表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
トコナツミラクル  作者: 志記折々
エピローグ
24/24

23:「非日常」


 普段からよく想像することがある。


 例えばの話だけど。

 本来なら廊下につながるはずの部屋の扉を開けたら、なぜか外に繋がっていたとか。

 トンネルを抜けると本当に別世界に行ったとか。

 空から女の子が降ってきたとか。


 とても非現実的で、本の中にしか存在しないような、そういう類のもの。


 別に日常から無理して離れたいわけじゃないんだけれど。

 それでもなんとなく、想像してしまうのだ。

 ぼくをどこか知らないところへ連れて行ってくれるもの。


 ぼくの意思とは関係なく、いきなり巻き込まれる。そんな夢のような物語を。


 そうそう都合よく現れるものじゃないのはぼくだってもうわかっている。

 子供が信じているサンタクロースを実は父親が演じているように、現実というのはそうそう希望通りにいかない。

 悲しいけれど、毎年誕生日を迎えるたびに冷たい現実を知っていく。


 妄想っていうのは決して現実では起こらないから、妄想なんだ。


 だから、もしそんな奇跡みたいな出来事が本当に目の前に現れたのなら、ぼくは諸手を挙げて歓迎するべきなんだろう。

 平凡な人生には起こらない、非現実的な、非日常を。

 でも、扉を開けたら幽霊が首を吊っているなんて想像もしていなかった。


 たまにはこんな結末があってもいい。


 期待していたようなものじゃなかったけれど、今はこの非日常(きせき)を大事にしよう。

 さて、来月から新しい学校生活の始まりだ。今度は幽霊じゃない友達も作らなくちゃ。


 明日は何をしよう。この騒がしい住人達と触れ合うのもいいかもしれない。

 でもまぁとりあえずは、裏の物置にこの首を吊る目的でしか使わないような荒縄を、片付けてこよう。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ