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共同戦線開始

コメントをいただくと筆がのるという…

なんとも現金なエンジンで運転しております(笑)


お待たせしました!


国境の境目に押し寄せている凶悪かつ異常な数の魔物の討伐のために行う、隣国 ユーレストとの共同戦線。



ユーレストとは、一度セレスティナ側貴族の裏切りと策略のせいで攻め入られてからは微妙な関係だったが、お互いにこの共同戦線から関係を良好にしようとしていることもあり、セレスティナからはエドが、向こうからも第一皇子がやってきている。



わたしも、シュウの早馬の……おかげで、討伐が始まる前になんとか到着した。



「エド…!」


エドの姿を見つけて、駆け寄ってーー行こうとしたが、早馬のせい…おかげで、足ががくがくしてうまく歩けず、シュウに支えられながらゆっくり進む。



くそぅ…暴れてやろうと思ってたのにこれじゃハチャメチャできないじゃないか!


シュウをじとりと睨むが、何を考えているか読めない笑顔のままだ。



エドは目を丸くして駆け寄ってくる。



「姉上⁉︎ヤエムに公務で行っていたはずでは?というかこんな危険なところまで…」


シュウが支えてくれるのと逆側の腕をそっと掴んでフラフラの私にきゅっと眉を寄せる。


違うんだ。

公務で疲れてフラフラなんじゃないの、これは早馬のせいなの。



「わたしだけ城で待ってるなんてできない。無理はしないから、作戦に加えて欲しい。あの…フィルは?」



「…ディオルクなら、そこでユーレストの第一皇子側の護衛と話していますが…」


なぜか渋々、といった感じで教えてくれる。

この優しい義弟はやっぱり私が戦闘に参加するのはよく思ってないのかもしれない。



そう思いながらフィルの方を見やると、風向きで向こうの会話がこちらまで届いてきた 。



「ディオルク、久しいな」


「そうだね。まさか一緒に闘うことになるとは思わなかったよ、ウィンスレット」


ピンと張り詰めた空気はあるものの、向こうの騎士とにこやかに挨拶を交わしている。


鈴のような声音…へぇ、向こうは女性騎士もいるんだ。



「セレスティナ、紅蓮と漆黒の双璧のうちの一人か…」


その女騎士のそばにいた男も話にくわわる。なんか偉そうだなこの男…


「フィリス・ディオルクと申します。」


頭を上げた時に私の姿が目に入ったのだろう、フィルがわずかに瞠目する。


今の両側を支えられた、捕まった宇宙人状態を見られたのが若干恥ずかしい。


そうとは気づかずに、フィルに話しかけた偉そうな男はぼやく。



「討伐部隊がたったこれだけの数とは…セレスティナの戦力は期待できんな」



はぁぁ?何だこいつ!!



怒りで一気に力がみなぎり、シュウとエドを振り切り、つかつかと男に歩み寄る。


「あの王子余計なことしやがって…せっかく大人しくなってたのに」


「姉上がハチャメチャする前にこんな共同戦線終わらせなくてはな。」



後ろでふたつほどため息が聞こえた気がするけど構いません!



「お言葉ですが!セレスティナはより個々の力をより重んじる実力主義なんですの。量より質ですわ。そちらはどうか存じませんけど。」



後ろから、しかも少しイラッとした声が出てしまった。



びっくりして振り返った男を殴ってやりたかったが拳を握りこんで、代わりにこれでもかとにっこり笑ってやった。



「……突然声をおかけして失礼いたしました。そしてご挨拶が遅れて申し訳ありません。わたくし、セレスティナ王国第一皇女ティアと申します。以後、お見知りおき下さいませ。」


戦場に似合わない優雅な一礼をする。

足捌きのいいドレスに動きやすいながらも質のいいマントを羽織っているからなんとか様にはなるはず。


「…レオナルド殿下、失礼なことを言うものではありません」


短髪で長身の女性騎士が男を諌める。



ていうか、え!?

こいつがユーレストのレオナルド殿下!?この迂闊なこと口走るダメ男が⁉︎


信じがたい事実に密かに目を剥く。



「姫様も、売られた喧嘩を買いたたくのはおやめください。」


私もフィルに諌められて渋々引き下がろうとしたら、

「ふん、セレスティナには随分とガサツな姫がいたものだな。」と追い討ちをかけられ、フィルのまとう空気の温度が2度ほど下がった。


フィル、それは私も怖いからやめて?


シュウもいつもの表情ながら何気にピリッとした空気を醸し出している。

おぉぅ…



場が凍りついているところに、いつの間にかそばを離れていたエドが、騎士達と配置を確認してこちらへやってくる。



馬に乗って颯爽とやってくる姿は揺れる金髪に凛々しい表情で文句なしの物語に出てくる王子様だ。


我が義弟、カッコよすぎる。

お姉ちゃんメロメロだよ!!

無礼なユーレストのこいつとは比べ物にならない。けっ!


場の異様な雰囲気を無視して、エドはレオナルド殿下に話しかける。


「レオナルド殿。こちらの準備は整っている。まもなく行進を始めたいがよろしいか?」


「…ああ。」


「では、よろしく頼む。ディオルク、予定通りに。」


「はっ」


そうして二国共同戦線は始まりを告げた。


読んでくださりありがとうございます!


エドが書けるとテンションあがるんですよね何故か。



新キャラがヘボすぎてちょっと、失敗したなと感じています…



書き溜めてるのでちょこちょこ出しつつ進めていければと思います!

引き続きよろしくお願い申し上げます。

またコメントくださると励みになります♪


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