第32話 ミョンチーとマオのダンジョン巡り
俺は移動中にマオにこの世界について説明し、ダンジョンに着いたらボスの情報収集に徹していた。
と言う訳で現在5つめのダンジョン。
~伊藤まさしのダンジョン~
区分 :ボス
タイプ:橋
人数 :5名以下(解除)
対象者:チュンチュン
ダダダダダダダダ!
オオカミを銃弾が貫いていく。ここのボスは銃火器チートだった。マシンガンを両手にボスがフルオートを続ける。弾が尽きる様子はない。
しかもボスが居るのは細長い橋。囲うことも避ける事も困難な場所で、近づく間に雨あられと銃弾が撃ち込まれる。
オオカミの群れはボスに届かず全滅した。
ダダダダダダダダ!
ていうかいつまで撃ち続けてんだあのボス! 弾無限なのか!?
「盾勢を前にして進めば行けますかね?」
「強度次第ですが、試してみる価値はあるかと」
オオカミが戦っている間に俺たちは一瞬ダンジョンに入りすぐ出た。それによりフレーバーテキストを入手。マオがさっと確認してくれたが、弱点とかはとくに載ってなかった。
「じゃあこのボスは保留で」
「了解」
俺たちは次のダンジョンに向かった。
~平泉仁志のダンジョン~
区分 :ボス
タイプ:湿地
人数 :8名以下(解除)
対象者:マッキー
「ボスはどこだ?」
オオカミが一匹の大型スライムと戦っている。このボスも使い魔を召喚するタイプだろう。
「あのスライムがボスのようです」
「魔物転生かよ!」
そんなの要求した奴いるのか!
オオカミはスライムに飲み込まれて消化された。
うわー、一瞬で骨まで溶かされたぞ。再生能力も高そうだ。
フレーバーテキストにも攻略のヒントは無し。
「パスですね」
「同意。倒し方が不明です」
次だ次。
~来女木翔のダンジョン~
区分 :ボス
タイプ:草原
人数 :7名以下(解除)
対象者:ピカソン
「危険!」
「え?」
いきなりマオが俺の手を取って後ろに走り出した。
なんだなんだ! どうした!?
チュドーン!
突如背後で鳴り響く爆発音。振り返ると先ほどまで居た場所にクレーターが出来ていた。
「な、なんだ!?」
「気づかぬ内にダンジョンに踏み込んでいたようです。空からビームが降ってきました」
「まじか!」
クレーターのこちら側は見えない壁のようなものに遮られて広がらずにいた。恐らくここがダンジョンの縁だろう。
草原型のダンジョンだから境界が分からなかったのだ。
「あっぶねー……」
「戦慄。気づくのが遅れていたら死んでいました」
フレーバーテキストを見ると、どうやらここのボスは宇宙戦艦チートらしい。上空に宇宙戦艦が居て、ダンジョン侵入者に攻撃してくるのだ。ボスは地上に居て、未来兵器で武装しているらしい。
いやこれだけ世界観違くね!?
狼を突撃させたら一撃で蒸発した。とんでもない威力だ。
「パスだな」
「パスですね」
~青葉豊のダンジョン~
区分 :ボス
タイプ:噴水のある広場
人数 :6名以下(解除)
対象者:エンダー
次々飛んでくる剣、剣、剣。あと槍とか。
その1つ1つが特殊効果を持つ魔法道具だった。亜空間から雨あられと飛び出してくる。絨毯爆撃のようなそれに狼たちは蹂躙された。
フレーバーテキストによるとこのボスは生産チートらしい。いや、無限の剣〇じゃねーか!
まあ気持ちは分かる。アニメとかゲームの能力を自分で使ってみたかったんだろうな。
「パスで」
「パスですね」
うーん。どのボスもバラエティー豊かだな。きっと誰もが悩みに悩んで決めたんだろう。僕の考えた最強のチートのバーゲンセールだ。
どのチートも前世で見覚えあるやつばかりなのは、この際置いておこう。
さて、次のボスはどんなのかな?
そんな感じで俺たちはボスダンジョンを回っていったのだった。




