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に変えて

 御陰様で――ようやく――予想以上に長きに渡ったこの物語も完結を迎えることができました。

 元々『自分好みの物語を見つけるのが難しそうなので自分で書く』から始まった作品に最後までお付き合いいただいた諸兄にまずはお礼申し上げます。「お気に入り」登録していただいた数少ない諸兄の半分は知り合いのお情けではないかという疑念はいまだに拭えていませんが。


 ここから先に記すのは古の『痛い後書き』の類となりますので興味の無い諸兄には改めてお礼の言葉で締めとさせていただきます。

 お付き合いいただき誠にありがとうございました。


        *


 八年に渡り執筆を続けた以上、裏設定や省略したエピソードも相応にあります。

 例えば最初期の構想では『次元の狭間の虚城に棲む吸血幼姫(ナナムゥの原型)は死した魂を召喚し彫像に宿らせ記憶と自我を奪い従者として使役していた。だが新たに召喚した中に何故か自我を保ったままの魂(キャリバーの原型)が紛れ込んでおり――』という話だったのがいつの間にやらこんな話になってしまった云々といったようなものを書き連ねていくのもアレなので、二点のみ自省の意味も込めて綴らせていただきます。


(1)あらすじ詐欺

 あらすじでは『「私」にとって苦難に満ちた第二の生の始まり』などと謳ってみたものの、終わってみれば「私」ことキャリバーは最初から最後まで誰かの庇護の許にあるぬるい異世界生活に終始してしまいました。

 物語全体のオチまで決めてから書くようにしていますが元々の構想としては、


 ・浮遊城塞オーファスで閉じた世界の様々な街を巡りその間に城塞の住人との交流を深める

 ・方術士ザーザートの策謀により浮遊城塞が襲撃され陥落、住人もほぼほぼ犠牲となりキャリバー達も捕囚としてコバル公国に護送される

 ・キャリバー達が“知恵者”ザラド率いる救世評議会に救出されメンバーと交流を深める

 ・救世評議会がザーザートにより壊滅し、キャリバー達は辛うじて脱出する


 といったように二度に渡り親睦を深めた集団との死別を経る予定でした。

 ですが、二章を執筆中に自分の筆の遅さを痛感し浮遊城塞と救世評議会関連をバッサリカットすることにしました。

 街は三つに絞り、ザラドはザーザートと同一人物となり、エピソードも何も無い浮遊城塞の住人が全滅するのは単なる露悪趣味なので城塞の壊滅に留めるといった感じです。


(2)所長とコルテラーナ

 コルテラーナが『ラスボス』となるのも決定していましたが設定の段階で上手いことキャラが立たず、一旦破棄して自分の趣味全開でキャラを造り直しました。

 所長です。

 ただ趣味の一因である『高貴な血統』を『ラスボス』にするのも憚られるので結局「書いてる内にキャラも立つだろう」という浅慮でコルテラーナを復活させた訳ですが、書いている内に所長というキャラも出したいという誘惑に抗えませんでした。

 自分の趣味全開だから当然です。

 その弊害は関連キャラにまで及び、コルテラーナと所長、ガッハシュートとモガミというキャラ被りが二重に発生してしまいました。

 最初に妥協せずにもう少しキャラを練っておくべきだったと反省しています。


 大きな反省点は以上、細かい反省点は数知れずですが、特に完結まで八年は流石に長過ぎたとこれまた反省しきりです。

 そんな次第で、いつかはガルアルスとファーラ、そしてもう一人『銀騎士』による『本編』を書きたいとは思っていますが、ひとまず次は中編を書こうと考えています。

 今流行の――ですよね?――現代ダンジョン配信物ですがまだ構想中にて少しお時間をいただくことにはなりますが、その時にまたお付き合いいただけると幸いです。


 ここまでお読みいただき誠にありがとうございました。


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