シュウの早馬
入れても入れなくてもいい小話だったせいか
投稿を忘れてました(笑)
ごめんなさい。
割り込み投稿!!
読まなくても支障はないです!
はー!やっと城だー!!
馬車に乗ってただけだけど、つっかれたーーーーー!
少しくたびれた表情で馬車を降りる。
「おかえり、姫さん」
城門をくぐったところでこちらに歩を進めてくるのはシュウだ。
「ただいまー!無事に交渉成立したよ!エド達にも報告しなきゃ!」
あー、と居心地悪そうに頭を掻くシュウに、なに?と首をかしげる。
「エド殿下ならフィルの旦那達連れて魔物討伐に向かったよ。日程が早まったみたいだけど、聞いてなかったみたいだね。」
「聴いてない!!!ていうかフィルは当初行く予定なかったよね⁉︎」
わたしも行く!とそのまま身を翻して出発しようとしたらロードにチョップされた。
ぬぅ…ロード、私の扱いがだんだん雑になってないか?
「そのような格好で対魔物の戦場に行けますか!」
「そうですわ、姫様。今すぐお部屋に戻って準備致しましょう!」
「うん!あ、でも報告が」
「ティア様。それは私が責任を持ってしておきます。どちらにせよ今の状態では討伐に参加させてもらえないので」
腕の怪我が痛むのだろうか?
心配したのがわかったのか、にこりと微笑み、そっと手を握る。
「大丈夫ですよ。ただフィリス討伐隊長の足を引っ張るわけにはいきませんからね。」
少し悔しいですがおとなしくしています、と続けた。
「討伐隊長?」
「フィリスが殿下が率いる討伐隊の隊長に任命されておりますので」
では、と一礼してロードは報告へ向かう。
急ぎ足で部屋に戻りながら、心はモヤモヤしていた。
なにそれ。
なんでフィルは私に何も言ってくれなかったんだろう?
確かにバタバタしてたけど、ちょっと話すくらいできたはずなのに。
悶々としながら急いで準備をし、馬に乗せてもらう。
シュウの早馬だ。
「……シュウ、わかってると思うけど」
「了解!超特急だね!!」
爽やかに言い切ったシュウに思わず真っ青になる。
あんな早いのは無理だってば!立てなくなる!!
叫び声を残して、あっという間に馬は王都を飛び出していった。