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偏屈な召喚者は異世界でも変わらない  作者: 35
第4章 マーク森林編
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第10話 タニア出国

「誠に世話になった。君たちのことは信用しよう」


クサブエの魔法陣の破壊により、マーク森林での魔物の出現は無くなった。


フレードリクが事情を伝えたことで、鳥人族にも話が伝わり、二一達に鳥人族は頭を下げた。


「人間のことはまだまだ難しいが……」


「いえ、フレードリク様。こちらも亜人を完全に受け入れるようになりましてまだ日が浅いです。徐々にでいいんです。まずは私たちが定期的に会えるようになることからでいいでしょうか?」


「もちろんだ。じゃあ条約を結ぼうではないか」


ルナルデッタがここに来た目的であるマーク森林との、平和条約の締結が無事に成立した。


まだ内容はとりあえずはお互い不干渉であるという程度に抑え、信頼がお互いできれば双方の同意の元で、内容を変更していくものになった。


これでマーク森林の亜人とタニアの関係は確かなものとなり、タニアの国力は安定することになる。


「そーいやフレードリクさん。あなたが竜人族のおさなんですよね」


「ああ。それが何か?」


「あなた以外の竜人族はいないんですか?」


二一はフレードリクが竜人族の長を名乗っている以上は、他に1人以上は竜人族という亜人がいるはずだと思い訪ねた。


「もちろんおる。すまんな、わし以外はまだ幼く、人間の前に出して良いかは分からなかったのだ」


「いや、当然の警戒と言えば警戒ではある。そこを疑うつもりはない」


「じゃあ顔だけ見せよう。サイモア、クレスポ」


フレードリクが声をかけると2人の竜人族が顔を出す。


フレードリクと比べると、青年くらいと少年くらいの2体だった。


ぺこっ。


2人とも顔を軽く出して会釈してまた引っ込んでしまった。


「すまぬな」


「あの2人だけですか」


「いや、他にはまだいるにはいるが、わしの家族ではない」


「そうですか。まぁちょっと疑問に思っただけですから」


二一の気になったことを追ってしまう性格が出ただけで、竜人族と話したいとかそういう理由でも無かったので、あっさり下がった。



「ではタニアに持ち帰って、案を練って参りますね」


用事が片付きルナルデッタ一向はマーク森林を去ることにした。


「あ、二一殿」


すると最後にフレードリクが二一に声をかけた。


「なんです」


「もしこれは覚えていればなんだが、ワシにはもう一人娘のサリアンというそなた達と同い年くらいの竜人族がおるんじゃ」


「娘もいるんですか」


「ああ、じゃが2年ほど前に行方が分からなくなったのじゃ」



「誘拐ですか!?」


二一はちょっと穏やかじゃない雰囲気を感じて質問した。


「いや、家出じゃ」


「家出ですか?」


竜人族にしては庶民的な理由で二一はころびかけた。


「竜人族はこの森の奥に篭ってあまり自由ではないからな。サイモアとクレスポはわしに似ている上に竜人族らしい大人しい子だが、サリアンはお転婆で好奇心旺盛で、竜人族らしく無かったのだ。それで何度も家出をしてたのだが、2年前遂に完全に家出をされて、そこから見つけられていない。鳥人族は含め、亜人に協力を仰いだが、亜人では探せる範囲にも限界があり、全く探せないまま時が経ってしまった」


「なるほど、確かにこの後俺はセーレン中を回りますからね。情報は得られる可能性はあります。分かりました。ここで竜人族に協力しておけば、間違いなくピッ、じゃないルナルデッタ姫含め人間の信用も深まりますよね」


「助かる。じゃあワシも1つだけ協力しよう。ふんっ」


フレードリクが目を光らせると二一の左手に紋章が入る。


「何ですかこれは」


「竜人族の特性のテレパスじゃ。1度だけワシの幻がそなたらの前に現れる。戦闘力もほぼ同じじゃ。危機がある時に使ってくれ。戦いは好まぬが、戦闘力は間違いなく噂通りじゃからな」


「ありがとうございます。いい保険になります」


「さらばじゃ。幸運を祈る」


そして二一達はマーク森林を去った。




「じゃあピッキー。今度こそ出るな」


ロゼッタに戻り、少し休んだ後に荷物を整理してタニア国を出る日になった。


ちなみに、大量のオオバチを倒した二一達のレベルは上がっていた。



若松二一 17歳 レベル18


HP  2400/2400

MP  1021/1021

A  S(2847)

D  S(1998)

MA S(2102)

MD S(1968)

S  S(1711)

L  F(359)


職業 魔法戦士

特殊能力 言語理解A 武器適正A 魔法適正B

性格特性 偏屈 情報通 凝り性 

職業特性 武器魔法合成


装備 ドゥンケルハイト+1 魔法戦士の帽子 魔法戦士の服 竜の盾


所持金 9600万タニアポイント(480万ドルツポイント)


中野渡歩 17歳 レベル17


HP 896/896

MP 1400/1400

A  G(17)

D  S(1804)

MA S(1622)

MD S(2001)

S  C(802)

L  S(2555)


職業 シスター

特殊能力 回復A 祈りA 魔物特攻B 言語理解F 魔法適正A

性格特性 二一信頼感 鈍感 おおらか


職業特性 神のご加護


装備 シスター服 クリスタルロッド クリスタルの小手 沈黙封じの指輪 銀の指輪 赤の髪飾り+1 道具守りの帯 


クレアロッテ 17歳 レベル33


HP 1998/1998

MP 0

A  A(1388)

D   C(968)

MA G(0)

MD B(1084)

S  S(2194)

L  S(2004)


種族 亜人 猫人族

種族特性 暗視 異常聴覚 グルーシング

通常特性 危険予知 恒温 


ジャンマリアは戦闘を行っていないのでレベルは上がらず、クレアロッテは1度に倒せる数が多くないことと元のレベルが高めだったので、そこまで変わっていないが、二一と歩はかなりあがっていた。



「本当にお世話になりました。またいつでもタニアに来てくださいね」


「人間もまだまだ捨てたものでは無いな。私ももう少し人に歩みよるようにしよう」


ルナルデッタとカトリーネが城の前まで見送りに来た。


「ここまではきっかけがありゃ誰でも出来たさ。タニア国内もマーク森林のことも理由自体は些細なもんだし、別に戦える奴がいればできた」


「いいえ」


二一がいつもの素直に感謝を受け取らない偏屈な返事を返すと、ルナルデッタは二一の片手を握って首を振った。



「おい、何してんだ」


タニアにいる間、ルナルデッタは何度も二一に感謝したが、このように行動をしてきたのは初めてで流石に驚いていた。


「誰でも出来るからと言って誰でもやってくれるとは限りません。二一様と歩様はタニア国の人間でもないどころか、この世界の人でも無いのに、私の理想のために、私以上に尽力して下さいました。私はこの恩を生涯忘れないでしょう」


「大袈裟だ。俺がやりたくてやったんだ。あまり恩に感じ過ぎんな。言っとくが俺は自分の絡んだことがちゃんと上手くいかないのは許さないからな。こっから失敗するなよ」


「分かっております。ふふ、二一様にそう言われるとプレッシャーになりますよ」


「忙しくなるのに、耳折れもプチ狐も残らなくて良いのか?」


「ジャンマリア様は元々二一様に使えておりますし、ロッテちゃんはもう二一様から離れるのは嫌でしょうから」


「ルナ様ー、恥ずかしいです」


ジャンマリアはいつもの二一の頭の上でうなづくだけ。クレアロッテは照れながらも二一の肩からは下りない。


「もうタニアではあまり戦闘の心配はありません。ロッテちゃんは元々亜人の中でも戦闘力がある戦い向きな子ですからきっとお力になります

。二一様のおかげで犬人族や猫人族はもちろん、ほかの種族の方の力も借りやすくなりましたから、人手は心配しないで下さいませ」


「そっか。じゃあ一段落つく度に来るからサボらないようにな」


「はい、それでは」


「じゃあねっ」


歩が手を振る。


「ルナ様。二一さんに私がタニアを代表して恩返ししますです」


クレアロッテがルナルデッタに握手をする。


「ではでは」


ジャンマリアが軽く会釈する。


そして二一、歩、クレアロッテ、ジャンマリアの4人は、新しい冒険にでるために安住の地タニアを離れるのであった。




マーク森林編。完

第4章完結です。


お付き合い下さりありがとうございます。


第5章では一緒に召喚されたメンバーも参戦する合流編を予定しております。


またのんびり書いていきますのでよろしくお願いします。

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