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第46話「入り口は執事さんに任せて」

 城の前にくると、すでに大勢の装備を整えた兵士らしき者がたくさんいて、入り口を固めていた。


「おいおい、居過ぎじゃねえか……なんでこんなに引き連れてきたの?」


 ざっと見ただけで数100はいるな……中にもいるだろうし。


「兵力をアピールしたいんでしょう。これじゃあどっちが騎士団かわかりませんね。眼中にないです。行きましょう」


 俺たちが近づいていくと、当然男たちはこっちを見て、殺気的な物を向けた。

 どいつもこいつもろくなのが居ないな。


「わたしはミイニャ。婚姻するのは姉です。通してください。なぜ城の入り口で通せんぼしてるんですか?」


「いやあ、俺たちはただここで待ってるだけですよ。絶世の美女を一目拝みたくて……ひゅ~、妹も可愛いな、おい。さすが双子。悪戯でもしたくなるねえ」


「欲望に満ちた嫌な目だ。なるほど、ザビア家っていうのは相当汚い家系らしいな」


「なんだ、てめえは?」


「どけよ! お前に名乗る名前はない」


 肩慣らししておくかと柄に手をかけようとしたとき、


「越谷君、ミイニャ様。何をしてるんですか。もう始まりますよ」


 健康そうな肌をしたすらっとした長身、高齢者に見えないんだよな。声もしゃがれてないし……

 扉の奥から出てきて、ミラ家の執事さんがこちらに近づいてきた。


「バートンさん」


「中へ。時間を取られることはありません。ここはこの老いぼれが1人たりともこの先に入れませんから。君は中をお願いします」


 バートンさんは俺の装備している剣を見て、


「懐かしい物を……行ってください」


 懐かしい? この剣をご存じのようだ。それを聞いている時間が今はないが。


「大丈夫ですか? 血の気の多い奴らで、数多いですよ」


「愚問です。お嬢様をお願いします」


 言葉にはまったく恐れも感じられないし、動揺も感じられない。普段通りのバートンさん。

 やばいな、この人。相当やれる……戦闘能力を有しているのは間違いない。


「了解しました」


 俺はミイニャに頷いて、扉を通り、階段を上がっていく。

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