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―――あーよく寝た……。昨日の配信楽しかったなー。また今度、魔物を準備できたらやろうかな。あ、その前に異次元パスポートとかの紹介しないとなのか。
ええー、そこらへんはもう佐久間さんやればいいのに。どうせうち来るんだし。
あ、よく考えたらそっちの方が二度手間にならなくていいじゃんね。
俺も一緒に教えてもらったら後からやり方忘れてもアーカイブで見直し出来るし、いい考えすぎる!! そうしよう!!!
よっし、じゃあ、リビングじゃなく配信部屋に案内するとして……、配信垂れ流し今からつけておくか。
「これついたんかな? お、いけた。おはようございます。ではこれから垂れ流し配信になります。
あとで、佐久間さんが来るので、異次元パスポートとかの説明を一緒に聞きましょう! 俺も書き方知らないので、っていうかたぶん資料出来たばっかりかも? ほんと公務員の方々尊敬します……大変すぎですよね。
じゃあ、起きたばかりなのでちょっとミケとアヴィラさんにごはんとかあげてきますね。
またあとでー!」
【お】
【1ゲット!!】
【朝早い】
【おはよう】
【付いた瞬間来る俺等もなかなかやぞ】
【残念だったな1げっと】
【みんなはやいな】
…
……
………
―――ミケたちのごはん、一日一回取りに来たらいいのかなー? そこら聞き忘れたし、んー、会社があると昼は無理だし、朝と夜ならまあなんとかできるけど、イゴラフさんは匍匐前進だから厳しいだろうしなあ。
ミケは俺いないところで外に出したくないし……、まあ聞いてみよう。
「イゴラフさーん、おはようございまーす。いらっしゃいますかー?」
「おお、田川殿。おはよう。食事か? どうされた?」
「はい、食事はどのくらいの頻度で取りに来たらいいのか聞き忘れてしまって」
「ああ、それならば一日一回もあれば十分だ。それにアヴィラだけであればこちらと行き来させてもいい。あやつは自分で魔物も狩れるし十分強い。ミケ殿におすそわけもしたいだろうし、なにより魔物を食べることで魔力を蓄えるからの」
「ほほーわかりました。アヴィラさんにはたまにこちらと行き来していいよと伝えておきますね」
「しかしたぶん、アヴィラはまだミケ殿を一人にはしないだろう。まだミケ殿は魔力が少なく、なにか合ったときに守れぬのだ」
「ああ、アヴィラさんそういや伝令とミケの護衛でしたね。って魔力? あ、そうだった。ミケの担当の動物病院の先生がですね、ミケの治療をどのようにしたのか聞きたいと言ってまして、アミーラさんに聞いていただけますか?」
「ふむ。田川殿がアヴィラに怪我をさせられたときのことか。うむ、わかった」
あぶねー忘れるところだった。
イゴラフさんにミケの治療の件でアミーラさんが何をしたのか聞いてもらう。
「とこでな、前言われた外交担当の者だが、紹介してもいいだろうか?
そちらに行ってみたいという立候補が多くてな。一応その中でも強いやつを選んでおいた」
―――あ、強い順なんだ、やっぱり。
「ありがとうございます……?」
―――お礼言うとこだよな? これ。
外からここ異次元ゲートの住居、―――もう異次元ゲートハウスって呼ぼう―――に入ってきたのは、若めに見えるヒョウの人だった。イゴラフさんよりは小柄で短髪、外交担当だからか、スーツを着ている。ヒョウは細身だからすごく似合ってるなー!
うんうん、イゴラフさんと違って匍匐前進みたいにしなくても異次元ゲートに入れそう。よかった。
この人が外交専門の人かー。なんか大丈夫かな? かわいいけど若いから騙されたりしない? この世は人怖だぞ……?
「はじめまして、おはようございます。ルトミスです。獣人族外交担当です。人族担当は遠いですし忙しいため、担当させていただきます。よろしくお願いします」
なるほど、人族とか獣人族とかで担当違うのか。そりゃそうだな。
「はじめまして、おはようございます。田川虎太郎と申します。異世界の人間です。一応異世界ゲート担当の臨時公務員させていただいてます。こちらこそよろしくお願いします」
「田川殿、ご相談なのですが……、現在行商人がアミーラ様のところにちょうど来ておりまして」
ほうほう。―――あの俺が看病されていた家、アミーラさんのいた場所は行商人とほか獣人族の中継場所だったらしい―――
俺のいる時はタイミングが悪くて他の種族の人はいなかったけれど、狼科獣人族とか兎獣人族とかけっこうたくさん来るらしい。
「そして、その行商人から話を聞いた人族側がギルドを作りたいと言ってるのです。もし作るとしたらこちらの受付は獣人族がすることになります―――希望者が他の種族からもあるのですが―――獣人族でもよろしいですか?」
と聞かれた。
俺としては、人身売買とかしているような人族よりかはアミーラさんたちが認めている種族の人のほうが信頼できると思うんだけども。
―――まあ、佐久間さんに聞いてみたほうが良いか? ……うーん、いやでも、異次元ゲートは俺の家につながってるわけだしなー。ミケをアヴィラさんがあんなに守ろうとしたってことは、なんかよくないことがあったのかもしれないしなぁ。
「はい、私としては獣人族の方々のほうが信用できると考えております。どうぞよろしくお願いします」
あー、俺やっぱり人族がいるギルドは嫌かも。人族がなんとなくいやだ。……そんなことは言わなかったけど、でも獣人族の方々で回してほしいと伝えておいた。
何も言わなけりゃ佐久間さんもわかんないだろ。余計なことは言わないにこしたことはない。
まあ、最終的にどの種族になるかとかそこらは、アミーラさんのお祖母さんが確認して決定してくれたらいいと思うけどな。
こっちの世界の警備とかがいるってことなら、うちの家に来るのはまずネコ科獣人さん達からしてほしいな。狼さんとかはかっこいいけど慣れないとなー。




