表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
奴隷少女は規格外  作者: 猫師匠
奴隷入門編 ~奴隷になりました!~
14/59

一番大事なモノは『食』




 なんか疲れた、巻いて行こう。




 お茶の準備。


 適当に入れる。


 紅茶? 日本茶以外、飲みませんから。



 次、洗濯。


 実家には洗濯機が無かったので懐かしい気持ちになったよ。


 洗濯板………同士よ!!!




 昼休憩、ひま~。




 礼儀。


 まったく分からんかったよ。


 日本の礼儀はそれこそ叩き込まれてはいるが………


 西洋のそれは分からん。


 着物を寄こせ!




 以上、ダイジェストでした。



 そしてベットイン!



「あ~、疲れた~、温泉入りてぇ~」



 この世界は基本タオルで体を拭くか川で水浴び、ちょっと豪華でシャワーを浴びられる程度の水道設備しかない。


 温泉が湧いている所も探せばあるかも知れんが、天空の城に水道設備は期待できない。


 温泉は年内に見つけられればいいが、シャワー設備は出来るだけ早く欲しい所だ。


 料理については、朝から研究しよう。


 ダシは欲しい。


 魚介系は割と上手く行ったので、今日の余りに色々足してみよう。


 小麦粉に似た物はあったので麺類を作ってもいいかもしれない。


 ラーメンやうどん、でも肝心の醤油が無いんだよな。


 米はあったし、味噌ぐらいならあるかも知れん。



 何か大事な事を忘れている気もするが、今日は疲れた。


 合格発表は明日の朝らしいので、今日はもう寝る事にしよう。




「お姉ちゃんまた負けたの?」



 大の字で畳に転がっている私を見下ろす妹。


 妹よ。ボロ雑巾のような姉を見て、そんな笑顔で言う事かね。


 この感覚だと、左腕……3日は使い物にならんなぁ~。



「抗ってないで、身を任せちゃえばいいのに」



 その感覚が分からん姉に過度な期待はしないで欲しい。



「紗希、次はお前の番だろう」


「あ、ホントだ! 教えてくれてありがと、お兄ちゃん」



 兄がいつものシケた面で私の横に腰を下ろす。



「またボロ雑巾か」



 悪かったな、どうせ落ちこぼれですから。



「お前は本家では唯一まともな人間だからな、出来るなら家を出た方が良い」



 実の妹にそこまで言いますかこの兄は。



「勘違いするな、善意で言ってやってるんだ」



 善意の押し売りは迷惑だよ。


 私だって才能が欲しい。妹の半分でいいから。



「お前、血の衝動が無いだろ」



 あ~、やっぱり分かる?


 無いんだよ、まったく、これっぽっちも。



「潜在能力ならお前の方が上だと思ってたんだが、それを活かす才能が無いんじゃ笑えないな」



 悪かったな、才能なくて。



「妹は100年に1人の天才だとか言われちゃいるが、俺でさえ壊れてるとしか言いようが無い」



 可哀想だよ、と呟く。



 体を起こし、妹の戦いを見る。


 それは試合では無く死合、稽古では無く殺し合い。


 それでも、妹は楽しそうに、愉しそうに笑っている。


 何だろうね、この劣等感は、人外魔境だよ。



「お前は家を出ろ。まともでいられる内に、こんな壊れた血筋とは縁を切った方が良い」



 その後は、他愛もない雑談。


 意識が霞む。




 ああ、夢か。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ