89:極北の宝探しと侵攻者(インベーダー)3
夏休みが始まり、マルールを本格的に捜索することとなった。
しかし手掛かりと言えば「ファシテイト北海道エリアの宝箱のどこか」程度しか
情報が無く、ラク達5人はどうすれば良いか手詰まりになる。
そんな中、ラクの提案により、ある作戦が開始となった。
「これなら必ず、マルールに会えるはず」と言う作戦が。
その頃、ファシテイトとは違う場所でレクレフが動き始めていた―――
(文字数:7421)
真っ暗な世界が広がっていた。
所々、青色の燭台が灯ってはいるのだが、その火はドクロの形をした台座から上がっている。
凍てつくような冷たさが周囲に満ちており、生き物はとても生きていれそうには無く静まり返っていた。
そんな中を、一人の男が歩いていた。
階段を上がりながら、カタカタと何か音を上半身から立てている。
マントが一瞬だけ翻ると、そこからは骨だけになった身体が顕わになった。
男は「骸骨」であった。
「全く、アイザイア様はどこにおられるのか」
骸骨の彼は頭にサークレットを身に着けていて、よく見ると腕輪に杖を持った魔法使いのようだ。
それも凝ったものばかりで、かなり高位の骸骨のモンスターである事が分かる。
歩いた傍から床には黒い染みのようなものが浮かび上がっていった。
傍を通りがかったネズミのような生き物が、運悪くその黒い染みに触れた。
「チュー!!」
ネズミは苦しんだかと思うと次の瞬間、体中に真っ黒な染みが身体を食べるように広がり
それが全身を覆うと、灰のようになり崩れ去った。
「雑用を担当させられているワシの身にもなって頂きたいわい」
「あのー……」
「ん……?」
骸骨の魔法使いが声の方向に振り返ると、そこには一人の少年の姿があった。
現代的な格好に身を包んでおり、いかにも場違いな感じがした。
ややオタク然としたポケットが多いズボンに、ジャケットの胸ポケットからはコードが耳元にあるヘッドフォンに伸びていた。
「なんだ貴様……? 人間か?」
「アイ……じゃなくて、アイザイアの居場所知らないかな? ちょっと話に来たんだけどさ」
少年が笑いながら話しかけると、骸骨の男は何も言わずに指を向けて言った。
「潰れよ。劫火星」
「え」と少年が言い返そうとした瞬間、上空に巨大な穴が空き、深紅の巨大な隕石が降ってきた。
真っ赤に燃え上がっていた隕石の塊はそのまま少年を押し潰し、周囲に爆風を撒き散らした。
「人間がアイザイア様を呼び捨て等、恐れ多いと知れ。少なくともこの死王ロトーリは許さぬ」
ロトーリは更に掌をかざし、魔力を込めると隕石は更に真っ赤に燃え上がり、周囲を照らした。
照らされたのは、巨大な城の内部だった。
人間の頭蓋骨が所々に見え、その他にも骨が柱の代わりに使われたりしていた。
数が多く、何かの亡骸で作られているのだろうというのは推測できたが、詳細はわからない。
ドラゴンやら巨人の骨が使われたりしているのだろう。
金属も顔を出しているが、錆び付いて表面がボロボロになっていた。
ひたすら腐敗と汚染が辺り一帯にこびりついている城は、死の塊のようだった。
「全く、どこから迷い込んだのか……天井をゾンビどもに修繕させなければ」
「あの、忙しいみたいだけど……場所を教えてもらっていいかなぁ?」
ぞくり、と寒気を感じてロトーリは身構えながら再度、隕石が落ちた場所を見た。
すると真っ赤に燃え上がっている隕石を片手で押し上げて、少年が起き上がってきているのが見えた。
まるで上に布が被ってきたのをまくり上げる様に隕石を持ち上げて投げ捨て、再度こちらに訊ねてきたのだ。
(なっ……何!? い、今のを受けて傷一つ無いだと……!)
「僕もちょっとやる事があってさ、早急に会いたいんだ」
少年が言うと、後ろから紫色をした岩の大男が現れた。
薄い岩盤が積み重なり、人の形をとっているモンスター「ゴーレム」だ。
少年の従者であるらしく、背後に立つとそのまま片膝をついた。
「大丈夫ですか、レクレフ様」
「おのれ人間が……!」
更にロトーリが魔法を発動させようとすると、背後から声が響いた。
凛とした少女の声だった。
「止めよ、ロトーリ」
声を聴くとロトーリはすぐに地面に片膝をつき、自分の主に向き直った。
「あ、アイザイア様……! 申し訳ありません。人間をこの城に招き入れてしまうとは……」
ロトーリが向いた方向には、一人の少女が居た。
薄く黒い闇が固形化したような鎧を水着のように身に纏っている少女「アイザイア」。
彼女は、この闇の世界の中心部にある「廃棄城」の支配者であった。
彼女はふわふわと宙に浮かんでおり、胴体と怜悧な表情を浮かべた顔は少女のそれだが、彼女には手足が無かった。
腕の途中から骨が突き出すように出ており、足も太ももより下には一本だけ足の骨があるだけ。
まるで生き物というプラモデルを途中まで組み立てて、完成させるのを忘れてしまったような姿だった。
アイザイアは目を瞑って、バツが悪そうに答えた。
「違う。そいつは私の客だ」
「やぁやぁ、ちょっとぶりだね。アイ」
「レクレフ。この先に来賓者の間がある。そこに行って待っていろ。すぐに行く」
わかったよ、とレクレフは言うとそのまま足を言われた方へと向けた。
彼の姿がその場から消えると、ロトーリはアイザイアに訊ねた。
「あの、アイザイア様。恐れながら……あの少年は一体どなたでございますか?」
「奴が”レクレフ”だ。知らないのか?」
「! となると……同じく偉大なる9人の一人、という事ですか?」
「そうだ。お前、運が良かったな。少しでも奴が反撃していたら今頃消えて無くなっていたぞ」
アイザイアの子供に言うような言い方に、ロトーリは少し不機嫌になり、言った。
「ワシも死者の王と呼ばれた身。少しお相手するぐらいならば、いくらなんでもできましょう。創造者の一人と言えど、無限の力を持っているわけではありますまい」
「そうだ。無限ではない。だが奴は……この私と互角かそれ以上の力だ」
「えっ、あれで……?」
人畜無害そうな姿の少年。それがレクレフの印象だった。
偉大なる9人の中でも、彼は雑用を担当している者であるとも聞いていた。
だが、その力は自分の主と同等であると言う。
「奴は”神話系最強モンスター”だ。お前もアンデッドとしては最高位に近いだろうが、それでもまだ力不足。例えお前が1万人いようと、戦う気になった奴と対峙したなら”10秒”と持つまい」
「ッ……!」
アイザイアは例えどのように工夫したとしても無駄、という風な言い方でロトーリに言うと
レクレフを追ってその場を後にした。
その場に一人残されたロトーリは、舌打ちし、忌々しそうに言った。
「フン、何が”創造者”か。ワシは認めぬぞ……この廃棄世界の王に相応しいは、我ぞ……!」
■
夏休みが開始となって、ファシテイトの中は人が一気に増えた。
それはどこに居ても感じることで、北海道の街に居てもそれは顕著だった。
街中に居るプレイヤーの数が、一気に3、4倍ぐらいに増えているように見えた。
「さて、揃ったな?」
靖樹は帰ってからすぐにワールド・インを行い、ミツキとセンリの二人も同じようにゲーム内にて待ち合わせていた。
「夏休み、始まったね~」
「ああ、ファシテイトの中も夏の熱気が溢れてるみたいでこりゃあ、今から楽しみだぜ」
二人が使用している「セイグンタ」と「アリカ」も、わくわくしているのか
夏休みが始まった事にどこか嬉しそうな様子だった。
だが、今は浮かれている場合ではない。
モンスターのカチプトへの侵攻事件が収束を見せ、北海道を自由に動けるようになった今
何よりも優先し、やるべき事がある。
「それじゃあ、”探索”について話し合いたいと思う。つまりマルールを探すための”作戦”についてだ」
電子知性の一人である”マルール”を探す。これが第一に優先することだ。
意識不明事件の中で出会った彼女から頼まれたことを、終わらせるために。
「探す……っつっても、どうするんだ? 北海道のどこに居るとか、全然わからねーぞ?」
「前に後藤さんにやってもらったメールの解析が終わったんだ。だから居場所については、完全にわからないわけじゃない」
「えっ、あれ終わったの!?」
「ああ。話すのが遅れたけど……カチプトでジャーバスと戦う前にぐらいに連絡が来たんだ」
驚くセンリとセイグンタに、ラクは後藤と話した内容を伝えた。
マルールの送信したメールの発信元がわかったこと。
ただそれは北海道全域の宝箱の中から、という話であり、どこから発信されたかがよくわからなかった、という事。
「どこからかがわからんねーって……それ、どうしろっつーんだ? 北海道に配置されてる宝箱を全部開けろってのかぁ?」
「……例えばだけど、ゲーム中にさ、隠しアイテムとか配置する時に”どういう隠し方をするか”って考えたことないか?」
「え? なんだそりゃ?」
「ここからは俺の推理になるんだが……」
ラクはずっと考えていた事を、二人に打ち明けてみた。
マルールがどこに居るのか、という推理である。
「まず、後藤さんからの話から、マルールは電子知性の一人だ。そして他にも複数同じような奴等が居る。俺がこの前の事件の時に学校で戦った”プリブラム”みたいな奴だ」
「みたいね。な~んか、聞く限りじゃ、どいつも癖のありそうなやつって感じだけど」
「で、電子知性の中で人間たちに対して反乱みたいな事をしでかす奴が出てきた。そいつについていけなくて、もしくはその考えに反対して邪魔になるからマルールは封じられた、と考えるのが自然だろう。ここまでを考えると、いくつか推測できることが出てくる」
「推測できる事?」とセイグンタが訊ねた。
「ああ。まず一つは”マルールは確実にゲーム中に居る”という事。サーバから切り離したオフラインのどこかに居る、とかではないって事だ」
「なんでだ?」
「もし捕まって封印された後に、そういう風に切り離しができるなら、俺たちに助けを求めるあの幻影みたいなものを出すこと自体が出来ないと思うんだ。それに、メールから分析した反応はまだ発信されていた。つまり発信元のマルールもゲーム内に絶対に居るはずだ」
ラクは次に意を決して切り出した。
「そしてもう一つ。マルールは……多分だけど、”普通ではやらない操作”でおそらく開放することが出来ると思う」
「普通ではやらない操作?」
「逆に言うと”管理者じゃないと開けられない”とか、そういう電子知性たちじゃないと開けられない鍵みたいなもので封印されているわけじゃない。開け方さえ知っていれば、”俺たちにも開放は出来る”ようにされてる……と思う」
「どゆこと?」
「何というか、うまく言えないんだけどさ。電子知性達にも”この世界を完全に掌握は出来てないような感じがする”って言うか……。彼等もゲームのルールにはある程度は従わないとならないようにファシテイトは出来てるように思うんだ」
考えてみてくれ、とラクは言ってから続けた。
「もし彼等がゲームの規則なんて関係ない、何でもできるって言うなら、とっくに俺たちも捕まってると思わないか?」
「でもよ、意識不明事件を引き起こしたり、学校の時とかだと勝手にオフライン空間を作ったりしてたじゃねェか。あいつらが真の開発者なんだから、色々できるんだろう?」
「いや、それはその……管理者権限でやってるのは間違いないと思うんだけど”用意されてることしかできないんじゃないか”というか」
「用意されてること?」
「うん。”彼等が作ったけど、彼等自身も自由にできるわけじゃない”って感じがするんだよ。あくまでも俺の直観というか、今までの彼等の断片的な動きから推測してるだけなんだけど」
ラクが言うと、二人は眉間に僅かに皺を寄せ、何とも言えない表情を浮かべた。
”一理ある”と”こいつは何を言ってるんだろう”の境界線ぐらいの表情だった。
「理由としては……弱いわねぇ」
「まァ、ラク。仮にそうだとしよう。それだとして、どうしたらいいと思ってンだ?」
セイグンタが訊ねると、ラクは笑顔を浮かべて言った。
「つまり、一つだけ確実にマルールを封印から解放する、もしくは確実に会う方法があるって事さ」
「??、どういう事だ?」
「いいか、こういう作戦なんだけど……」
ラクは二人にこれから行う作戦の内容について、説明した。
すると二人は顔を見合わせ、ラクに言った。
「そ、それなら確かに高確率で会えそうだけどよ……無茶苦茶じゃねェの?」
「絶対普通ならやらない事ね……でも、逆に可能性ありそう。いいと思うわ!」
ラク達はそのまま街を出て、ルゥリとディックと合流した。
そして二人にも同じように作戦を説明した。
すると二人も先ほどのセイグンタ、アリカと同じように驚いた風に答えた。
「えええ!? そ、そんな事をやれるんですか!?」
「いや、確かに面白い……前提と可能性を考えるに、一番良さそうな方法ダニ。それ、乗ったダニ!」
二人も了承したことを確認すると、ラクはディックに言った。
「それじゃあ、作戦を開始しようと思う。ディックには、また泥を被ってもらう事になるけど……」
「まァ、今回限りの事だから大丈夫ダニ。それにやる事がやる事だから、あんまり問題は無いと思うダニ」
そういうと5人は再び山の方へと歩き始めた。
吹雪が吹きすさぶ山の方へと。
■
「!? その話は本当カ!?」
「嘘じゃないダニ! 前の長が帰ってきたダニ!!」
雪山の奥地。いくつかの深い山々を超え、更にモンスター化していないと
入れない領域を超えて現れた村は、人間のものとは違っていた。
藁やら寒い地方の木材を積み重ねて作られており、大昔の人間の村のような作りだった。
そこはゴブリンの村。ディックがかつて「ルダント」として始めて訪れた場所であった。
「ダニダニ、久しぶりダニ。カチ族の皆」
「ルダントか!?」
「ゴルフ族長。また会ったダニ」
ゴブリン達が親し気に村からディックを出迎えると、彼等の族長も奥の一際大きな屋敷から現れた。
頭に生木で出来ている王冠のようなものを被っているが、服などは人間の街から奪ってきたものを着ていて
なんだかちくはぐな格好をしていた。
「迷惑だったダニ?」
「いやいや、何を言っている。我ら一族の誇りよ、オマエならばいつでも大歓迎だ。シテ……しかし、どうしたのだ? 別れたトキ、ここにはもう戻らないと言うような決意と見えたガ」
「長。実は……もう一度だけ、各地の同胞の力を借りたいんダニ」
「もう一度? また戦争を仕掛けるノカ?」
「違うダニ。力を借りると言っても、これはこれで”旨味”のある話ダニ。聞けば、きっと話に乗る気になるダニ」
ディックは確信めいた表情で、やって欲しいことをゴルフ族長に話した。
するとみるみる、族長の顔が笑顔になっていった。
「それは本当の話ナノカ? たったそれだけで?」
「出てきたものは、一つを除いて持って行っていいという話ダニ。どうダニ? オイラはおいしい話と思うダニ」
「……ヨシ、早速各地の長に伝えヨウ。あと、我らからは出られるモノ全員が出るとしよう。こんな話はまたと無いカラナ」
ゴルフ族長は若いゴブリン達を集めると、ディックから伝えられた話を同じく伝えた。
すると仰天した様子で、彼等は話を聞くなり驚いていたが、すぐに村に居たロバで各地へと駆けて行った。
「……なんでロバなの?」
スライムのキッチェが、出ていくゴブリン達の後ろ姿を見ながら言った。
それにディックが答える。
「色々な事に使えるからゴブリンは馬じゃなくてロバを飼うダニ。それに馬だとゴブリンの身長じゃ乗りこなせないダニ」
「よし、オラ達も動くだ。これで”アレ”がやれるから、オラ達もオラ達にしか出来ない分を担当しに行くだよ」
グンバ達も同じくカチ族の村を出ていった。
自分たちにしか出来ない自分の仕事をするために。
■
死と腐敗、そして錆と汚染だけの廃棄世界。
その奥底にあるアイザイアの居城では、二人のワールド・マスターによる会議が行われていた。
「……というわけでさ、君たちにも何か出して欲しくてさぁ」
「その話は断ったはずだが? 種族の代表者を出して、”次の大戦の手札として与える”というのは私は気にくわん」
「でもさぁ、人間側を文字通り”人間だけ”で構成したら、きっと長引くと思うんだよね。それに色が付かなくて面白くない」
「色……?」
怪訝そうにアイザイアが訊ねた。
「そう”戦いの色”さ。冒険にせよ、戦争になるにせよ、単一種族で……ってのは面白くないと思わないかい? それに本来の意味での人間の底力が発揮されないと思うんだ。そういう意味でも、彼等には選択の自由を与えたい」
「だから出せ、と? お前は出さないのだろう? 金貌や銀翼を出してしまうとパワーバランスが一気に崩れるからな」
「それは僕もわかってる。だから僕からは―――ジグラット」
レクレフが言うと部屋の中へ巨大な影が入ってきた。
岩がいくつも積み重なって人間の姿を取っているモンスター「ゴーレム」である。
彼はレクレフの隣に立つと、アイザイアへ親し気に言った。
「お久しぶりでございます。アイザイア様」
「その声……ジグラットか? 見た目が全く違うな」
「今回の”お披露目”に参加できそうな者が私しか居らず、こうして姿を変えてまいりました」
ゴーレムの横っ腹を叩きながら、レクレフが言う。
「いやー、どうしても用意できそうなやつが居なくてさ。仕方ないから”ランクダウン”をやってもらって、ジグラットに参加して貰う事にしたんだ。悪いね、ジグ」
「勿体ないお言葉です。マスター・レクレフ」
「まぁ、それで……参加しないって言ったんだけど。やっぱり参加させるって事で、今から先発隊を追いかけようかなーと」
二人のやり取りを見て、アイザイアはふと訊ねた。
「マル―ルとダイク、ジークの分はどうするのだ? 全員とするなら彼等の代表者も出さなければなるまい」
「マル―ルとダイクの分は僕が決めておくよ。ジークについては直談判に行ったら”ハーフリング”を向かわせてくれるってさ」
「ほう……そうか。ジークもか。ならば私だけというわけには行かんな」
アイザイアはその報告を聞くと気が変わったのか、
カードのようなものを取り出すと、それを空中で使用した。
発動されたカードからは光が迸り、空中に手紙のアイコンのようなものが現れた。
アイザイアはそれに向かって呟いた。
「”エヴァンジェ”出よ。お前に例の”お披露目”にやはり出て貰う事にする」
「お」とレクレフが顔をほころばせると、アイザイアは言った。
「私からは”グール”を出すとしよう。代表としては文句ないだろう?」
「充分充分! それじゃ……僕も一緒に行くかな。責任者が誰か行かないとね」
「何?」
レクレフがジグラットと顔を見合わせた。
そして満面の笑みを浮かべると、アイザイアに向かって言った。
「新しい展開の始まりだからさ。僕らと人間の”新しい戦い”のね」




