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黒一の恩返し  作者: かずや


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甘い香り

 綺麗に微笑む女性の口から身に覚えがない言葉が出て目を見開く

 (貴方様に恩を返しに来ました)

 あまりにも突拍子の無い言葉と釣り合わない美しい身なりに微笑みの口元

「いやいや人間違えてるんじゃないですか!?」

「いいえ貴方様に間違い無いのですよ」

 訳がわからない、夜遅くに来る和装の美人なんか知り合いには居ない

 疲れ過ぎておかしくなったのだろうか?

 夢を見てるのか?

 様々な戸惑いに頭がパンクしていると女性はそっと右手を頬に添えてきた

 その手が頬に触れ少しひんやりした温度に身体が止まる

 目の前にいる女性は確かに存在している

 実際に触れられてる頬が現実であると訴えている


「惑いは理解しております、どうか私を信じてくださいませ」

 そう告げる女性の瞳は吸い込まれそうな程綺麗で身体から香る甘い香りが考える事を諦める事にした

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