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本人登場

お待たせしました。

遅くなってすみません。


それと、メッセージで感想などくださっている方、ありがとうございます!

それを支えに書き進めます。

慰労会には、父やエド、側妃様はもちろん、オーウェン宰相、シュウ、

そしてシェールや団長副団長にロード、フィルなど騎士数名が集まっていた。



「此度の国家反逆者への鎮圧、皆の協力に感謝する。」


国王陛下の言葉に集まった一同は頭を下げる。


「これにて一件落着、といきたいところですが…」


オーウェン宰相が言葉を引き継ぎ、シュウの方を見る。


お前誰だと言いたくなる余所行きの声でキリッとした顔をしているシュウは、報告を始める。

こういう表情をしてるとシュウも精悍な顔立ちなんだなーと改めて思う。



そう、グラス片手にカモフラージュをしてはいるが、この集まりは慰労会と言う名の作戦会議でもある。



議題はもちろん、まだ捕まっていない闇魔法の使い手の件だ。



側妃様からの情報――奴の名前からは正体を掴めず、

一から情報収集しなければならなかったのだ。



「あの毒薬を分析させたところ、出処は国外の山中にあるものとわかりましたが…

肝心の魔法使いの足取りはそこからは掴めていません。

逆に、城下で姫様のことを嗅ぎ回る不審な男の情報が入ってきています。」


「私の?」


「はい。姫様の日常のことや主に精霊魔法に関して……、…っ姫さん後ろ!」


こちらを向いたシュウが顔色を変え、こちらに駆け出してくる。



振り返ると、控えていたはずのマリアが私に向かってナイフを振りかぶるのが見えた。


「うわわ、マリアっ!?」


慌てて躱す前にシュウが短剣でそのナイフを受け止め、ロードが私を抱えて距離を取った。

様子のおかしいマリアを観察すると、首からは何か糸のようなものがキラキラ見えていた。


いつぞやの襲撃の時と同じだ。

…こうくるか!



体制を整え、呪文を紡ぐ。



『降り注ぐ聖なる光よ 己が流れにたゆたいし かの闇を照らし出せ』


剣撃をかいくぐり、マリアに向かって手をかざす。


『レイ!』


淡い光に包まれたマリアは動きを止め、倒れこんだ。



そのマリアをポルナレフに任せたシュウは部屋の窓へと視線を走らせる。


気配に一番敏いシュウのすぐあとに団長たちも気づき、父とエドの周りを固め、

私をかばうようにロードとフィルが前に出る。



それに対峙するように大きな窓の前には、一人の青年。

艶のある黒髪と同じ黒いロングコートで細身の体を包み、中性的な顔立ちのせいか少年のようにも見える。



「…アルス…」



側妃様が青ざめながら呟いたのなど全く気にしていないように会場を見回す。



「やぁ!ちょうどオレの話してたから出てきちゃった。」



場にそぐわない明るい声も、どこか中性的だ。

余裕に満ちたその声色に、嫌な予感しかしない。



「会いにきたよ。精霊王の寵姫。」


無邪気な笑顔に、背筋が凍った。



読んでいただきありがとうございました!


次、戦います。(キリリッ)

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