レオナルド王子の目的(エド視点)
ちょっと休憩。
「はぁ…」
レオナルド王子との挨拶を終えたのだが、相変わらずな方だ。
というか、王子に輪をかけて礼儀知らずの姫はなんなんだろう?
ずっとキョロキョロ辺りを見回して…あの王子がまともに見えるとかすごいなぁ。
あぁ…戦勝会が始まる前だと言うのにぐったりしてしまった。
いまは騎士団を見学中だったか……少し癒されに姉上と合流しよう。
ふと顔を上げたところで、騎士団の訓練所を覗き込む、なにやら怪しい人影が視界に入る。
侍女兼護衛なのか、動きのこなれた女性が1人呆れたように見守っている。
「……これは、ソフィーヌ姫。何をしていらっしゃるのですか?」
和かに後ろから話しかけると、ビクリと肩を震わせ、振り返る。
「あら、エドワード様、ごきげんよう。お兄様を応援しているのですわ!女嫌いのお兄様がようやく心に留めた女性がこの国にいるとかで、逃してはいけないと思いまして!」
「ああ、なるほど…」
それでこの国での戦勝会開催がすんなり決まったわけだ。
一国の王子とあろうものが色恋で行動するなんて信じがたいけど本当っぽいなぁコレ。
溜息をつく訳にも行かず、とりあえず訓練所に入るかと扉を開ける。
「共同戦線の際にいた白銀の髪に紅の瞳の女性は、セレスティナの者ではないのか?」
ん?
白銀に紅の瞳…姉上のこと?
あの男まさか………
思わず剣に手を添えてしまっている間にジャジャ馬姫は横をすり抜け訓練所に入っていく。
「堅物のお兄様が、一目惚れなさったのよね!この際どんな身分の方でも構いませんわ!妃に迎えたいのです。ご紹介してくださいな!」
無邪気に爆弾を投下した。
あ の 女 ……!
面倒ごとの予感に頭痛を感じながら、今度こそ深く溜息をついた。
ブラックエド描いてる時が1番楽しい(笑)




