31-3 ゲリラ部隊予備軍の意味 対策
ロイが過労のために休んでいるとき、シュール(剣)はバーネットと一緒にいた。
その時、作業員の仮眠室から居住区の空き室へ移動していたリシェルと妹のロゼアのところで、お昼を取ることが日課となっていたバーネットたちが、ある日、食後のお茶を飲んでいるとき、負傷したサチェルドス ディのキズの応急処置の話しをしていた。
「そうか。破損した個所の修復ができたのか。それはよかった」ホッとするリシェル。「どこか欠けてしまったら、移した力を十分に使うことができなくなるので、消滅された古代神に顔向けできなくなるからね」
「でも、古代神は亡くなられてしまってるんだから、怒られることはないでしょう?」
「亡くなられたというより、消滅されたというほうが事実に合ってるんだよ」
『消滅ってさ。消えて無くなるってことだよね?』確認するシュールに「そのとおり。だから、亡骸というものがないんだ」
「そうなの!」驚くバーネット。「じゃあ、葬儀はやらないの?」
「葬儀という名目ではなく、サチェルドス ディ誕生のお祝いをするんだよ」
「消滅した古代神の代わりに誕生したから、そちらのお祝いをするというの?」
「そうだよ。その古代神が存在してるということは、その存在が必要だと万物が考えたから、創造されたんだ。その古代神が消滅、つまり、その形を留めておくことができなくなったら、形がある間に、次に繋げるためのものを作る必要がある。それがサチェルドス ディ。そして、その力を受け継ぐ者が現れたら、その力を移すんだ」
『力を移したあと、そのサチェルドス ディはどうなるの?』嫌な返答が頭をよぎるシュールに「元の石像に戻って、消滅前の古代神の力が移されるのを待つんだ」
『じゃあ、役目が終わったからって、壊されたり消滅したりしないんだね?』
「サチェルドス ディの石像を作ることができる精霊がもういないと言われてるから、壊すなんて大罪を犯す無知はいないよ」
『それでは、消滅した星の代わりがどこかに生まれたのか?』「冥府の宮殿」のコモンがバーネットに聞くと「一つの星が消滅したら、この系星の重力のバランスが崩れて星同士の磁力のバランスが崩れ、最悪星同士がぶつかって消滅してしまうんだ」説明を始めるアキレア指揮官。「そのため、磁場と重力が残った場所に、消滅してしまった星と同じ質量の代替え星を作る必要があるんだよ」
『では、本当に代わりの星を作ったのか?』
「さすがのコモンも、宇宙の成り立ちについては詳しくないんですね」隣のロイが「連なってる星が一定の距離を保って存在してるのは、磁場と磁力が間にあるからです。それがなくなったらバランスが崩れてしまう。そうなると雪崩形式で崩れていってしまうので、それを止めるための処置をする必要があるんです。指揮官は、その対応を今までされていたんですよね?」
「そうだ。今回は前々から危険レベルのリストに載っていた星だったから、他の星に被害が及ぶ前に対応することができた。運が良かったというべきだな」
『なるほどな。戻ったら、宇宙と系星の成り立ちについて勉強する』
「一つ、質問していいだろうか?」アキレア指揮官がコモンに声を掛ける。「君たち三名は、予言者側にいるのだろう?」




