追跡劇の末路
逃げるタクと一馬のZ
それを追うボッサンとユオのパトカー。
その後ろにホヘトともりもり。
直線ではZが早い。加速では追いつかない。
しかし、市街地ではそんなに差は開かない。
ボッサンはマイクを取った!
「全パトカーに告ぐ!タクのZは、122から青木中央小方面に向かった!
新朝日橋西交差点を封鎖しろ!ここで止めるぞ!いいか、絶対に逃すな!以上!」
タクのZは、反対車線に飛び出して遅い車を抜いていく!
サイレンを鳴らしながら、その後を追うボッサンたち!
新朝日橋西交差点はパトカー10台 で封鎖した。
タクのZが来た!
交差点にアクセルを緩めて入って来て、右折。パトカーとパトカーの間にアクセル全開で突っ込んで来た!
Gノーズのおかげか、パトカーを割って通過していった!
その後をボッサンのパトカー、ホヘトと通過する。
さらに10台のパトカーが後を追う!
一般車両を避けながら、片側2車線の道を縫うように抜けていくタクのZ!
川口オートレース場が見えて来た。
タクのZが中に入った。
「厄介なトコに入りやがったな!」
パトカー12台も、川口オートになだれ込む。
駐車場にZが止まっている。
タクと一馬の姿はない。
もちろん2億円もだ。
ボッサンは、パトカーの無線でラッキーデカ長に連絡する。
「タクを川口オートレース場に追い詰めました。これから場内の捜索に当たります」
聞こえてきたのはラッキーデカ長の声ではなく、カズヘーの声だった。
「よくやった。君たちはもういい。手出しはするな。後は本庁の仕事だ。私達が行くまで、犯人が逃げないように見張っていてくれ」
「は~!?、何言ってんの?ここまでやらせといて、オイシいトコだけ持っていくんかい!!
ラッキーデカ長!なんとか言って下さいよ!デカ長!」
「ボッサン‥すまない。言うとおりにしてくれ」
「くそっ!」
ボッサンはマイクを叩きつけた!
ボッサンの周りで指示を待っている署員たち。
ボッサンはうつむいていたが、
気を取り直して顔を上げて、
「しゃ~ね~な!本庁が来るまで、タクをここから出すんじゃね~ぞ!」
ボッサンたちは出入り口を監視、タクが逃げ出さないように目を光らせた。
10分後、カズヘー率いる本庁の捜査員が到着した。
「よし!これから犯人の捜索を開始する!」
ちょうどその時、最終戦のレースを見終わった観客が押し寄せて来た。
こうなったら、1人1人チェックするのは不可能であった。
その人混みの中に紛れて、タクと一馬は逃げる事が出来た。
タクは一馬を連れて国道沿いを歩いていた。
トラックがクラクションを鳴らしながら、ギリギリを走ってゆく。
タクは、右手で一馬の手をひいていたが、
左手に持ち変えた。
一馬は、車のヘッドライトで浮かび上がる、タクを見上げていた‥




