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謎だらけ

年も明けるという時に更新。


仕事づくめでただの平日だからというだけですが…


フィルとのあの出来事から数日がたった。

けど、護衛についてくれている時も必要最低限しか話さないし目も合わせていない。


ダメだと言われた見舞いに勝手に行ったことはもちろん反省しているし、

あの時フィルはこれからのことを思って身を以て忠告してくれたのに、

一体自分は何が気にくわないんだろう。



たぶん…キスされたこと自体が嫌だったとかそんなんじゃない。


確かにファーストキッスというやつだったけど、フィルにはむしろ私のせいでしたくもないことさせて申し訳ないとか思ってる。



でもモヤモヤは晴れなくて…謎だ。

勝手に気まずくていつも通りのフィルを私が思いっきり避けているというわけで…


しかも、風邪から回復した後のロードも何だか変だし。

私への対応がさらに甘さを増してキラキラして…それも謎すぎる。


突然の謎たちに困惑していたら、ディエゴには「フィリス隊長やロード隊長と何かありましたか?」と聞かれてしまい、

たまたま訓練所で休憩中に居合わせた副団長に「自分が至らなかったことを実例付きで怒られたらどうすればいいでしょうか?」と相談したら、心なしか生暖かい目で見られて「反省して謝るしかないのでは…?」と言われてしまった。


そのうえ「姫様の憂いを帯びたお顔もとても麗しいですが、周りを和ませる笑顔も見せていただきたいですね」とにっこり。

……美人(男)からの美辞麗句に悲鳴をあげる寸前だった本気で。



「はぁ………」



ここ数日の自分を振り返り、溜息。


「姫様、ここ数日ため息が多いですわね。」


「そうですね。姉上、具合でも悪いのですが?」


心配する2人を見て心がズキズキ痛む。

勝手に見舞った挙句注意という名のチューをされたことなんて言えない。


「だいじょーぶ!ちょっと遅くまで本読んでたら眠くなっちゃっただけ。今日は先日の慰労会もあるし訓練は休んで座学だけにしようかな!」



そうして気を紛らわせるために訓練所へ行ったエドと別れ1人で二階の図書室で歴史書を紐解いてみてるんだけど。


気が入らなくて目をやった窓の外では、ちょうど走り込みをしている騎士達がいた。


フィルの、第二部隊だ。


統率のとれた動きで走る騎士達のかなり先にいるフィルは顔色ひとつ変えずに結構なスピードで走っていた。


太陽の光が反射するブロンドの髪を見て、さらさらの髪は夜見ても星を吸い込みそうな感じなんだよね…

と、ふとあの夜のことが脳裏に蘇る。


「………っっ!!」



ああああ何思い出してるの⁉︎

絶対いま顔赤い!

こんなに気にしてるの私の方だけなのに!!



そう思った瞬間、胸がチクリとした。



なんなんだろ、本当に。

自分のことがこんなにわからなくなるなんて、初めてだ。


訳のわからない感情に胸を締め付けられ、視界が滲みかけたとき。


「ティア姫…?」


侍女達をつれた側妃様がいた。


ヤバい今顔を見られるのはーーー


「ちょっとゆっくりしたいから、あなた達は下がっていいわ。ありがとう。」


顔を隠そうとした私の前にスッと立って侍女達にそう告げた。


側妃様…侍女達から隠れるように立ってくれてる…?


侍女がいなくなって、側妃様が傍に腰掛けて顔を覗き込まれる。


「あの………」


「ティア姫。恋、してますわね?」



読んでいただきありがとうございました!


来年もよろしくお願いします!!!!

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