第2章【世界が動き出す】~第28話 未来との同盟~
さて、大陸に降りたが城は何処だろうか?それらしき物が見当たらない。街はあちこちに有るのだが城が無い。後は監視塔みたいな天まで届きそうな高い塔が1つ有るだけだ。
あれじゃないよな?でも一応行ってみるか。他にそれらしい所が無いからな。
塔の真下まで来てみたら扉が1つあった。前に立つと男の子の声がした。
「どちら様ですか?」
声に緊張感は無い。どうやら先程の騒ぎには気付いて無いようだ。
「近くの大陸の創造主、大神大と天神禅とその連れだ。少し話がしたいと思い訪ねてきたんだけど...。」
「あ、僕より先に来た創造主さん達ですね。扉を開けるとエレベーターが有るので30階までどうぞ!」
言われた通り扉を開けると其処にエレベーターがあった。魔力発電が必要になるエレベーターを造るとは結構賢いのかもしれない。それに乗り30階まで行くと其処には少し幼さが残ってる少年が可愛らしい笑顔で立っていた。
「初めまして!僕は神田未来、17歳です。よろしくお願いします!」
少年は自己紹介をした。17..歳?どう見ても13か14歳位にしか見えない。背丈は160cmくらい、目はクリッと大きく色白で可愛らしい。女の子と言われたら信じるだろう。
「こちらこそよろしく。ところで、此方の世界の事はナビに聞いたかな?」
「はい、こちらを統一してる危険な創造主が居るって話ですよね?」
「あぁ。かなり攻撃的な創造主だ。だから俺と天神禅って言うんだけどコイツで同盟組んで協力してる。君の大陸も同盟国に誘いに来たんだが、どうかな?」
未来は戸惑い気味に、
「僕のとこ弱いですがご迷惑になりませんか?僕、まだ、大陸が整っていないのにうっかり押して、こっちに来ちゃったんです...」
未来はもじもじしながら尋ねてきた。
「同盟組んで貰えたら整うまで隠れていられるように出来るよ?」
未来は陰っていた表情を輝かせながら、
「そんな事出来るんですか?お願いします!さっきまでどうしようかと、悩んでいたんです。」
「えっ?俺達の事知らないのにそんな簡単に決めちゃっていいの?同盟契約って結構物騒な事、書いて有るんだけど...」
今まで黙っていた禅が慌てて口を挟んだ。未来がそれに答えた。
「それって裏切ったら死をもって償うって書いて有るって事ですよね?大丈夫です!僕、弱いので裏切りようがありませんし、大さんも禅さんも悪い人には見えません!」
と、未来は言い切った。それを聞いて俺と禅は一瞬黙った後、思わず笑ってしまったのだった。
俺達3人は同盟を組み、未来の大陸に隠密と幻影結界を張って一息ついた。そこで大陸の代表と臣下を紹介し、俺と禅の大陸が地下通路で繋がってる事を話した。未来は、
「僕の大陸も繋げて貰えませんか?検問所を造って、身分証明書も発行するのでお願いします。」
俺は法律等の事を説明し未来がその法律に賛同してくれたので地下通路の件を快諾し検問所が出来たら繋げることを約束した。ダリダンが未来に質問した。
「神田様の大陸の住人はどの様な方々なのですか?」
「僕の所はドラゴン族とドワーフ族もいますが獣人が中心です。猫族と兎族とかは、獣寄りでもふもふしてて可愛いですよ。」
もふもふと聞いて俺の顔がゆるんだのは内緒だ。詳しく聞いたところ、どうやら戦闘向きの種族は少ないようだ。だが戦闘に必要なのは力だけじゃない。回復や戦略、他にも色々有るがそれらが得意な種族が多い。
俺が造らなかった種族が禅と未来の大陸には結構存在する。お互いの大陸で生活するようになれば色々な子達が生まれ楽しそうだ。
余談だが俺の大陸に最初に種族ごとの街を造ったが今では住人達は自分の好きな所に住んでいる。自分の職種が盛んな街に移住したり、友達と住む為に移住したり..でも最大の理由はやはり異種族で結婚し、子供が出来ての移住が多い。自分で好きな所を選んで住んでいるので皆仲良く差別も無い。大陸同士の交流が盛んになってもそこは変わらずいて欲しいと思うところだ。
未来の大陸の検問所は塔から1番近い街に造る事になった。そこから俺達の検問所に繋げた。禅が無事に住人達が交流出来るようなら大陸を合体させないかと提案してきたので俺と未来は賛同した。禅もたまには良い事を言うな、本当にたまにだが。
大陸の合体の話が出たので出来るかナヴィに聞いてみた。大陸を合体させるのは吸収と違い簡単に出来るようだ。吸収は創造主の造った物を譲渡する契約が必要で1人で無理矢理には出来無い。
しかし成宮頼のコンクエストは創造主達の大陸を住人ごと吸収し、かなり大きいらしい。吸収する前に創造主を消してしまえば、大陸も住人も消えるのだが殆どの創造主は自分の住人を守るために吸収に応じてから、この世界から消えたのだ。
コンクエストは多くの大陸を吸収している為、成宮頼をただ消すわけにはいかない。俺達は成宮頼に自分達の存在を認めさせ共存するか、成宮頼をこの世界から消す前に吸収に応じさせなければならないと言うかなり面倒な状況になっていたのだった。




