そうだったのか
ご近所さん
ある日、松阪家の呼鈴がなる。こんな朝早く誰だろうと家の扉を開けるパパ。そこにいたのはカオリン。いや、小山内さんだった。思わずどうされましたか?そう聞く。
ニコリと笑うカオリン。その手には何かある。
「後ろの家に引越しをして来た小山内です。挨拶回りで、これつまらないものですがよかったら皆さんで食べてください。では、失礼します」
そう立ち去ろうとしたカオリン。よかったら家に上がって行ってください。そう言ったが、引越しして来たばかりでまだ片付けが終わってないのでお茶をもらったら戻りますねと忙しない様子だった。
どこから引越ししてきたのかは分からないが、まさかご近所さんになるとは到底思ってもおらずにいて地元の先輩としてこの曜日はこのスーパーが安いなどといった生活の知恵を授けるママがいた。
これから舞莉子がお世話になるので片付けや何か困ったことがあればいつでも言ってもらえれば手伝いますのでと続けざまにパパもカオリンに伝える。
ならばとお時間があれば段ボールがたんまりあるのでお手伝いしてもらえると助かります。用事がなくて手が空いてる時で構わないのでと付け加えた。
別の日に舞莉子とパパ、ママで小山内家に行って、指示された場所に段ボールを持って行く手伝いをする。少しでも人手がいれば早く終わるだろうという算段だった。
時計を見るとお昼は既に過ぎていた。アプリで人数分のお弁当を注文してくれたカオリン。しばらく待っていると呼鈴が鳴った。お弁当が届いたのかなとお腹を摩る舞莉子。
家に入ってきたのはお弁当を持ってきた人だけでなく、男の人と男の子、女の子が入ってきた。家族なのか、親戚の子が偶々《たまたま》やってきたのか?そこまでは分からなかった。
カオリンから改めて紹介されて隣にいるのが旦那で、その双子の息子で小学校1年生の伊吹と娘の結華ですと名前を呼ばれて頭を下げた。舞莉子ちゃんと同い年だからよければ仲良くしてもらえると嬉しいな。
お弁当を食べながらパパとママはカオリンは自分よりも若く見えるのに双子ちゃんを育てていることに驚いた。話を聞いていると、さらに驚くのは歳下だと思っていたらまさかの歳上ということに目が大きくなる。思わず歳下だと思っていたと口に出てしまった。
照れるカオリンだが、年相応だと思いますよ。若い時は童顔って言われましたがこの歳になってそう言ってもらえるとは思いもしなかったですと終始笑っていた。
話が弾み、舞莉子と同い年の伊吹君と結華ちゃんもフィギュアスケートを習っていて同じ場所「氷上のマドンナ松阪支店」で行っているからよろしくね。
よき仲間、よきライバルとなっていけたらいいなと感じていた。きっと同じ学校だろうし、もっと伊吹君や結華ちゃんの事を知りたいなと思っていた。




