天声新聞
1月7日 学校が始まった。だらだらと始業式を聞き、担任の話を聞いた。暇なので、教室を見渡していると、いつも俺たちが苛めている、比嘉聡が、寝ているのを見つけた。その時、俺のシックスセンス(というよりドS精神だが)が反応した。これは使えるぞと。 初日なので学校も午前授業だったので、終礼が終わると、会員を集め、計画を話した。思った通り皆やる気満々だった。特に、いつも比嘉を苛めている大林や三浦、岸部あたりはハイタッチを交わしていた。それは、成功してからにしてくれ、と内心思ったが何も言わなかった。今彼らにへそを曲げられると困った事になるからだ。
各自、家に帰り昼飯を済ませると、皆で比嘉の家に行った。まずインターホンを鳴らし丁寧な口調で、三浦が言う。「聡君の学校の友達なんですが、聡君はいらっしゃいますか?」「はい、います」そしてインターホンから微かに聡と母が呼ぶ声が聞こえた。しばらくすると怯えた表情の聡が出てきた。「ちょっと来い」三浦がキツく言う。しかし聡は動かなかった。「早く来い」三浦がイライラした声で言う。が、聡は動かなかった。確固たる決意が聡の体から発されている。絶対に行かないという。だが残念だかその決意は無駄な行動となった。柔道部の岸部が聡を掴みに行ったのだ。聡の必死の抵抗虚しく、軽く持ち上げられ、皆がいる場所に連れていかれた。此処からは俺の話術の出番である。「比嘉、よく俺の話を聞いて欲しい。まず、この条件を君が飲むなら、僕達は君を苛めるのを辞める。本当だ!まぁ信じろという方が無理があるのは分かっている。だから、これを見せよう。」天照はあるカップルの写真を見せた。今の天照の彼女である。水城理沙とクラスメイトである、長崎啓太の写真である。「分かったか?」聡は、暗闇の中に光を見つけたかのような顔をして、頷く。「やっと信じてくれたみたいだね。では条件を言う。条件は母の最大の秘密を言う。どうだ。」みるみると聡の顔から、笑顔が消えていった。「そ、それは」聡は動揺しているのが丸分かりな答え方をした。「分かった。なら、君を明日からもっと酷い苛めをすることにした。まずは公開オナニーだな。教室で」三浦達が歓声をあげる。演技なのだか、たぶん、リアルに喜んでいるのだろう。演技には見えない。
「そ、そ、」聡はこれ以上は恐怖で言葉を続ける事が出来なかった。「もし、ここで秘密をばらしても、お前には何の被害も無いのだぞ。ちょっとお母さんの秘密を言ったぐらいでは何も起きないって。でも言わなかったら早見さんの前で。これ以上は言わないけどね。」最後の発言が決定打となり、聡は白旗を上げた。「お母さんは不倫しています。」天照は心の中の喜びを表に出さないように慎重に言った。「よく言った。これで地獄から解放だよ」
聡へその脅しが成功した後、皆で八波のセカンドハウスに向かった。「比嘉様でしょうか?」変声機で声を変えて言う。「いたずらならきりますよ」比嘉の母がはっきりと言う。「不倫は楽しいですか?」「ちょっと何を言っているの。いい加減な事、言わないで」口では、こういっているもの、声には動揺が見られる。親子似てるなと、思った。
「お相手の、あ、お名前は言わないでおきましょうかね。ムラムラでもされると困るのでね。」相手の名前は知らないので、相手の羞恥心を刺激し、上手に隠す。
「や、やめてよ。というか、証拠はあるの?あるなら出しなさい。」取り乱しながらも、最後の理性で言う。
「ありますよ。」と言ってここの住所を教える。「今すぐ来てくださいね。」
しばらく、待っていると、玄関のチャイムが鳴った。すぐさま顔にお面をかぶり、他の13人は隣の部屋に移動する。さぁ、ショータイムの始まりだ。




