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猫のご飯とお団子
スーパーに行けば様々な食材が出迎えてくれる。
しかしその中でどれを買うのかが重要な選択だ。
期限切れ間近で安いもの。
逆に期限が長く使い勝手の良いもの。
値段が最重要だが同じ値段でも長くもつ方がいい。
「あ、エサ買わないと」
いつものエサを迷わずカゴに追加。
物価が上がっても、変な物はあげられない。
あの三匹のためのお金は必要経費なのだから。
買い物かごの中身を確認してレジに向かう。
その途中に目に入った物に思わず手が伸びてしまった。
「ま、まあたまにはね」
作業机の上に置かれたのは団子。春によく見る三色団子とは少し違い、ヨモギとアンコと白黒ゴマの3種類。
まるでうちの三匹みたい。
「………でも食べづらいな」
どれから手をつけるか迷う。
けれど食べなければいけない。
扉の向こう側から三つ分の鳴き声が聞こえるのだから。
その中で一番うるさいのは誰がはわかっている。




