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20.いざ学生寮へ…なんか目線が多いなぁ?

ちょっと短いです。

「跡が付くからもうやめてって!ほら、シャッキリしたからいいでしょ!」

『最初からそうしておけばいいのさ。ほれ、早いところ寮に行って手続きをするんだろう』


 猫パンチはやめてくれたけど、ベシベシと2つに分かれた尻尾で僕の顔を叩いて動けと急かし始める。うう~ん、この柔らかいけど若干焦げ臭いのが癖に…痛い痛い!


「こら!人の顔を強く叩くなってさっきからから言ってるじゃないか!尻尾だから良いってわけじゃないよ!」

『そっちも尻尾をつかむんじゃないよ!』

 ガシッと掴んだ片方の尻尾に対して爪を立てながらの抗議を上げられるが、地味に痛いし毛が舞うから折角下した制服が毛だらけになるんだ!


「爪を立てたら余計制服がダメになるじゃん!?もう無理やりにでも降ろすぞ!」

『できるのならやってみな!』

 そういわれると余計にやりたく…あ、待って。そんなに情熱的に首に巻かれると息が出来なくなる…ギブ!ギブです!

『ふん、分かったのなら早く行きな。あたしゃ歩きたくないんだよ』

「はぁ~い…」

 最終的に力によって無理矢理に動かされた気がするけど、これ以上おふざけをしていると本当に間に合わなくなるから従うことにしよう……やはり暴力、暴力はすべてを解決するのか?


 面倒くさがりなお猫様に先導されながらも学門を通り、持ってきていた学園図を見ながら男子の寮に向かって歩いているけど…本当に広いなぁこの学園。

「学生寮から校舎に移動するだけで時間が掛っちゃうだろうな」

『あんたは小さいから尚更だろうね』

「気にしてる事をはっきりというんじゃないよ」

 でも高校生の間にぐんと伸びる可能性もあるし、それに賭けるしかない!


「んーと、ここが男子寮でいいのかな」

 辿り着いたマンションのような建物の前に達筆な字で書いてあるから合ってるよね?僕みたいにここに向かっている人や入っていく人もいるし…なぜか会う人会う人みんな僕を見てくるんだよなぁ――――やはり背か?背が悪いのか?


「ま、気にしていても仕方ないか」

『ここにたまっていると余計に視線を集めるだろうねぇ』

「これ以上はごめんだからさっさと入ります!」

 僕のような陰の者を見ても何の得にもなりませんよ皆さん!だから首を傾げたりしてこちらを見るのをやめるんだ!




 走り去っていく銀之助の背を目で追いかけながら、周囲にいた学生たちは同様な表情を浮かべながら首を傾げる。その内の中の良い数人が集まって、先ほどまでの光景を話し始めた。

「なぁ…あの子、何で猫を首に巻いてたんだ?」

「使い魔とかなんじゃないかな。結構仲が良さそうだったし」

「使い魔って従順なのが多いのに、随分と反抗的ってか攻撃的だったな」

「いや…俺、門からあの子のこと見ていたけど尻尾が2つあったから猫又っぽいよ」

「マジ?ってことは陰陽師とかだったり…てか、門から見ていたとかストーカーじゃん」

「向かう場所が同じなんだから仕方ないだろ!」


 他にも変わった財布を腰に付けていたことや、学生街で大量に道具を買っていたことなどが共有されていった…様々な情報が共有されたが、最後までその数人の謎が判明することはなかった――――それは。



「あの子、男でいいんだよな?」

銀之助は背ばかり気にして自分の容姿は全く気にしていません…


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