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ヨーコの欲望  作者: あみれん


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4/5

独白(その4)

高校のとき、女友達とこんな話になったことがあるの。

誰かが言い出したのよ。


「好きな人の五番目の彼女になるのと、そんなに好きじゃない人の一番目の彼女になるの、どっちがいい?」


みんな、結構真剣に考えていたわ。

私はそれを見て、思わず吹き出しそうになった。

でも、一応、考えているフリだけはしておいた。


だってこれ、どっちを選んでも、結局は同じ話じゃない?

――所有の話。


五番目でもいいから、好きな男に“所有されたい”。

そこまで好きじゃない男でもいいから、“自分が所有したい”。


どちらも、同じ欲望よね。


恋愛の話に見えるけど、実際は「順番」の話。

そしてその「順番」って、限られたものをめぐる衝突を、できるだけ穏やかに処理するための仕組みじゃないかしら。


この場合の”限られたもの”は――男。

そう考えると、「順番」って、ずいぶんよく出来ている。


誰が先か。誰が後か。

それだけで、争いの多くは形だけでも収まる。


一夫一妻制も、一夫多妻制も、結局は同じ。

「順番」をどう扱うか、っていうだけの違い。


私は、そのとき、その話にまったく乗れなかった。

まだ、性欲そのものが、恋愛への動機になっていたから。

だから、順番なんてどうでもよかった。


みんながどうしてそんなに真剣に考えているのか、正直、分からなかったのよ。


――今思えば。

あの中で、一番幼かったのは、私だったのかもしれないわね。


じゃあ、続きはまた今度。

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