違いとは
この差って何ですか
オリンピックが終わって閉会式に参加した舞莉子。初出場のオリンピックはメダル獲得とはならず悔しい思いをした。現地での声援やテレビやラジオで応援してくれた人達にメダルを掲げる姿を見せれたらよかったなとは思いつつもそれは次のオリンピックに持ち越し。この緊張感とこの重圧を忘れずに練習していきたい。
閉会式を終えて観光も旅行もする時間もなく、帰りにお菓子やかわいいキャラクターのキャニスターといった雑貨を買ってリュックに入れて飛行機に乗る。日本に帰ったら団体戦で他の子が出てたらメダル獲得出来たかもしれないと袋叩きにされるだろうなと覚悟していた。
とはいえ、舞莉子が本来の演技が出来ていればメダル獲得していたかも知れない。仮にそうだったとしてもメダル獲得出来ていなかったかも知れないのは過去のオリンピックや他の競技でもそうであるため、運やタイミングは誰にも分からない。
数時間のフライトを終えて飛行機から降りる。
フィギュアスケート競技は優愛さん、コトリン、結華ちゃんの順番でロビーに向かって行く途中で花束を渡される。団体戦に出場したアイスダンスやペア、男子選手、女子代表の舞莉子には花束が渡されない。
メダル獲得とそうでないだけで花束が渡される渡されないもあるのか。メダル獲得だけでなくて花束も渡されなかったのは紛れもなく舞莉子のせいだ。マンダラチャートでもポジティブと書いたからにはポジティブでいようと思っていたものの、この時ばかりは心が荒みそうになった。
当然だが注目は優愛さんやコトリンと結華ちゃんにメダル獲得おめでとうと祝福の声が届いていた。舞莉子もいるのに全然声をかけられない。メダリストとそうでないとではこんなにも扱いが違うものかと落胆する。
その時だった。
「舞莉子ちゃん感動したよ。舞莉子ちゃんのファンだから順位なんて関係ない。また応援に行くね〜」
その声は小学生くらいの男の子で、また応援に行くねということは過去に応援に来てくれた事があるのかな?今回もテレビや現地に来てくれたのかなと思ったら嬉しくて涙が出てきそう。
ありがとうと手を振ると舞莉子に手招きしてこっちに来る様に促された。何だろうと思って近づいた。
そして男の子は舞莉子に話しかける。
「実際の金メダルじゃないけど、僕が舞莉子ちゃんのために金メダル作ったの。よかったら受け取ってください」
まさかの展開に驚く舞莉子。じゃあ首にかけてとお願いをしたらニコニコ笑顔で舞莉子の首に手作りの金メダルをかけてくれた。
自分にあんなかわいいファンがいるとは知らなかった舞莉子。あの男の子が会場やテレビで舞莉子の演技を見て喜んでくれるためにももっと頑張らなきゃと感じた。
自分の部屋に手作り金メダルを飾って、今度はオリンピックでホントの金メダルを獲得して男の子や他にも応援してくれる人のためにもと気持ちを切り替えた。




