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0059・ユウヤとの雑談




 ファル用の狼牙棒を作った後、試しに自分の分もとユウヤが頼んできたので、巨人族用のも作ってみた。その結果できたのがコレだ。



 ―――――――――――――――


 <棍棒> 石と木の狼牙棒 品質:5 レア度:1 耐久310


 棍棒の先にトゲが沢山付いた武器。類似の武器は沢山あるので珍しくはない。巨人族用なので大きく、そして重い

 攻撃力9 破壊力4


 ―――――――――――――――



 「大きい方が作りやすいからかな、品質が1つ上がったうえに、耐久がビックリするほど高い。流石にユウヤが振り回すと撲殺兵器だね」


 「いやいや、あんな細い棒で敵プレイヤーを撲殺してたコトブキに言われたくねーわ。それはともかく、なんでチップ○ター食ってんの? つか何処から出したんだよ?」


 「え? ユウヤ知らないの? 運営マーケットが解禁されて、そこでお菓子買えるけど? ちなみに空腹度はちょっとしか減らないけどね。空腹度の回復には使わせない! っていう運営の意志を感じるけど、普通にバクバク食べる人でるよ、コレ」


 「………うぉっ! マジだ。つかコンビニの肉まんすら普通にあんだけど? 後おでんも。取り合わせがメチャクチャな気がするぞ? なんで季節のメニューが入ってんだよ」


 「今の季節から推しておきたいんじゃない? 女の子のマークのケーキもあるね。それに丁稚さんのトコのお寿司とか。いや、冗談でもなくカオス過ぎない? 僕、お菓子のトコしか殆ど見てなかったけど、何がしたいんだろうねえ?」


 「手当たり次第にスポンサー頼みに行ったら、予想以上に膨れあがったとか? しかたなく一気にスポンサーのトコの商品を出さざるを得なかった……その割には第二陣が参戦してから何だよな?」


 「アレかな? せめて第二陣参入までは世界観を保っておきたかったんじゃ……流石にスポンサーには勝てませんって感じ。僕としては別に良いと思うけどね、世界観もそこまで壊れてないと思う。稀人の世界の食べ物ってなってるし」


 「まあ、そりゃなあ……しっかし高いなー。丁稚さんのトコの寿司、一貫で300デルもすんだけど? 巻き寿司だと1本で2000デルだぜ? 俺もお菓子にしようっと。おっ、カ○ムーチョあるじゃん! って、400デルはたけーよ。買うけどさ」


 「チップスタ○はポイントで交換したけど、同じ400デルだったと思うよ。そういえば何かのスキルとった? 僕は【採掘】と【浄化魔法】をとったけど」


 「俺がとったのは【火魔法】と<良縁の伐採斧>っていうアイテム。使えばちょっと品質が高い丸太が手に入るらしい。それだけでほぼゼロ。プレイヤーマーケットでは人気なんだけどなー、俺の盾。木材だからあんまり高く売れないんだよ」


 「プレイヤーマーケットの売値はゲーム内の市場価格の平均だしね。値段も上げられないから仕方ないよ、レアアイテムはその分ビックリするほどの高値になるけどね。僕が着けている<幸運のウサギ耳>なんて20万超えだよ?」


 「おぉう、マジか……俺の着けているネズミの尻尾も、それなりには高値で売れそうだなー。プレイヤーマーケットじゃレアアイテムなんて見た事ないし、皆手に入れたら使ってるんだろ。まあ能力値にプラスされるなら当たり前か」


 「もしくは普通にオークションに流してるかだね。師匠が言ってたけど、この耳もオークションに流せば一瞬で20万超えるって言われたよ。正直、プレイヤーマーケットよりもオークションの方が儲かるんじゃないかな?」


 「………普通のMMOじゃ、プレイヤー同士の価値で値段が天井知らずに上がっていくんだけど、ここの運営はワザとそうしてないな。何でだ? わざわざゲーム世界の方で儲かるようにしてる以上は、何がしかの意味はある筈だが」


 「さあ? その辺りは掘り下げる必要ないし、お金儲けなら木の盾を作りまくって流すかすれば? 競合してる人は多そうだけど」


 「そうなんだよなー。俺じゃなくても誰かが流してるんだよ。まあ、俺の方が品質も良いんだけどさ。でも、素材にも限度があるし、そうそう盾なんて買い換えないからなぁ」


 「何だったら明日晴れてたらダンジョン行く? 僕もまだ一度も行った事ないんだよね。ゼット町とは逆方向に行けばダンジョン街があるんだけどさ、そこで買い物しただけで入ってはいないんだよ」


 「何で入らないんだ? もったいない。ダンジョンなんて幾らでも敵が出てくるし、レベル上げが一番進む場所じゃん」


 「<屍人の森>で十分レベル上げが出来てたから、わざわざダンジョンに行く必要が無かったんだよ。そもそも師匠の家の近くに強力な魔物が出る訳でね、わざわざダンジョンまで移動するのも面倒だったし」


 「ああ、そういう事か。確かに拠点の近くに良い狩り場があるなら、わざわざ移動するのも面倒臭いだろうな。しかもコトブキが言ってたけど、普通のフィールドじゃあ狩っちゃいけない魔物とかが居るんだろ? あそこはアンデッドだもんなぁ」


 「まあね。そのうえ瘴気から発生したりしてるアンデッドだから倒した方が良いし、幾らでも湧いてくるんだ。あそこはそういう場所だからなんだけど、代わりに収入は酷い事になる」


 「骨や腐った肉なんて誰も買い取らないだろうしな。俺もコトブキの召喚モンスターに渡したくらいだし。ここも強い魔物が出る所はあるらしいんだけど、それは1つ隣の山らしい。そこまでわざわざ行くのも大変なんで行った事はないけどな」


 「ふーん………流石に僕も行く気にはならないね。思っているよりも遠いし、空腹度と渇水度を何とかする用意をしなきゃ駄目だね。このゲームでは山とか森の奥とか、人の居ない所の方が魔物は強いんだろうけど、そこまで行く手段を確保するのは大変だよ」


 「俺も色々考えたけど、現状じゃ無理って結論出たしなぁ。おっと、ズレちまった。まあ、修正できるからいいけど。そういや、このゲームってやたらに物作りに拘りがあるのか現実に近いよな。トントン叩いて出来ましたー、って感じじゃないし」


 「リアルなゲームでアレされると冷めるよね。まあ、気持ちは分かるんだよ、面倒臭い作業なんてやりたくないっていうのは。でもリアルを謳ってる癖にそれはねー」


 「ま、冷めるわな。子供向けのファンタジー仲良しゲームなら分かるんだけど、大人向けのリアル志向でそれをされるとなー。そのうえ師匠に弟子入りしたら、師匠もトントン叩いて出来ましたー、だからな。アレは心底ガックリきた」


 「まあねえ。おっと、そろそろお昼だから一旦戻るよ。雨が晴れてたら中層にでも行くかな? アンデッドを倒して<澱み草>を抜いておかないと」



 ―――――――――――――――


 サブ職業:錬金術師・下級のレベルが上がりました


 ―――――――――――――――



 レベルが上がったのは良いんだけど、新しい錬金魔法を覚えなかったな。となると次のを覚えるのはレベル10か。まあ、今持ってるのである程度の物作りは出来るからいいんだけど。


 僕はユウヤに挨拶して師匠の家に戻る。セナは色々動き回っていたけど、暇だっただけか。ドースやフォグも一緒だったから、暇で耐えられないって感じじゃなかったけど。午後からは狩りに出よう。


 戻ってきたら雨は上がってたから中層には行ける。ただ足下がグチャグチャで滑る恐れが高い。戦場の環境としては悪いんだが、経験としては悪くないか。雨の中での戦いも経験しておくべきだっただろうか?。


 お前の肉体が覚えている訳ではない。その言葉が今も引っ掛かっている。


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