表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/225

第44話「今までで1番大事な命令であり、お願いです!」

 習慣とは怖いもんだ。


 邸の朝食のことが気になってしょうがない。クレア1人で大丈夫かな? 

 マアニャは俺が居なくて淋しくないのか? とか。

 考え出すと今すぐにでも向かいたい衝動に駆られる。


「初めてですかね。こうやって朝食を2人で食べるのは……」


 ミイニャは俺の並べたトーストにベーコンエッグ、それにサラダとヨーグルトを眺める。飲み物はオレンジジュース。


「そうだな。俺、遅刻はしてもサボることなかったし」


 朝食はカフェで向かい合って食べることに。


「いただきましょう。戦をするにはお腹を満たしておかないとです」


「戦うの前提……」


 食べ始めながら、俺はまだわからないマアニャの言っていたことについて、ミイニャに解答を求める。


「優斗君を早い時間からお邸には居させたく理由はわかりますよね?」


「いえ、全然」


「……余計な言い訳をしたくないからですよ。前に一度挨拶に出ようとして怒られたと言いましたよね?」


「うん……」


「優斗君がお姉ちゃんと一緒に居ればわかってしまいます。お姉ちゃんが誰を好きなのか、婚姻相手に知れたらまずいでしょ。邸の人ならわかっていると思いますよ。結構わかりやすいですし」


「えっと……それって……あいつが俺を好き……」


 嫌いなやつとはキスしない=俺のこと好き……ということか。


「なんで被るんでしょう。その点についてだけは少しむっとします」


 ミイニャは小さな口をちょっと尖らせた。


「……なんて言ったらいいのか。それであのメッセージは?」


 それが一番重要なんだ。


「焦らないでください。あっ、良い味付けです。美味しい」


「そりゃあどうも」


「お姉ちゃんは私が優斗君を召使いにしたか聞いたんですよね。そして来るなと命令した」


「その通り」


「わかってるんです。私ならお姉ちゃんの命令より、私の命令を優先上書きしろ。と、そう契約するときに約束させるだろうってことが」


「……なんでそんなこと……」


「双子ですからね。困るときもありますよ、わかり過ぎてしまって」


「例のメッセージは?」


「そしくなかつ……ですか。小さいころ、二人だけに伝わる方法を色々考えました。その1つ、最も優しい暗号文です。ずらして読んでください」


「……た・す・け・に・き・て……助けに来て」


「ええ。恥ずかしいから暗号にしたんですよ。特に優斗君に直接頼むのはものすごく恥ずかしいんだと思います……お姉ちゃんは頼っています。妹でうんのよさが振り切れている私を。そして召使いである優斗君を。どうしますか?」


 ミイニャは俺の言葉を、想いを口にするのを待った。


「そんなの決まってるだろ。俺は2人の召使いなんだ」


「ありがとうございます。お姉ちゃんのメッセージが命令みたいなものですが……」


 ミイニャは食事の手を止めて、今までで一番真剣な顔を俺に向け、


「では、今から言うことは、今までで一番大事な命令であり、お願いです。私と一緒にお姉ちゃんを助けに行ってください! そして守ってください!」


「その命令、俺が命を賭けて全うしてみせるよ。安心しろ、召使いは強いんだぜ」


「はいっ!」


 ミイニャは物凄くいいお返事をしてくれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろう 勝手にランキング
『異世界には外れ~』のスピンオフを不定期連載中です
異世界カフェ「グランデ」は新メニューが加わり、リニューアルしました。ぜひご来店くださいませ~
ブクマ・評価等いただければ執筆の励みになります
新作です
桜狐の姫は今日も懐かない~追放された底辺調伏師はヒーローの夢を見る~
ブクマ・評価等いただければ執筆の励みになります
ツギクルバナー
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ