!!



 死神の復活だと。



「ナンダフルエテ、ヒサシブリノギキョウダイノサイカイニ、ダッテイウノニサビシイジャナイカ」



「戻ってしまったのね兄さん」



「モドッタ? タシカニソウダナ。トコロデ、」



 私は体が震えた。別の方向を、向いていた殺気が、こちらを襲ったからである。



「オレノカリヲ、ジャマシタノダ。カクゴハデキテイルンダナ」



「!?」



 私が恐怖に負けていると突然矢が兄さんを襲う。



 むろん簡単に避けている。



「フッ。セッカクイチジテキニトハイエ、ミノガシテヤッタノニ、ドウヤラサキニシニタイラシイナ」



 駄目ね。今その弓使いを殺されたら私が生き残れない。



 私は震える手を、押さえ込むと絶を再び握る。



「イックッゼ!!」



 兄さんが後ろを振り向くと同時に、私は絶を振り下ろす。



 それに気付いた兄さんはトンファーで防御する。



 すると透かさず矢が兄さんを襲う。



 やるわね。秋欄並の弓の腕ね。欲しいわ。



 っといけない戦いに集合しないと。



「ハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ。イイネ。イイヨ。オマエラタノシイヨ。ジャクショノ、サイゴノテイコウホド、タノシイモノハナイ」



 厄介よね。それに兄さんはまだ‘‘本気’’じゃない。



 兄さんの本来使う武器は、まだ使っいない。



 出来れば使われる前に、兄さんを倒さなければならない。



 弓使いの攻撃が止む。



 すると物陰から、少女が飛び出して来るのが見えた。



 多分弓使いなのでしょうね。



「不用意に近付いては駄目!!」



 叫ぶが、彼女はそれを無視して、兄さんに短剣で切り掛かる。



「オセェヨ」



 短剣を持った少女は、こっちに飛んできたので、それを受け止める。



 軽い。それに、形の整った良い胸。ふっくらとしたお尻……はっ!? いけないまた私は。



「ねえ。貴方このままじゃじり貧よ私と組みなさい」



「や」



 一言で拒絶されたわ。こんな屈辱初めてね。



「貴方一人じゃ兄さんには勝てないわよ」



 すると何を思ったのか、少女は私の首筋に短剣を突き付けてくる。



「邪魔」



「えっ!」



 言うに事欠いて、私を邪魔扱いとはいい度胸ね。



 これは少し調教が必要かしら。



「何故私が邪魔なのかしら」



「弱い」



 ……何なのよ。この子。さっきから聞いていれば、私に何か恨みでもあるのかしら。



「私が弱い?」



「弱い。覚悟が無い。仮染めの強さ」



「貴方に何が解るの」



「煩い気が散る」



「ユイゴンハ、オワッタカ。マ、モットモドチラモ、イカシテカエスヨテイハナイガナ」



 忘れてたいた訳じゃない。



 どうしようかしら、このままじゃ本当に殺されるわ。



「それが糞兄貴の血の臭いの正体」



 今この子何て言ったかしら兄貴? 兄さんの妹は、居なかったはず。



「ふふ。ねえもう一度言うわ私と組みなさい」



「や」



「我が名は曹孟徳。我が覚悟はこの絶ともによ!!」



「分かった」



 覚悟見せれたようね。



「勘違いするな。認めた訳じゃない。純」



「?」



「名」



 名前ね。もう少し話して貰いたいわ。にしても素直じゃないわね。



 さて。駒は足りないけどやるしか無いわね。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ