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マリア先生の特訓

短め。間休小話です。


部屋に戻ると、夜までマリア先生による地獄のマナー講座が待っていた。


「姫様、淑女たるもの礼も優雅でなくてはなりません。膝をゆっくり落として…何ですかその膝カックンされたような速度!

ゆったり、堂々と、厳かな王族のイメージをなるべく意識してくださいませ!角度はこうです。体の芯はずらさないで、背中丸めない!」


「はいぃっ!」


きっ筋肉が!体がギシギシ言うよぅ!優雅って辛い!

お辞儀の角度から指先の意識まで指摘され、一つの動きを習得するのにかなり時間がかかりそう…体が悲鳴をあげている。


平民の税で楽して暮らしていると思ってたけど、王侯貴族は王侯貴族で大変なんだなぁ…

奇声を発しながらの特訓は深夜にまで及んだ。



途中夕食をはさんだけど、ディナーの際のマナーもいちいち言われるから

全く食べた気がしなった。


もういいじゃん!フォークなんてどれでも!!

食べるときまで腕や背中とか表情に神経使うって、貴族王族どれだけ器用なの!?



夕食のあとは、「ここまでできればとりあえず及第点」というところまで、

鬼教官と化したマリアに言葉使いを叩き込まれた。


「ふぅ…マリア。少し、疲れましたわ。休んでもいいかしら?」

マリアに向けてゆるりと首を傾げる。


く…っホントに疲れたよ!

何このまわりくどい喋り方!舌が絡まりそうなんですけど。

これが貴族以上の身分の女性には普通の口調なんだそう。


女性らしい口調とか動きって苦手なんだけどね…


でも、ここで侮られると父や母まで軽んじられそうだから、慣れなくてはいけない。足手まといになるためにここに来たわけではないのだ。


マリアは満足げに頷いた。

「よろしゅうございますよ。お疲れ様でございました。姫様。」



マリアに寝支度をしてもらいながら、今夜は最低限の言葉使いを教わっただけで王族の話術というのもあるんですよ、と言われた。


口撃を軽くかわしたりいなしたりできなければいけないそうだ。

正論をズバリ言うと角がたち、その角が自分に刺さると大変…ということらしい。

何それめんどい。

聞かなきゃよかった。


…とりあえず、寝て起きたらせっかく覚えたこと忘れてた…なんてことなきゃいいけど。


そう思いながらマリアにおやすみの挨拶を告げ、布団に入った。



…マリアのレッスンは夢にも出てきたから忘れようがなかった。



マリアにはいえないけど、完全に悪夢でした。

恐るべし、マリア先生。



今日もお読みいただきありがとうございます。


マリアの話とかもそのうちしたいな…

実はあの方から思いを寄せられていて…でもマリアはそれをずっと断っていて…みたいな。妄想!!

こういう話書き出すと本編進まないんですよね…


そんな中、別の短編をどうしても書きたくなっちゃって

ものすごい勢いで書いてます。近日中にあげるので良かったらそちらも読んでいただければ嬉しいです!

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