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呪い

いつの間にやら70話……

長くてすみません!


そして

シリアス続きますすみません!

生死はわからないが、闇の魔法使い・アルスは自らの闇に沈んだ。



彼の最期の抵抗で体を貫かれたフィルは、今はベッドに横たわっている。


偶然にも大事な器官は傷ついておらず、腹の傷も悲観するほど酷くはない。


問題なのは…………

アルスが、闇に飲まれる直前にかけた"呪い"。


ーー彼は、単に体を貫いたのではなく、フィルの体内に自分の残った魔力全てをつぎ込んで闇を取り込ませた。

そうして体内の許容量をオーバーした闇の力は、フィルの体をも蝕む。



部屋の中にはフィルの体から零れた闇の瘴気があふれ出していて、それを少しずつ浄化しながら見守るのは、光の魔法を使えるティアやマリア、限られた魔法師たち。


闇に耐性のない者が近寄ると体調を著しく崩すということで、耐性のない者は部屋には入れない。



体のあちこちに包帯を巻き、フィルの枕元に黙って座るティア自身もかなり憔悴している。



その姿を見て、ロードは密かに嘆息する。


ティアは休むよう進言しても頑としてフィルの傍から動こうとしない。

側妃のレオナが倒れた時のエドと同じく周囲が心配してることはわかっているはずだが、フィルを見つめる光の弱い瞳に、ロードはぎゅっと胸を締め付けられた。



唐突に、扉の外が騒がしくなる。



バンッ!!!



「ダメだって!」


シュウに止められながらも勢いよく扉を開けた先に立っていたのは――

さらさらのブロンドの髪に青い瞳。



大きな音に顔を上げたティアの顔が、驚きに染まる。


「…フィル…?」




いや違う、フィルはティアの横で眠っている。

しかもよく見れば髪は少し濃いめで腰まであるしスカートをはいて…



「お兄様っ!!」



その女性は駆け寄ろうとしたのだが即座に瘴気にあてられてふらついてしまう。

シュウが抱きとめ、マリアが慌てて唱えた光魔法をまとわせて浄化する。



これ以上は入れないとわかったのかすぐにひいた女性は、眠っているフィルをちらりと眺め、目に涙を浮かべながら立ち去った。



「今の、フィルのご家族…?」



「早馬で状況を知らせていたので…到着したようですね。妹君は混乱して姫様にもお気づきにならなかったようですが…お会いになられますか?」



「…うん、行くわ。」



フラフラと動き出したティアを支えるロードの表情が歪んだことにティアは気付かなかった。


読んでくださりありがとうございます!


シリアス書いてると

平和な甘々の短編とか書きたくなりますね…

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