レオナルド王子の目的
もう101話かー
ここまで続くとは思っていませんでした。
みんな幸せになるまで、
もうすこし頑張ります。
2017/9誤字訂正しました
はじける笑顔で初対面のソフィーヌ姫に話しかけられた私はというと、どう返すか数秒間思い切り悩み。
「…こんにちは。レオナルド殿下、ご無沙汰しております。そして、ソフィーヌ様。お初にお目にかかります、セレスティナが皇女、ティアにございます。この度はようこそおいでくださいました。陛下やエドワード殿下も会場でお越しをお待ちしておりますわ。」
まずは一番上の立場の王子に一言挨拶をしてから、姫にも礼を返す。
王子と宰相も無事に挨拶を交わしたが、その間もソフィーヌ姫はキラキラした目で辺りを見渡していた。
「そちらさえ良ければ、国王陛下にまずお目通り願おう。…一人予定外に人数が増えたことに関しても伝えなくてはな、…申し訳ない、くると言って聞かなくて。対応していただけると有難い。」
初めて見る決まりの悪そうな顔。
さすがに王族が予告もなくもう一人増えた手間に関してはこの王子でも悪いと思ってるのか。
「お気になさらず。人数は多い方が楽しいですわ。では、このまま陛下のところへご案内致します。こちらへどうぞ。」
荷物は従者さんに任せるとして、そばに控えていた騎士さんに目配せしておく。
小さく頷き、先に挨拶に来ること、1人増えたことなどを知らせに先に会場へ行ってもらった。
アイコンタクトでさっさと動けるって、本当にこの国の人達はみんな優秀だなぁ。
あーなんかもう既に疲れた。
というのが一瞬顔に出てしまったか、フィルが困ったような顔で少し笑った。
その後、つつがなく(正確にはソフィーヌ姫の自由奔放さに皆静かに度肝を抜かれながら)挨拶を終え、戦勝会までの時間、騎士団の訓練所を見てみたいということでフィルと私で案内することになった。
「レオナルド殿下。こちらが、騎士団の訓練所でございます。本日は戦勝会の警備に回っているものもおりますので、普段はこれよりも多い人数で組み稽古なども行っています。」
「なるほど……失礼だが、女性は、いないのか?」
「は…今我が国の騎士団には女性騎士は在団しておりませんが。」
「そう…か。共同戦線の際にいた白銀の髪に紅の瞳の女性は、セレスティナの者ではないのか?」
ん?私のこと??
「堅物のお兄様が、一目惚れなさったのよね!この際どんな身分の方でも構いませんわ!妃に迎えたいのです。ごぞんじでしたらご紹介してくださいな!」
物陰から飛び出してきたのは、別行動すると言っていたソフィーヌ姫。
後ろからなにやら黒オーラバージョンのエドが付いてきている。
「…はぁ?」
あ、声に出ちゃった。




