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地球生まれでスキル無しな僕、冒険者パーティから追放されるも科学と技術を使って、超絶美少女な幼馴染の異世界貴族令嬢と婚約する~スキルに頼るお貴族様なんて全然怖くない!~  作者: GOM
第二章 僕、ティナと結婚をする編。

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第23話(累計 第68話) 僕、戦争準備をする。

「お兄様、お姉さま方。既にご存じかと思いますが、大公様よりわたくしの討伐命令が発せられました。危機に再び皆様を巻き込んで申し訳ありません。ですがもし、宜しければわたくし、パンフィリア女男爵(バロネス)フローレンティナ・デル・アイレンベルクにお力をお貸しくださいませ」


 女男爵公館の会議室、そこでティナは悲痛な顔で僕達に頭を下げる。

 これから自らに迫る数千もの大軍を迎え撃つ為に。


「あのね、ティナちゃん。今更貴族令嬢っぽくしなくても良いんだよ? アタシらは、いつだってティナちゃんの味方さ。さて、どう迎え撃ってやろうかねぇ」


「そうよね、グローアお姉さん。あたしも、可愛いティナちゃんの為なら頑張るよ!」


「ああ、マルテ。水臭いじゃねぇか、ティナちゃん。冒険者パーティ『紅蓮(ブレイザー)』は新入りの女の子を見捨てたりしないぜ」

「ん!」


「新入りならボクも同じくです。お美しい姫男爵、フローレンティナ様の為なら不肖トビアス・アーレント。この命を姫様にお預け致します」


「ということで、安心してね、ティナ。いえ、可愛い僕のお嫁さん、女男爵様」


<ま、想定通りですね。これもワタクシがリヒャルト様を通じてスパイしている結果。敵が迫るのは最低でも一月はかかります。その間に迎え撃ちましょう。幸い、社交界シーズンも終わり、陛下がいらっしゃらない帝都に出向く用事もありませんですし>


皆が皆、悲し気な顔のティナに向かって笑顔で答えるので、ティナはとうとう泣き出してしまった。


 ……普通は数名で数千人と戦うのは死を覚悟するからねぇ。ティナは優しい子だから、自分の運命に誰も巻き込みたくないんだ。でもね、それは僕等も同じ。ティナの笑顔を守るために戦うよ。


「あ、ありがとぉ。み、みんなぁぁ」


「よしよし。怖いよね、でもだいじょーぶ。マルテお姉ちゃんにお任せね」


 泣きじゃくるティナを抱きしめて頭を撫でるマルテ。

 僕の役目がとられた様な気もするけれども、今はマルテにその役を譲ろう。


「では、作戦会議に入ります。僕達は戦う以上は絶対に負けられません。幸いな事に兵器在庫はどんどん増加中。敵は容赦なく撃破して、その勢いで大公様を倒しちゃいましょう!」


「えいえいおー!」


 僕等は鬨の声を上げる。


「もー。カイトったらぁ」


 その様子に、ティナもようやく泣き笑いの表情に変わった。


  ◆ ◇ ◆ ◇


「油は、こっちで良いかのぉ?」


「はい、そこでお願い致します。あ、その箱はこちらにお願いします」


 僕とティナが戦う事を決めてから、公館は人の出入りも増え慌ただしくなってきている。


 大学で集まって頂いた方々、彼らが女男爵領を守るために協力をしてくれている。

 只人の平民さんだけでなく、技術者としてドワーフ族やエルフ族の方々。

 他にも始めて見る様なファンタジー種族の方々やお貴族様の騎士様すら来てくれている。


 ……騎士の方は、たぶんパウル様が送ってくれたんだろうね。しかし、ピクシーさんとかフェアリーさん、ノームさんなんて始めて見たよ。どういう伝手で来てくれたのかな? 人夫さんやってくれる獣族さんには感謝だよ。


「カイト、そっちはどういう状況かい? こっちは、順調にパンフィリア郊外への避難を継続中。人は粗方目途が立ったから、今度は家畜の移動も考えているところさ」


 グローア(あね)さんからの通信によると、敵部隊が進行するであろう街道経路にある村パラタから領内最大の町パンフィリア郊外への村人らの避難は順調に進んでいるらしい。

 今回は時間も余裕があるので、家畜の移動も十分できている。

 姉さんの神殿があった村なので、避難説得も速かったとの事だ。


 ……家畜は経済動物、資産だものね。ちゃんと一緒に逃がさなきゃ、勝った後の事も考えてあげないと。先手打ってパンフィリア郊外を新しい農業試験場にしてて良かったよ。


 僕とティナは領内を豊かにすべく、ルークスから地球の優れた農法を入手し、街郊外に作った農業試験場にて試験運用を開始していた。

 元から野原で何もない場所だったので、そこに臨時に避難村を作って問題も無いであろう。


 ……原発事故で家畜だけが残された悲惨な例を僕は知っているからね。


「姉さん、では、そのまま宜しくお願い致します。こちらですが、各地に放棄されていた地球産の兵器を集積、整備させています。今集まっているものを全て使えれば、帝都を壊滅させる事も不可能では無いですね。もちろん、民衆を巻き込むそんな事はしませんが」


 僕は大学を通じたコネやリヒャルト様を経由して、帝国内に存在していた米軍や自衛隊の拠点を教えてもらっていた。

 そして、ティナの討伐命令が出る前に倉庫から残っていた武器を全部かき集めて、女男爵領まで運び込んでいたのだ。


 ……ルークスがクレーンとかトレーラー動かせたから、榴弾砲も運び込めたのは幸いだね。


<カイト様。リヒャルト様から伝言です。討伐隊は後二週間程度で設立。近日中、正式にティナ様宛に陛下暗殺に関する捜査通告が発令されるそうです。領内家宅捜索に従わなければ討伐対象になるとの事。もちろん、突っぱねるのですね>


「ちゃんとした捜査なら協力もするけど、最初から犯人扱いで証拠をでっち上げるつもり。更に討伐部隊で来ちゃう方は、ご招待は出来ないよね。丁重に痛い目にあって帰って頂こう。リヒャルト様には、部隊展開をお気をつけてとお伝えください」


<了解です。お味方に被害は出させませんです>


 着々と敵を迎え撃つ準備が出来ている。

 後は容赦なく敵を殺すのみ。


 ……殺すのは今も心が苦しいけど、ティナを守るためにはしょうがない。早く大公様と裏に居る黒幕を倒さなきゃ!


 僕は、ニコニコ顔で仕事様子を身に来たティナに手を振り返す。

 ティナの笑顔を守るため、僕は手を血で濡らす事を決めた。

<大公様との前哨戦。うふふ。ワタクシ、今から秘密兵器を使うのが楽しみです>


 AIが殺戮を喜ぶのはどうかと思いますが、ルークス君?


<ワタクシ、カイト様やティナ様の敵は『人間』とは思っておりません。害虫駆除ですぞ?>


 なんか、怖い気がする作者でした。

 では、明日の更新をお楽しみにです。

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