告白
短めです
フィルが寝ている部屋に向かうと、
そこではマリアやその他の光の魔法使いがフィルに光を施していた。
「少しだけ交代するから休んで。」
そう言うと、魔力の限界もあったのか、みんな頭を下げて退室していく。
マリアだけは心配そうにこちらを見たが、ティアがしっかりと頷いてみせると、安堵したように出て行った。
みんながいなくなった後にフィルの枕元に腰掛けたティアは、静かに話し始める。
「あのね…フィルのお父さんやチェルシーに会って、わたしフィルに関して何も知らないんだなって改めて気づいたんだ。これまでのことも、フィルと小さい頃会ってどんな話をしたとかも覚えていないし……ロードをお見舞いした夜の…キスの、意味も。」
ふぅ、と一息ついてきゅっと膝の上で拳を握り締める。
「いつも迷惑ばかりかけて嫌われてるかもしれないけど、それでも…少しだけ、貴方の心に近づくのを許して欲しい。…だから、行くね、フィル。」
そう告げたティアは光の呪文を紡いでゆっくりと体内で魔力を高めつつ、枕元に手をつき、フィルの唇にそっと、口付けた。
その数分後、ティアは王都を発った。
読んでくださりありがとうございます。
進みが遅い上にちょっとわかりづらくなってしまってすみません!
もうしばしお付き合い下さいませ




