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リーングラードの学び舎より  作者: いえこけい
第二章
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初めての依頼失敗 ケース:クリスティーナ君

 舞台を教室に戻して、放課後です。


 依頼失敗で傷心中のクリスティーナ君とマッフル君はまず汚れを落としてもらってから、根掘り葉掘り聞いてあげました。


 「そこまで聞くの!?」と悲鳴をあげるほどネチネチ、聞いてやりましたが問題ありませんでした。

 最後の方で涙目でぷるぷるとしていたのは、羞恥でしょうか? それとも恥辱だったのでしょうかわかりません。


 二人の依頼中での出来事を自分は見てませんので、ここからは二人から得た情報と多分に想像に任せたお話です。


 では、どちらの様子からいきましょうか。


 少し考えて、順当に出席番号1番のクリスティーナ君からにしました。


 学び舎から飛び出したクリスティーナ君はまず、宿舎に戻って武具庫を開いたそうです。マッフル君も同じようにクリスティーナ君と並走しています。


 この辺は二人、同じ行動だったようですね。


 宿舎は持ち込みの重武装類、武器、防具を保管しておける倉庫があるので、クリスティーナ君は武器を取りに行ったのでしょう。


 う~ん、そういえば討伐依頼を受けるようになるなら武具庫専用の個人倉庫、ロッカーみたいな部屋は必要かもしれませんね。

 わざわざ宿舎まで取りに行かせるのも時間の無駄ですし。


 幸い、三階の【教養実習室】あたりにまだ空き部屋があります。

 

 今度、大工さんに個人専用武具庫部屋を作ってもらいましょう。

 もちろん、学園長とシャルティア先生の許可がいりますけど。嫌だなぁ。


「管理人さんはいますの!」

「武具庫あけて!」


 宿舎のドア前をホウキで掃いていた管理人さんは、生徒を見るなりニコリと笑顔でお迎えしてくれます。

 それがどんなに勢いよく走ってくる生徒だとしてもです。


「あら~。今日も元気いっぱいねクリスちゃんもマッフルちゃんも」


 30代後半と思えない若々しさを誇る管理人さんの前で止まった二人。


「生徒会だっけ? みんながギルドの冒険者さんみたいなことをするって【宿泊施設】のみんなも噂してたのよ。そしたらね、野菜屋さんがね、『子供に冒険者の真似をさせるなんて』ていうのよ。でも、私は皆が頑張ってるって知ってるでしょ? 大丈夫、あの子たちなら冒険者さんにも負けないくらい頑張ってるからって宣伝しちゃったのよ」


 ついでにいうと、管理人さんはすごく良い人です。

 どれくらい良い人かというと、穏やかでマイペースな人です。悪く言うと場の空気を読まない人ですね。


 マイペースすぎて、急いでいる二人なんか速攻でぶっちぎって自分の世界ですよ。


 悪い人じゃないんですけどね……、未亡人で若々しくて、綺麗で。

 包容力もあります。好みのタイプですね。

 ですが自分はちょっと、その、顔が合わせづらい相手です。


 もしかしたら、未亡人になった原因を作ったの自分かもしれない、と思うと。

 良い人なのが逆に後ろめたさを感じる理由ですかね。


 仕方ないと割り切ってはいますが。

 

「そういうのはいいから早くッ!」

「あら~」


 なんだか自分までマッフル君に怒られた気分なのはどうしてでしょうね。


 宿舎の隣にある大型倉庫。

 学園でいうと【室内運動場】の位置にある大型倉庫は管理人さんが持つ倉庫の鍵束でしか開きません。


 なのでスローペースな管理人さんに焦れながら、でも、文句も言えず全身で「急いでます!」アピールしている二人はどんな姿だったでしょうね。

 たぶん、滑稽です。


 開け放たれた瞬間、管理人さんを抜けて自分の武具保管庫へ。

 棚に並べられた木箱には生徒たちの名前が焼印されていて、どれが自分のかわかる仕様です。


「こうやってみんなが武器を持っていくなら、もう少し開けておかなきゃいけないかしら。ヘグマント先生のみんなって男の子、って感じじゃない? たぶん、男の子なら討伐依頼とか受けたがると思うのよ。心配だわ……、でもヘグマント先生がついていくなら大丈夫よね。そういえば二人の先生はヨシュアン先生よね。あの先生はあまり顔を見せに来てくれないわね。どうしてかしら? 2度か3度くらいしか会ってないのよ。きっとシャイなのね」


 原因はさっき述べたとおりです。

 それを抜きにしたら、いくらでも顔を出しますよ。えぇ。


「え? シャイ?」

「誰がシャイですって?」


 二人がものすごい速度で疑問を浮かべていました。

 急いでるんじゃなかったんですか、君たちは。


「あら、違うの?」

「鉄血でできてるのかと思うくらいですわ鉄血先生ですわ」

「絶対、血の代わりに術式が流れてるよ鉄血っていうか鉄拳先生」


 よし、君たちはちょっと先生とお話しよう。

 時系列的にはお話した後ですが、まぁ、いいでしょう。


「まぁ、活発な方なのね」


 この感想を聞いて活発で済ませるあたりが管理人さんたる所以でしょう。


 クリスティーナ君は実家が貴族ですので、持っている防具もそれはすごいものです。

 もちろん、学園での最初の説明で術式具としての効果もある防具は禁止としていますので、刻術防具ではないでしょうね。


 形状は以前、見ているのでよく知っています。


 簡単に言えば白地に赤の縁を加えた防具です。

 肩口のないブレストアーマーで、ちょうど鳩尾くらいまでしかカバーしないタイプです。

 腰当てとブレストアーマーはベルトで繋げられ、激しい運動をしてもズレたり落ちたりしません。

 女性が着れるようにと胸元の歪曲部は自前と違って、ちょっと大きめですね。

 成長を見込まれているからでしょうか?


 ブレストアーマーと同じ色のアームガードは間違いなく同じ職人が作ったものです。

 膝下までのグリーヴもそうですね。


 匠の職人がクリスティーナ君が一年使えるようにと調節機能もつけた一品。

 自分で調整できるようにも仕上がっている多機能型金属軽鎧。


 銘はクリスティーナ君から聞いています。ちゃんと学園生徒になる時に武器、防具の種類、あるなら名前も登録しなきゃいけませんしね。

 たしか正式名称は【ゴールアーム作・短十字剣章付き純鋼の胸殻鎧】。


「ようやく貴方をちゃんと使う時が来ましたわね、【シュートルム】」


 無駄に自信満々に呟きます。

 傍から見れば爛々と眼を輝かせたまま、鎧に呟く危ない子です。


 クリスティーナ君は鎧を【シュートルム】と呼んでいましたね。

 まぁ、【ゴールアーム作・短十字剣章付き純鋼の胸殻鎧】なんて長い名前、普段では使わないでしょうしね。


 【シュートルム】――風の白馬と呼ぶファンタスティックな名前のとおりに、その繊細な技術でクリスティーナ君の戦闘スタイルに合わせられたものです。

 極端に急所しか守らないように作ったのもそのせいでしょう。


 クリスティーナ君の戦闘スタイルは完全に回避型です。


「そして【レピンド】も」


 自分から仕掛ける時はいつも牽制攻撃ばかり。

 後の先を好みとして、同じくゴールアーム鍛冶師が鍛えた細剣【レピンド】を駆使して、攻撃してきた相手の死角を突くスタイルです。


 そのため、完全に相手の攻撃を避けるように身のこなしや三次元的な動きに特化しています。

 

 素早い敵に対応し、鈍重な相手をかく乱する、攻撃となれば単独で先陣を切るソードストライカーの役割ですね。

 常に戦闘の先端に立ち、乱戦となれば隙をついて一人ずつ仕留めていく戦場の暗殺者です。


 ですが弱点がないとは言い切れないのが、この世の常です。

 術式師に術式騎士がいるように。


「管理人さん、行ってまいりますわ」

「準備完了、ちょっと行ってくるから」


 同じタイミングで立ち上がり、倉庫の前でお互い、顔をそっぽ向けたまま目的地に向かうようです。

 同じように行動したのが気に食わなかったのでしょうね、お互い。


「はい、いってらっしゃい。気をつけてね」


 管理人さんに見送られながら、クリスティーナ君の初依頼が始まりました。

 まったくイイ予感がしないのは、クリスティーナ君の失敗をあらかじめ知ってしまっているからでしょうか?


 しかし、あえてこう言いましょう。


 己のために作られた武器と防具に身を包んで、人生初めての依頼を受けて仕事に赴くクリスティーナ君。

 その道の先は、確かに希望を実現させるだろう期待に溢れていました。


 クリスティーナ君が討伐する原生生物はコルヌ・シュピーネ。

 大型犬と同じくらいの体格の蜘蛛です。

 体色は場所によって様々で、基本は黒と周囲の色との縞模様が印象的な生物です。

 生息域は森、沼、洞窟などなど様々な場所に出現しますが、寒い場所はどうにも苦手のようで洞窟なんかでは比較的、入口近くにいたりします。


「依頼主は【宿泊施設】の狩人ですわね。狩りの邪魔になるので東の森で3匹……、なるほど、楽勝極まりないとはこのことですわ」


 ちょうどエリエス君たちとは反対側の森ですね。

 自分たち、教師陣の家がある近くの森と言えばわかりやすいでしょうか。


 変なフラグを建てると謎生物に集落へと連れて行かれることを除けば、普通の森です。


 クリスティーナ君も、大型の蜘蛛ぐらいでは動じていないのか歩く姿は堂々としたものです。


 森の入口前までは、ですがね。


 途端に明瞭さを失う森の中。

 奥へと視線を向けると徐々に暗くなっていて、見通すことができません。


「ふん、これしきのこと」


 術式具講座で作った術式ランプの縁に触れると、美しい光が灯る。

 キラキラと光る術式ランプは確かに綺麗でした。


 しかし、綺麗な光なんてものは大概、光量も大したことなかったりするもので。


「……も、問題ありませんわ」


 森の闇を薄くしか照らさない術式ランプに少し不安だったのでしょう。

 一瞬だけ二の足を踏みましたが、すぐに前へと進み始めました。


 いざとなればフロウ・プリムを使えば良いと考えているのでしょう。

 術式を使い続けることによる精神的疲労を少しでも軽減させるために術式ランプを使ったことは褒めてあげますよ。

 

 よくある方法ですし、実際の冒険者で術式師の方もそうやってコストを抑えようとします。


「(どこにいるのかしら?)」


 ランプを色々とかざして、動くモノを探そうとしているクリスティーナ君。


 コルヌ・シュピーネに出会う方法なんてものはありません。

 強いて言うのなら、森の隅々に蜘蛛の巣があり、数が多くなってきたのならコルヌ・シュピーネを疑ったほうがいいでしょう。


 確実に居る、と、わかる方法はあります。

 かなり巨大な巣を作るので、長く太い蜘蛛の糸や糸が絡まった骨なんか見つかったらコルヌ・シュピーネです。


 それまでは当て所なく彷徨うくらいでしょうか。

 幸い、東の森、狩人が狩りをする範囲、という情報があるので、出現場所は限られています。


 さて、コルヌ・シュピーネでもう一つ気をつけなければならないことがあります。

 かなり重要なことです。


「ええい! 蜘蛛の巣ばかり……、邪魔で仕方ありませんわね!」


 ここで、クリスティーナ君は一つの失敗をしました。

 蜘蛛の巣が大量に張り巡らされた森の中、コルヌ・シュピーネの縄張りなのは間違いないです。


 クリスティーナ君が森を往くために払っていった蜘蛛の巣は、まだ生きているということを。


 粘着力を失ったために破棄された蜘蛛の糸なのですが、まだコルヌ・シュピーネの巣とつながっている可能性があるのです。

 つまり、コルヌ・シュピーネが巣を守るために仕掛けた警報のようなものですね。


 この時点でコルヌ・シュピーネは獲物が近いことをクリスティーナ君より先に知ることになります。


 コルヌ・シュピーネは糸から伝わる振動から、それが普段、口にしないほど大きな動物、地面を歩く、空を飛ばない、などの情報から最適な動きを考え、実行に移すでしょう。


 この条件でクリスティーナ君を安全に仕留める方法は一つです。


 ゆっくりとクリスティーナ君に気づかれないように近寄ります。

 飛ばない生き物で地面を歩き、なおかつ、大きな動きをするものはその動物より高い位置に居ることがベストです。

 コルヌ・シュピーネもその例に漏れず、枝を器用に渡りながら接近。


 クリスティーナ君もクリスティーナ君で、蜘蛛の巣の多さに周囲への警戒を怠っていた、と言えるでしょう。


 獲物を仕留める時は一瞬で。


 クリスティーナ君が気づいていない、もっとも散漫となった意識の一瞬を狙って、クリスティーナ君へと糸を投げました。


「きゃ!」


 そう、投げた、です。

 コルヌ・シュピーネは人間が馬を捕まえるように縄のような糸を編んで、投げ縄を作ることがあります。


 その動きはまさに馬飼いそのもので、的確にクリスティーナ君の首を狙って投げかけました。


 突然、首元にまとわりつく粘着性の糸。

 クリスティーナ君は半ばパニックのまま体を動かし、糸に絡まったままコルヌ・シュピーネと目が合いました。


 チャキチャキと鳴らす口牙。

 クリスティーナ君はさぞ怖かったでしょうね。


 自分の頭上から眺めている無機質な複眼、明らかに人の腕くらい引きちぎりそうな口牙、そして、音もなくスルスルと近寄ってくるのですから。


「エ……、エス・ブラムロウ!」


 ここでも一つ、クリスティーナ君は失敗しています。


 蜘蛛の糸を払おうとして赤属性の術式を選択しました。

 蜘蛛の糸は燃えやすい。常識ですね。

 パニくっていたとはいえ、ちゃんと術式を発動させた、よくやったと思います。


 経験則、判断としてはまぁまぁだと思います。


 でも、相手のことを知らなさすぎました。


 エス・ブラムロウは己の周囲だけを一瞬だけ炎で身を包む術式です。

 これはゼロ距離でやられると肝が冷えたりしますね。

 発動させた本人も危険なように見えますが、ほぼ一瞬ですし、足元からブワッと炎が巻くだけですから確かに身を拘束する蜘蛛の糸を除去するために使うのは正しい使い方でしょう。


 問題はやっぱり、コルヌ・シュピーネの性質・生態、そして成分を知らなかったことです。


「こ、こんな糸ごときで私を……、はぇ?」


 ようやく気がついたようです。

 自分の首に巻きついた炎のマフラーのことを。


 首に巻きついていた糸は燃えきることなく、クリスティーナ君の体にまだまとわりついていたのでした。


 慌てて炎のマフラーを引きちぎり、デタラメに地面をのたうちまわります。

 指先や腕はアームガードをつけていたので火傷の心配はないでしょうが、クリスティーナ君は髪の毛長いですからね。


 髪の毛に燃え移る前に炎を消してしまわなければなりません。


 さすがに青属性の術式で水を作り出す余裕はなかったようでしたが、煤まみれになりながらも大事に至らなかったようです。


「くっ! この蜘蛛風情が!」


 気合を入れて、細剣を抜き放ったときにはもう遅い。


 コルヌ・シュピーネの影はどこにもありませんでした。


「どこに消えましたの! 卑怯者! 出てきなさい!」


 卑怯も何も。

 原生生物からすれば当然の判断です。


 コルヌ・シュピーネはクリスティーナ君が炎を出した瞬間、身の危険を感じて逃げてしまいました。

 これがコルヌ・シュピーネ狩りで、もっともやってはいけない行動の一つです。


 コルヌ・シュピーネの糸は油分が多く、燃え移るのも早ければ、燃え残るのも遅い。

 そして糸の油分はどこにあるかというと、コルヌ・シュピーネの体内。


 コルヌ・シュピーネは油分を多く含んだ体をしているのです。


 炎はコルヌ・シュピーネにとっては天敵そのもの。


 触れたら最後、あっという間に燃え尽きてしまうのです。

 コルヌ・シュピーネは火の類とするものに絶対に近づかない。


 炎が出た瞬間、コルヌ・シュピーネは生存本能にしたがって、クリスティーナ君を見分することなく、さっさと狩場を変えてしまったのです。


 もう探しても見つからないでしょう。


 それでも必死で叫び続けるクリスティーナ君。

 ランプを振り回し、蜘蛛の糸がかかるのも平気でコルヌ・シュピーネを探していました。


 時間一杯、探し続けたのでしょうね。きっと。


 もう生徒会活動の時間も終わりに近い。

 本来なら、そのまま継続して追い続けても良かったのですが、今回だけは初めてということもあって授業時間内に帰ってこいと強く言っておきました。


 やり返すこともままならず、おめおめと敗退。


 まんまとしてやられた。

 さっさと逃げられて悔しい思いを歯噛みしながら、帰路につく。


「くっ――!」


 握り拳を作りながら、学園に帰ってきたら、同じような顔のマッフル君と鉢合わせ、そして……。


 エリエス君に笑われてしまったわけです。


「全体的に何がいけなかったかなんて言わなくてもわかるとも思いますが……」


 ものすごく不機嫌そのものなクリスティーナ君。

 髪先の一部がちょっと縮れていますね。

 自爆して髪を燃やして、不機嫌な顔をされても、とも思いますがあえて言いません。


 言っても、ヒステリックに怒り始めるだけでしょうし。


 ちょっとだけ涙目なのは、まぁ、それほど悔しかったから、と言っておきましょう。

 断じてエリエス君に返り討ちにされたからではありません。


 エリエス君は結構、容赦ないですからね。

 体術の飲み込みも早く、体格差を補える体術を教えてあげましたから、集中力が切れて頭が沸騰していたクリスティーナ君くらいなら、軽くいなしてしまいました。


 正確には掴みかかってきた瞬間、胴投げ、地面に倒れたクリスティーナ君の腹部、金属軽鎧のカバーしきれない部分に手のひらを強く押し当てました。


 あの時のクリスティーナ君は「ぐぇ」というカエルみたいな声をあげてました。


「これはマッフル君にも言えることですよ?」


 マッフル君もマッフル君で頭がおかしくなっていたのでしょうね。

 胴投げされたクリスティーナ君の足がマッフル君のコメカミに見事なクリティカルヒットしてました。


 金属具足によるコメカミ強打、痛そうですね。

 現に痛い音がしてました。


 悶えている間にエリエス君に接近されて、ウル・フラァート(エリエス君改良版)をまともに受けて痺れていました。


 わずか2時間で2回の完敗。


 うん、きっと悔しくない、悔しくない。

 ほら、ちょっと汚れが目に入っただけですもんね。


「慰めなんか結構ですわ!」


 震えるような声で言われてしまいました。


 次はマッフル君ですね。


 マッフル君が如何にして失敗したのかをお話を通して、糾弾していこうと思います。

 鬼畜? いいえ、これが教育です。

 生徒の身にも関係することですから、厳しくしていきますよ。我が身にも関係してますしね!


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