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0841・数珠と十字架の評価


 0841・数珠と十字架の評価



 ―――――――――――――――


 サブ職業:錬金術師・中級のレベルが上がりました


 ―――――――――――――――


 さて、そろそろ物作りも終えてログアウトをするかの。

 これ以上は作る物も無いし、キャスティ、ファル、シグマ、セスの分の盾も作り終わっておる。

 素材も残りは少ないし、仮に数珠を皆に装備させる事を考えても明日じゃな。

 素材を集めてこねばならん。


 今回は色々作れただけで十分じゃろう。

 十束(とつか)の剣も作ってみねば分からぬが、あまり作りたい物でも無いし、止めておくのが無難か。

 他に浄化の力が強そうな物も考えつかんし、そもそもそういうイメージのある物は多くない。

 致し方なしというところか。


 せめて刀に何か浄化の力が強まる物があればよいのだが、むしろ妖刀などの方が有名であるからなぁ。

 破邪の大太刀というのがあったはずじゃが、あれは奉納された物なうえ、長さが3メートルを超えるはず。

 あんな物、普通には使えぬからな。


 たとえ【浄化力強化】が付いても、まともに使えぬでは意味が無い。

 なので残念ながら作る気にすらならん。

 やはり刀系に浄化の力が強そうなイメージの物は無いのう。

 そもそも八握(やつか)剣に付いたのすら謎じゃしな。


 それはともかくとして、そろそろ現実に戻って寝なければならん。

 ま、実際には寝るギリギリまで邪悪な思想の連中を潰すのだがの。


 妾はマイルームの自室に戻ってログアウトすると、ベッドで目を瞑り意識を飛ばす。

 今日も邪悪な思想の者どもを殺すのだが、都道府県の掃除も半分は過ぎたな。

 残りの半分も気合を入れて探し出すか。



 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



 2001年 2月11日 日曜日 AM8:21



 今日も深層三層目に行き、素材を入手してこねばならん。

 狂死塊もそうじゃが、強浄木も浄命石も使える素材じゃからな。

 聖浄塊がどれほどの物かは知らぬが、使える素材は使わねば損じゃ。

 それに聖浄塊では【生命浸透】が付かぬ可能性もあるでな。

 そうなると死王に対しては浄命石製の武器の方が優秀じゃ。


 またぞろイベントがあるかもしれぬし、その時には浄命石製の武器を持って行った方が良いかもしれぬ。

 そう考えると作っておいても無駄にはならんし損も無い。

 なので作製しておかねばの。


 妾は雑事を熟して洗濯物などを干すと、珠の部屋へと戻ってログインした。

 すぐに訓練場に行ってファルに話すと、次は二人の寝室に行って呼び出す事を伝える。

 既に起きてイチャついとるだけだったので話し、そしてソファーの部屋へと移動。


 ファルと2人を呼び出したら、朝食の手伝いをファルに任せてソファーに座った。

 すると早速現代の巫女が腕を組んでくる。

 こやつも変わらんな。


 「おはよう。昨日は何か作った?」


 「昨日は幾つも作ったが、何故か【浄化力強化】が付いたりしたぐらいか……。

 特にそなたらが欲しがる物は出来ておらぬな。

 妾も実験的に作ったぐらいじゃからのう」


 「たとえば?」


 童女が聞いてきたので、妾はそれに答える。


 「たとえば大きな数珠とかの。

 珠の一つが硬式野球のボールくらいある物じゃ。

 無駄に素材を使ったが、きちんと武器として登録はされたぞ。

 <棍棒・その他>という、よく分からんカテゴリーになったがな。

 正しくは鈍器扱いじゃ」


 「一つが野球のボールくらいって……思っている以上に大きいですね。

 確かに無駄使いと言われるのも分かります」


 「それでも【浄化力強化】は付いたぞ。

 問題は無理に付けても、武器自体が使えぬ形状だと役に立たぬというぐらいか。

 プレイヤーマーケットに出したら、誰ぞが買うであろうとは考えておる。

 武器としてはそれなりに使える数値じゃ。

 ただし数珠で敵を殴るという事をせねばならんがな」


 そう言うと、ナツが腕を振りながら思案し始めた。

 こやつ……まさか数珠を使う気か?


 「……………うん、駄目だね。

 何というか、想像だけでも使いにくいって分かるよ。

 それに戦闘でそんなの使ってたら、逆に危険になると思う」


 「そうじゃの。

 じゃから妾も売りに出すと言うておるし、誰ぞが買わんか? という弱気なのだ。

 むしろ十字架の方が使えると思うぞ?

 こっちは欲しいのであれば売っても構わん。

 棒状で先が十字架になっておるだけじゃし、きっちりと【浄化力強化】は付いておる」


 「おぉー……じゃあ私はそれで。

 深層三層目だと、やっぱり新しい武器が欲しいしね。

 今までの武器じゃ厳しいし、それに元々の強さがクリムゾントータスの物よりも上だもん。

 そっちが無いと厳しいよ」


 「強浄木のみで作った棍棒もあるが、そっちは【アンデッド特攻】も【常時浄化】の数値も低かった。

 そのうえ浄命石を使っておらぬからか【生命浸透】も付かなんだの。

 じゃからして強浄木のみの武器も要らぬ物じゃな。

 その分だけ安いであろうが、性能が低くてはのう」


 「それは使えませんね。

 せっかく買うのであれば、高くても良い物の方が良いです。

 <安物買いの銭失い>とも言いますしね。

 安物は安いだけに、どこか落ちる理由があるものです」


 「そうじゃの。

 そういえば剣を一本作ったので、後でキャスティに盾と一緒に渡しておく。

 使った感じというか、使用感を聞いておかねばならんでな」


 「剣ですか……。

 使用感を聞かれるのは構わないのですが、今回に限って何故そのような事を?」


 「【浄化力強化】が付いた剣が出来たのじゃよ。

 ただし妾が何度記憶を掘り返しても、【浄化力強化】が付く(いわ)れなどは無いのだ。

 不思議な事なので、使用感などを聞いておきたいという事になる」


 「はあ………まあ、分かりました」


 「カンカン」


 ファルが来たので食堂に移動して朝食を食べる。

 その後はソファーの部屋へと戻ってマイルームへ。

 そして皆に話した後、それぞれにメッセージを出してプレイヤーマーケットに必要な物を流す。

 その後は仲間達に盾を渡して装備を変えさせ、元の盾は倉庫に入れて消去。


 終わったらソファーの部屋へと戻り、家の外に出て皆を呼んだ。

 そして移動するのだが、すぐにドースの鞍の上に移動するギン。

 己の足で歩く気は無いらしい。


 「ギンってば、いきなりドースの鞍の上に載って寝転がるとか……。

 なんか無駄に貫禄があるわね」


 「実に猫っぽい感じだけど、確かに貫禄あるよね。

 それよりこの十字架ちょっと良い感じかも。

 十字の部分が殴りやすくて、思ってるよりも使える武器かもしれない。

 何故か棍棒扱いでもあるし」


 「ナツはそもそも神官系だから、十字架を持っていても普通。

 とはいえそれで殴るのは………そんな漫画かアニメがあった?」


 「なんかあったような気がするわね?

 そもそも十字架から銃弾が飛び出たり、十字架の先から剣が出たりとかする作品もあるんだし、十字架で殴るぐらいは普通じゃない?

 むしろ普通の枠に収まってるというか、現実でも十字架で殴れば普通に鈍器だし」


 「まあ、それはそうなんですけど………何かアレですね、不思議と不敬だとは感じませんね?

 あの宗教の人達は怒るかもしれませんが、私的には不敬な感じは一切ありません」


 「文句を言ってきたら、その時には免罪符をベタベタ貼り付けておけばよい。

 かつては免罪符を買えば罪が許されたのだ。

 それなら幾ら不敬な事をしても、免罪符をベタベタ貼れば許そう。

 <汝、隣人を愛せよ>と言いながら侵略してくる連中じゃ、その愛とやらも歪みまくっとるからのう」


 「そういえば、そうね。

 そもそも綺麗事を言いながら、歴史的に何度も中東の方を侵略してるもの。

 そんな連中の言う“愛”って、いったい何なのかしら。

 怪し過ぎるわよ」


 妾達は話をしながらも魔隠穴の中で掘り進めていく。

 やるべき事はしっかりしなければならんでな。


 「そもそも奴らの愛自体が歪みまくった上の産物なんだから、どうしようも無いだろ。

 奴らの言う愛なんて、どうせ小児性愛だろうしな。

 今でも神父が少年少女を強姦なんてニュースが、たまに流れるぐらいだし」


 容赦ないのう。

 とはいえ日本よりも犯罪率が高い連中が綺麗事をホザいてもな。

 程度が知れるというものよ。


八握剣はやつかのつるぎと読むそうです。重ね重ね申し訳ありませんでした。

以後の話も全て書き換えましたので、もう間違いはないと思います。

感想で教えて下さった明晰夢を見る少女様、まことにありがとうございました。


841話の誤字報告、ありがとうございました

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